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早くブログに書きたい~と思いつつなんだか忙しくて書けなかったネタ。やっと書きます。先週、カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞を受賞しましたね!個人的には村上春樹さんより嬉しい受賞だったのです。(村上作品も好きです!いつか受賞して欲しいです)なぜならカズオ・イシグロさんの「日の名残り」は昔から私も好きな作品だったので。実はこの作品、2回も買っています。高校時代にハードカバーを買って(たぶんその頃この作品でブッカー賞を取った)結婚時の引っ越しで処分してしまって。数年前にまた読みたくなってネットで文庫を買ったのです。たしかブログで感想を書いたような…あ、ありましたよ。読書の記録 ↑こちらに感想書いていました~そういえば、「日の名残り」は映画も観ています。春頃のテレビドラマ「私を離さないで」もカズオ・イシグロ原作だから観ていました。内容、だいぶ重かったけどね~。そんなわけで。日本ではちょっとマイナーであろうイシグロさんの受賞は、私にとって嬉しい驚きで。「日の名残り」をおススメして貸したことがある本好きの友達からLINEで「受賞したね~」と当日連絡があり、持っている他のイシグロ作品を貸す約束をしました。最近、LINEマンガばかりで読書をしていないので(汗)読書もしたいなーと思った出来事でした。家にあったのはこちら↓日の名残り (ハヤカワepi文庫) [ カズオ・イシグロ ]浮世の画家 (ハヤカワepi文庫) [ カズオ・イシグロ ]遠い山なみの光 (ハヤカワepi文庫) [ カズオ・イシグロ ]
2017.10.12
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会社で、ネコが好きという話をしていたら先輩女性がネコの写真集などを貸してくれました。写真集は岩合光昭さんの「島の猫」。行ったことのある屋久島や竹富島、渡嘉敷島も出てきてなんだか嬉しい&景色も猫も癒されました。ほかにも「人生はニャンとかなる」「人生はワンチャンス」という本。表がネコや犬の写真で、裏は世界の偉人や経営者の名言が書いてあります。ときどきハッと気づかされる言葉があり考えさせられたりもして…。たまにはこういう格言・名言もいいですね。わが身を省みられます。写真も絶妙なポーズでほっこり。贈り物にしてもいい本かもしれません。秋です。読書もいいですね~。 【新品】【本】人生はワンチャンス! 「仕事」も「遊び」も楽しくなる65の方法 水野敬也/著 長沼直樹/著
2016.10.05
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最近・・・でもないですね。だいーぶ前に読んだ本も入っています。記録が間に合わない・・・けれど少しずつ残しておきます。☆5つが満点(私が好き、良いと思うかどうかの評価です) 「海辺のカフカ」村上春樹 ☆☆☆☆☆久しぶりに村上春樹を読みましたが、これはよかった!ちょっと怖い場面もあるのですが村上春樹さんは言葉選びがいいなと改めて思った作品。ときどきはさまれる哲学的な文章が面白いんだよね。 「虹の岬の喫茶店」森沢明夫 ☆☆+心温まる話なのだろうけど、なんだかちょっと気恥ずかしくなるような・・・ファンタジーだと思えばいいのだろうけどなんだろう?私の好みとはちょっと違かったかな。映画化もされているので、好きな人は好きだと思う。 「舟を編む」三浦しをん ☆☆☆+こちらも映画化されている作品。本屋大賞1位受賞。出版社に勤める主人公のキャラが面白いのです。堅物過ぎて笑えます・・・出てくる人たちも好感を持てます。そして辞書を編纂する現場が興味深かった。言葉を言葉で説明するのは、語彙能力が高くないとできないよななどと思ったりしました。 「きみのともだち」重松清 ☆☆☆☆これは是非是非、思春期の子供たちに読んでもらいたい作品です。もちろん大人でも楽しめます。重松さんって10代の子供たちを書くのが本当に上手。子供たちも友達の顔色を窺ったり、自分の立ち位置を考えたり嫉妬したり・・・色々負の感情を持っているもの。本当の友達って・・・と子供たちが読んで考えてくれたらなと思わせる作品です。「今日も一日きみを見てた」角田光代 ☆☆☆☆+角田光代さんと言えば、「八日目の蝉」や「紙の月」など映画化された作品もあり、様々な文学賞も受賞している作家さん。が、ネコを飼いはじめて数々の衝撃に出会う・・・というエッセイ。さらに我が家と同じアメショー&可愛い表紙写真にノックアウトされ即ポチした私・・・(笑)内容も、ネコ歴が長い私には当たり前のことでも初めて一緒に暮らした角田さんには新鮮そのもの。そして、飼い猫トトちゃんに対するあふれる愛・愛・愛・・・。わかる、わかる。そう、ネコという生き物は特別なのです。最終章にはホロッとくるエピソードもありました。良かったです!【楽天ブックスならいつでも送料無料】舟を編む [ 三浦しをん ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】今日も一日きみを見てた [ 角田光代 ]
2015.11.04
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ブログ友達のJJ2007さんが小学校で読み聞かせのボランティアをされていて。6年生への最後の読み聞かせのプレゼントのことを日記に書かれていました。 そういえば、私も0歳の頃から中学年くらいまでカズに読み聞かせをしていた。本を好きになってもらいたくて。しかーし。そんな思いはままならず、まったく読書をしないカズですが いつか自分から読みだす時がくると信じて。私も久しぶりに読み聞かせをしてみることに。嫌がるかな?と思ったら「まあ、いいよ」のような返事。聞いてあげる的な感じには納得いきませんが・・・さすがに中学になったら嫌がりそうなのでそれこそ最後の読み聞かせだわね。 選んだのはこれ「くちぶえ番長」 重松清今、ちょうどドラマで重松清さん原作の「流星ワゴン」がやっていますね。カズも見ているので、興味を持ってくれるかな?と。 さて読んでみると。カズにドンピシャな作品でした。学級委員長なのだけど、ちょっと弱っちいボクが転校生のマコトと出会って、少しずつ変わっていく・・・。大人でも幼児でもないこの頃の子供の気持ちがストレートに描かれていて、そして切ない場面もあり読後はさわやかな感動が残ります。 始めは読み聞かせていたのですが、最後の方は結局自分で読んだカズ。この作品は雑誌「小学4年生」に昔掲載されたものなので普段本を読まないカズでも読みやすかったでしょうしそして大人でも楽しめる、良作でした。 その他、私の読書の記録(☆は好き度&良かった度を示します。☆5つが満点) 「旅猫リポート」有川浩 ☆☆☆☆+ネコ好き必読!ネコ好きじゃなくてももちろん。猫と主人公がわけあって旧友に会いに旅をするのです。旧友とのエピソードも良いし猫と主人公の絆にも、泣けました。最後、やり過ぎ、書き過ぎ感はありましたがそれでも本当に泣けました。 「卒業」重松清 ☆☆☆+「くちぶえ番長」が良かったので、こちらも読んでいました。卒業をテーマに4つの短編が入っています。親子の数だけ親子関係があって、そこには痛みや辛さを伴うこともあって・・・。個人的には一番初めのお話が好きでした。「世界から猫が消えたなら」川村元気 ☆☆☆友達が貸してくれた本。ネコ好きにはネコが集まります(笑)「旅猫リポート」と題材がちょびっとかぶります。ライトなファンタジーで、一気に読めます。死が絡むと無条件に泣ける私なのでこちらも泣けました汗「夕凪の街 桜の国」こうの史代 ☆☆☆☆☆友達が貸してくれた漫画です。広島の原爆投下をテーマにしています。原爆がテーマとは言えおどろおどろしくはまったく書かれていません。淡々と日常描かれているのです。そして、幸せな日常がある日引き裂かれる。辛く悲しく苦しい話だけれど、これは現実。読むべき物語だと思います。【楽天ブックスならいつでも送料無料】くちぶえ番長 [ 重松清 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】旅猫リポート [ 有川浩 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】絵本旅猫リポート [ 有川浩 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】夕凪の街 桜の国 [ こうの史代 ]
2015.02.05
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さくら 茨木のり子 ことしも生きてさくらを見ていますひとは生涯に何回ぐらいさくらを見るのかしらものごころつくのが十歳くらいならどんなに多くても七十回くらい三十回 四十回のひともざらなんという少なさだろうもっともっと多く見るような気がするのは祖先の視覚もまぎれこみ重なりあい霞みだつせいでしょうあでやかとも妖しとも不気味とも捉えかねる花のいろさくらふぶきの下を ふららと歩けば一瞬名僧のごとくにわかるのです死こそ常態生はいとしき蜃気楼と 私の敬愛する茨木のり子さんの詩。桜を見ると、この詩を思い出す。思い出の桜、思い出以上の桜茨木さんに言わせれば先祖の視覚も重なっているということ?最後の2行、この感性にも絶句。 桜を見ると嬉しくて。そして少し切なく思い出す、いろいろな場面。季節はめぐっていくのだね。 こちらも先日撮った上野公園の桜です 【1000円以上送料無料】おんなのことば/茨木のり子
2013.04.02
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久々に読書の記録です。記録しないうちに、何を読んだかも忘れていくこの頃 いつからか始まった、私の佐野洋子ブームは密かに続き高校時代の友達も最近読み始めていたことも知り2人でかなり盛り上がっちゃいました 読書の記録☆☆☆ 良かった!好き! ☆☆まあまあ ☆いまいち 「死ぬ気まんまん」佐野洋子 ☆☆☆ガンを患った佐野洋子さんの最後のエッセイ。死が迫っていてもどこまでも潔い佐野さん。佐野さんの感受性だからこそ出会えただろう出来事や人。笑わされつつ、ときどき切なくさせられる心に響く一冊でした。 「人生のきほん」佐野洋子、西原理恵子、リリー・フランキー ☆☆☆佐野さんと西原さん、佐野さんとリリーさん対談集。絶妙な組み合わせだと思ったら、みんなムサビ(武蔵野美術大学)出身だったのね。個性的な3人がそれぞれ言いたいことを言うのになんだか優しい雰囲気に包まれていて・・・。写真にもぐっとさせられる1冊でした。 「問題があります」 佐野洋子☆☆☆「あれも嫌い これも好き」☆☆ 「対岸の彼女」角田光代 ☆☆☆「空中庭園」角田光代 ☆☆角田光代さん原作の「八日目の蝉」の映画をいつだったかにTVで観て気になって読んでみた。ありそうでない、なさそうであるグレーゾーンの物語だけどそこに描かれる感情は妙にリアルだったり・・・今風のドラマを見ている感じで楽しめました。 「痴呆を生きるということ」小澤勲 ☆☆☆初期のアルツハイマーと診断された母を持つ私にとっては重い1冊でした。母のような被害妄想になる人はやはり性格とそこまでの人生が密接に関わっていると。そう考えると、なおさらなんだか寂しくもなってしまうのでした。 まだまだあるけど、今日はこの辺で 【送料無料】死ぬ気まんまん [ 佐野洋子 ]【送料無料】佐野洋子対談集人生のきほん [ 佐野洋子 ]【送料無料】対岸の彼女 [ 角田光代 ]【送料無料】空中庭園 [ 角田光代 ]
2013.03.08
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色々考えてしまうと落ち込んでしまうことがある。あることがきっかけで、わかってしまった考えの違い。 あー、そうだったんだそんな風に思っていたのね、って。 ひとりひとり、生きてきたバックグラウンドは違うのだから考えや価値観が違うのはあたりまえ。 でも、そこは同じでいたかった。 仕方ない、しょうがないよね。けれど、やっぱり落ち込んでしまい。 考えても仕方がないことを考えないために本を読む。詩を読む。音楽を聴く。そうして、少しずつ心を前向きに。 自分の悩みなんて、たいしたことはない。 ため息じゃない、深呼吸でもして。手を伸ばして。 さて、今日は何からはじめようか。 茨木のり子さんの「おんなことば」。私のすきな「自分の感受性くらい」が載っています。弱い気持ちになったときに茨木さんの言葉に気をひきしめられます。 長田弘「深呼吸の必要」。タイトル、表紙がなんともいい!深呼吸のための言葉を集めた、と長田さん。懐かしかったり、切なかったり。ふーっと安らぎます。
2012.10.26
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地下鉄サリン事件に関わったとされる菊地直子容疑者のニュースを見る。あれから17年も経ったのだ。 事件当日、大学の春休みだった私は友人と北陸旅行をしていた。ホテルをチェックアウトしようとしたときホテルの方が「東京からお越しですよね?東京、今、大変ですよ」と事件を教えてくれた。よく知った駅の名前を聞いて、ゾッとした。 ダンナは当時、仕事で都内の駅を周っていた。それこそその日は事件のあった沿線にいたそうだ。もう少し時間がずれていたら、巻き込まれたかもしれない。 「アンダーグラウンド」は村上春樹氏の著書。地下鉄サリン事件の被害にあった方々を村上氏自身がインタビューした本。 ニュースで見た「被害者の人たち」という漠然とした人々がこの本では名前と個性を持った1人の人となる。そうして語られる真実はずっしりと重みを持って迫ってくる。 ただ普通に生きていると言われる人でもそれぞれの人生には語るべきことがある。純粋にそう思った。 そして、そんな人たちの人生を狂わせてしまった事件。怒りとか悲しみとかそんなありふれた言葉で言い表せるはずもなくただただ、ここでも絶句。 語ってくれた方々を傷つけてはならないとする村上氏の言葉の選び方には本当に人柄と、そしてこういう意義のある本を出せるすごさも感じた。 是非、一読してください
2012.06.05
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忙しいとやっぱり疲れるのか読書ができなくなってくる。電車の中でもボーっとしてるか寝てるかで・・・ボ~ でも、それでも何か読みたいな~とBOOK OFFにふらっと立ち寄ってあ、これでいいやと手にしたのはマンガ。マンガってたまに無性に読みたくなるのよね 古本で買ったのがコレ【送料無料】光とともに…(6)(買ったのは文庫版の7巻) ドラマ化もされたマンガで自閉症の子供とその家族を描いています。毎巻、ウルっときちゃいます。後書きもいいです。 数年前、途中まではコミックレンタル店で借りていたのだけど最近そこに行かなくなって、続きが読みたかったんだよね。 そして、作者の戸部けいこさん。 実はこの作品を完結することなく、病気でお亡くなりになっています。いい作品だったのに・・・知ったときはショックだったし残念だったなぁ。 ところで。今のプロフィールが1月末までってことで楽天プロフィールに登録しました。ついでにニックネームも「みぽ」改め「ぽぽみぃ」に変えました どうぞよろしくお願いします
2012.01.12
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「思いわずらうことなく愉しく生きよ」 江國香織 ~読後つれづれメモ~ 誰だって、そんな風に生きたいと思う。けれど、そうばっかりでもないのが人間で。それは奔放そのものに見える次女の治子やひょうひょうと生きる風変りな三女の育子ですらときとして感じることで。 辛くて苦しいことがあるから、そういう言葉が必要なのだ。 人生は相反する真実であふれ返っているからときどき立ち止まって、迷って、悩んでそしてまた自分に言い聞かせるのだろう。「思いわずらうことなく愉しく生きよ」と。 本は人によって感じ得るものは違うだろうけど江國さんの作品の中では読後に一番なんとなく考えちゃうような作品だった。ちなみに、NHKのドラマ10「カレ、夫、男友達」の原作でもある小説です。 ドラマと言えば、今クールはめずらしく結構見ている。お気に入り順に並べると1位 ビターシュガー 2位 妖怪人間ベム3位 カレ、夫、男友達4位 家政婦のミタ5位 11人もいる!6位 南極大陸 NHKのよる☆ドラ「ビターシュガー」は偶然見始めたのだけどこれ、めちゃ好きだなー。酸いも甘いも知ったアラフォー女子たちが主人公の心にグッとくる大人のドラマです。 どれも実は全話は見ていないんだけど^^;録画してまでは見ないから。「妖怪人間」はカズも大好きで一緒に見ています。 【送料無料】思いわずらうことなく愉しく生きよ
2011.12.14
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読書の記録です。秋の夜長・・・ぼちぼち読んでます。 ☆☆☆よかった!好き ☆☆まあまあ ☆いまいち 「自分の中に毒を持て」岡本太郎 ☆☆☆いつだったかに「TAROの塔」というNHKドラマを見てとても良かったのでこちらも読んでみた。ドラマやこの本を読むまでは、岡本太郎といえば「芸術は爆発だ~」の変なオッサンくらいのイメージ^^;けれど、見方ががらりと変わった。驚くくらい情熱的で、自分なりの信念をきっちり持っている。「激しく挑み続けても世の中は変わらない、しかし世の中は変わらなくても自分自身は変わる」 常に危険に挑み続ける姿には、太郎なりの強い思いがあった。自分は彼のようにはなれないけれど、勇気はたくさんもらえた気がする。 「1Q84」 book2&book3 村上春樹 ☆☆book1では辛口コメントを書いたけれど、村上春樹の、小説をぐいぐい読ませる力はやっぱりすごいなぁと思う。続きが気になって、1冊につき1日で読んでしまった。けど、今後の展開はあまり期待できないのが・・・やっぱり残念~。 「大人の恋力」柴門ふみ ☆ 「Itと呼ばれた子 指南書 許す勇気を生きる力に変えて」デイヴ・ベルザー ☆☆強烈な虐待をされて育った著者の指南書。10代、20代の若い方々に読んで欲しい感じの本。 【送料無料】1Q84 BOOK1 (4月ー6月)【送料無料】自分の中に毒を持て
2011.11.01
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最近は図書館で雑誌を借りることも多くて(新刊以外は借りれるのです)意外と本は読めてないなぁ。。。借りる雑誌はアエラ、NEWS WEEK、週間東洋経済、VERYなど。ファッション誌のVERYを除けばオヤジセレクトだわ(笑) そんなわけで、最近借りて読んだ本。よかった☆☆☆ まあまあ☆☆ いまいち☆ 「1リットルの涙」木藤亜也 ☆☆☆昔、ドラマ化されてたなぁと思い読んでみた。難病の少女の手記。これが、泣けた・・・頭はしっかりしているのに体がどんどん不自由になる亜也の気持ちを思うと本当に苦しい。彼女の人生を思うと切なすぎる。 「チャップリン自伝」チャップリン ☆☆☆チャップリン映画は昔何本か観た。そのチャップリンの激動の人生がわかる。幼い頃は今日食べるものにも困るほどの極貧生活。そんな中でもたくましく生きる姿。そして、他にない才能と貪欲さ・・・。 普通とはかけはなれた人生です。コミカルな浮浪者のキャラができるまでのエピソードもあり思わず読後に映画「街の灯」(←超良作)も観てしまった。 「1Q84 BOOK1」村上春樹 ☆今頃やっと借りれた話題作。予約せずに待ってたらこんなに遅くなっちゃった(笑)が、う~んどうだろ。ストーリーの続きが気になるという意味では面白いのだけど人物や過去の背景がどうしてかチープな設定でちょっと引いてしまった。なんだか文学というよりエンターテイメント系で少しがっかり。期待していただけに、評価が低くなっちゃう感じ。高校時代、羊シリーズを読んだ時に感じた不思議な重みと面白さはどこに?私が年を取ったから?それとも・・・?まだまだあるけど、長くなるのでこの辺で~
2011.09.22
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読書の記録です。☆☆☆ Verry Good!好き!☆☆ Good まあまあ ☆いまいち 好みではない 「日の名残り」 カズオ・イシグロ ☆☆☆イギリスのブッカー賞受賞作。この本を初めて読んだのは高校時代。「英国王のスピーチ」を観て、久々に読みたくなって再読。主人公の実直さと不器用さが愛しくなる。価値観が大変動する時代に生きる人の喪失感、それでも生きてゆかなくてはいけない人のたくましさを描くのがこの作家は上手です。 「貯蓄の大原則」 畠中雅子 ☆ 「蝶々の纏足・風葬の教室」 山田詠美 ☆☆☆昔、結構読んだ山田詠美。勝手にエロいイメージがあったけれど、これは全然そんなことなく不安定な思春期の少女達の残虐さが、文学的に描かれ・・・。今までに読んだ山田作品の中で一番好きかも。 「そうはいかない」佐野洋子 ☆☆ 「アラスカ 風のような物語」星野道夫 ☆☆☆星野道夫はアラスカで活動していた写真家。 大学時代、星野さんの写真展に行ったことがある。愛くるしいシロクマ、壮大なアラスカの自然・・・。私自身、都会的なものに惹かれる一方で自然にひどく憧れていて星野さんの本は、後者の部分にとても響く。自然は厳しく、そして優しい。広大なアラスカの自然と星野さんの優しい言葉に心が打たれる。
2011.06.14
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読書の記録です。☆☆☆ Verry Good!好き!☆☆ Good まあまあ ☆いまいち 好みではない 「シズコさん」 佐野洋子 ☆☆☆親を愛せない人は少なからず不幸。佐野さんは母親を愛せないことにずっと罪悪感を持っていたけれど痴呆となり、すっかり変わり果てた母にある日突然心が解けていく・・・色々な意味で痛く、切なかった。わかる部分がとてもあるから。佐野さんに心の平穏が訪れて本当に良かった。 「クク氏の結婚、キキ夫人の幸福」 佐野洋子 ☆ 「伊藤ふきげん製作所」 伊藤比呂美 ☆☆ 「冷静と情熱のあいだ Blue」 辻人成 ☆☆江国香織とのセット本。これ、1冊読んだときより2冊読んだら断然面白かった。男と女の感覚の違いと、自分から見た自分と他人から見た自分のギャップ、相手を理解するって、人間関係って本当に複雑で面白いと思った。 「奇跡の人 ヘレン・ケラー自伝」ヘレン・ケラー ☆☆☆人の想像力は果てしない。目が見えず、耳も聞こえない方なのにその描写の美しさは実物をも勝ってしまっている気がする。盲目のピアニスト辻井伸行さんの曲の美しさにも共通したものを感じる。
2011.06.14
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図書館で本を物色していると、工藤直子という名前が目に入った。聞いたことあるな・・・誰だっけ・・・?「出会いと物語」という本をパラパラとめくっているうちに思い出した。そうだ、あの詩の人だ!カズがまだヨチヨチしていた頃、ブログに書いた詩「あいたくて」が工藤さんの詩だった。 「出会いと物語」には詩ができるまでのエピソードを含めた小さい頃から大人になるまでの色々な物語がつまっていた。こんな気持ちがこんな風に詩になるのね、と可愛い表現の詩にふふふと思ったり。その観察眼と感受性に圧倒されたり。工藤さんほど、子供の頃の気持ちを覚えている人って、そういないんじゃないかな。 これを読んで、詩集「あ・い・た・く・て」の古本もゲットしちゃった。(挿絵は佐野洋子)昔は、あいたかったのはカズだ!って思ったけれど今はまた、いろんなことに出会いたいのかも…と思う。 この詩集もいいなぁ そうそう、偶然にもカズの宿題の音読がこれまた工藤さんの詩だった。偶然も度重なると必然?本もやっぱり出会いだなぁ・・・ 上と同じくハルキ文庫からこちらも出てます
2011.04.19
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佐野洋子さんと言えば絵本「100万回生きたねこ」が有名だけれど、この方のエッセイがヒジョーにいいとりあえず、絵本作家は優しげでおしゃれで・・・という勝手なイメージは佐野さんに関してはことごとく吹っ飛ぶ。「歯に衣着せぬ」という表現が本当にぴったりだしたまに本当に吹き出してしまった。(←本読んで笑うのあやしい)ときに意地悪ばあさんかと思うような行動をし知り合いだったら怖いかもと思うくらい毒舌なときもあるけれど、ぼーぼーに泣く(この表現がいい)ところなんてまっすぐで胸をうつ。強いけど繊細な方・・・なんだろうな。 ガンを患ってからもさらにパワーアップしていく豪快で潔よい生き方は、ひたすらすごいと思う。 昨年に亡くなられたのが本当に悲しくて残念で。ちなみに、詩人の谷川俊太郎さんの妻だったこともあると知ってまたびっくりだった。「神も仏もありませぬ」私が最初に読んだエッセイで、佐野さんにはまったきっかけの本。佐野さんが群馬の田舎で暮らしている頃に綴ったもの。周囲のお友達の話や猫の話が胸を打った。「役にたたない日々」このエッセイでガンになったことを告白。機嫌が悪いんだけど、面白いし、なんだかすごい。そして老いること、その生き様に考えさせられる。【送料無料】覚えていない 【送料無料】100万回生きたねこ【送料無料】おじさんのかさ「おじさんのかさ」はカズの国語の教科書に載ってた。おじさんがかわいいお話。カズと読んだ児童書「おぼえていろよ おおきな木」も良かったな。へんくつな主人公を書くのがうま過ぎる。(エッセイを読んで、妙に納得したけど) これから「しずこさん」を読む予定。めちゃ楽しみです。
2011.03.04
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最近読んだ本の記録です。すべて図書館借り☆☆☆GOOD!好き ☆☆まあまあ ☆いま一つだなぁ「金持ち父さん 貧乏父さん」ロバート・キヨサキ ☆☆2000年のベストセラー本。お金に働いてもらう・・・という著者の考えはわかる反面、うまくやるのは難しいよな~という感想。 「10年先を読む長期投資 暴落時こそ株を買え」澤上篤人 ☆10年超えの株トレーダーの私ですが、投資信託って信用ならなくて・・・でも、旦那の会社の退職金制度が確定拠出年金制度へ移行することになり投資信託の運用も考えなくてはいけないので、ちょっと勉強として読んでみた。でも…うーん、やっぱりこういう本って理想論?もう少し実務的な本じゃないと勉強にはならないのかな。 「姫椿」浅田次郎 ☆☆浅田次郎の短編集。安心して読めるけど、彼の短編集の中ではいまひとつだったなぁ。他のがいいだけに、ね! 「モルヒネ」安達千夏 ☆なんかちょっと、薄っぺらい恋愛小説です・・・ 「冷静と情熱のあいだ Rosso」江國香織 ☆☆映画化もされた作品。話題になり過ぎると、すでに古い感じがしてしまうのがもったいない。江國さんの文章は好きだけど、設定が少し気取り過ぎてる感じもした。辻仁成とのセット本だからかな? 「娘たちに伝えたいこと」町田貞子 ☆☆☆知らなかったけど、主婦の鏡と言われているお方らしかった。私たちの母世代よりさらにちょっと上のお方なのだけど、参考になることがたくさんあった。何よりその原動力はやっぱり家族への愛情。そして行動力、好奇心、前向きさは町田さんが亡くなられるまでまったく途切れることがなく、本当にかっこいい生き様の女性だなぁと感じた。 心に残ったのは町田さんによると「時間の使い方は命の使い方」なんだそうです。時間=残された命だからとのこと。 それから「今日が一番若い日」というのもよかったな。明日の自分より、今日の自分の方が若いから明日の自分に大変な思いをさせるより今日できることは明日よりも若い今日にやってしまおう!
2011.02.19
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小学生低学年に人気なのはかいけつゾロリシリーズ。もちろん、カズもはまっている。この本、一見厚みがあるけどカズでも15分程度(1話)で読めちゃうお手軽さ。くだらなーいけど、おやじギャクについつい私も笑っちゃう本からはじまり、ときどきTVシリーズのDVDも今頃借りているカズなのでした。かいけつゾロリの大きょうりゅう/かいけつゾロリのきょうふのゆうえんち↑今はこんな2話入っている本が出ているみたい
2010.11.25
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秋の夜長…読書の秋。通勤電車の中もちょうどいい読書タイム。最近読んだ本の記録です☆☆☆・・・GOOD! ☆☆・・・まあまあ ☆・・・好きではない「きらきらひかる」江国香織 ☆☆☆昔読んだ本。また読み返してみた。ゲイの夫と暮らす情緒不安定な主人公。プラトニックな関係が切なくて苦しい。江国小説の中ではかなり好きな小説。 「ザ・ロンリー」ポール・ギャリコ☆こちらも昔読んだ本。昔読んだときはピュアな恋愛物語という印象を受けたけど今回読んだら、そんなに綺麗な物語でもなかった(笑)ひと昔前のアメリカ人男性の気質が良く出てた・・・ 「神の子供たちはみな踊る」村上春樹☆☆阪神大震災をモチーフにした人間模様。 「アフターダーク」村上春樹☆☆☆村上春樹の描く登場人物はみな何か影があるけどなんとなく好感が持てて・・・。好きな小説です。 「密やかな結晶」小川洋子☆☆☆これ、私的には最近読んだ中で一番面白かった!!「消滅」がおこる島の物語。それは、鳥だったりバラの花だったり・・・不思議な世界なんです。ちょっと怖くて、それでいてとても静かで・・・最近、小川洋子がぴったりきます。
2010.11.12
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最近読んだ本を記録として・・・☆☆☆・・・好き!良い! ☆☆・・・まあまあいい ☆・・・あまり好みではない 芥川賞をとった女流作家を少し読んでみた。芥川賞は基本暗いから、最近の私の好みとは違うのだけど一応賞をとっている作品をたまにはね、ってことで。「蛇にピアス」金原ひとみ ☆☆なんだか久々にグロい小説を読んだな、と思った。この小説をこんなに若い子(当時20歳ほど)が書いてるんだ、ということにもびっくり。それでも、こういう世界もあるんだってことは理解できる気はする。読後、重たいものを感じます・・・「妊娠カレンダー」小川洋子 ☆「博士の愛した・・・」とは違って少しゾクっとっくるような小説。「乳と卵」川上未映子 ☆こんな文体もありなんだ、と思った。語り口は変わってるけど詰まるところのストーリーはそれほど目新しくはないかな、と。 以下は賞とは関係なし「偶然の祝福」 小川洋子 ☆☆☆小川洋子はこういう大人の童話的なストーリーの方が私の好み。「椿山課長の七日間」浅田次郎 ☆☆前にTVドラマでやっていたので原作も読んでみた。ところどころ笑えて、泣けて、浅田節全開で楽しく読めるけど、ドラマの方がすっきり綺麗な終わり方で良かったかな(笑)「月のしずく」浅田次郎 ☆☆☆浅田次郎のこういう硬派な文体の方も結構好き。「鉄道員」とともに良質の短編集だと思う。 まだまだあるけど、長くなるので今日はこのへんで・・・
2010.09.09
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☆いまいち ☆☆まあまあ ☆☆☆GOOD!or 好き! 基本図書館や家族に借りた本なので、最新刊はありませーん 「ターン」 北村薫 ☆☆☆結末は予想できるのだけど、読後が心温まるので好き 「水に眠る」 北村薫 ☆ 「アンダーグラウンド」 村上春樹 ☆☆☆地下鉄サリン事件の被害者をインタビューしたものをまとめたもの。後ほどこれは感想を書きたいな・・・ 「約束された場所で」 村上春樹 ☆☆「バッテリー」1~6 あさのあつこ ☆☆「秘密」 東野圭吾 ☆☆「パラレルワールドラブストーリー」 東野圭吾 ☆「博士の愛した数式」 小川洋子 ☆☆☆これも好きだなー。80分しか記憶がもたない博士と家政婦とその息子の人間関係がとても素敵です・・・ 「グレイト・ギャツビー」フィツジェラルド(村上春樹訳) ☆☆☆
2010.06.08
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古本屋でゲットした北村薫の「リセット」を読んだ。「スキップ」・「ターン」とともに時の3部作といわれるうちの1作。同じく古書の「スキップ」に続き読んでみた。 もしも運命の相手というものがいるならば、どんな過酷な別れがあっても乗り越えられる・・・切なく、悲しく、そして最後は心がぽっと温まるストーリー。 ほんのたまに、人生について考えるとき、運命というものがあるのだろうか? と思うときがある。見えないなにかに導かれる人生。「その人にはその人なりの人生が用意されている」と言ったのは大学のドイツ語の先生だった。出会いも用意された人生のひとつの要素?わからないけれど、日本に1億人以上、世界に何十億の人がいる中で出会った一握りの人は、やはり運命的なのかもしれない。 「リセット」は、「リセット」されても変わらない思いがある、あるといいな、とほんわか思える小説です。
2010.02.19
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読書の秋~ってことで、最近久しぶりに読み聞かせをしている。保育園の年中くらいまではよくしていた読み聞かせ。成長するとともに、いつのまにかしなくなっていた・・・先日「頭の良い子はみなたくさん読み聞かせをしてもらっている」のような記事を読んだからではなく(ホントか?笑)読み聞かせ、再び~で、今は夏休みに一緒に読もうと思って買ったけど結局全然読めなかった「エルマーのぼうけん」シリーズを読んでいる。エルマーは名作といわれる定番の児童書。私も読んだことがなかったので、読んでみたかった本。毎晩、フトンで1章ずつ読むのだけど、いつも「もう終わり~」とカズはブーブーいいながらもすぐに落ちる(笑)冒険ものって、ワクワクして楽しいよね ちなみに今は「エルマーとりゅう」を読み聞かせ中。宝箱が出てきたり・・・と子供心をつかむストーリーです
2009.11.06
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猫が好きなんです。中学時代に猫を飼ってから子供が生まれるまでかなりの愛猫家でした。今は・・・愛息家ですが・・・アメショー(アメリカン・ショートヘアー)かロシアンブルーを飼うのが夢。なんだけど、なんせカズが気管支が弱いので今のところペットは無理目。カズが家を出たら、ぜーったい飼おうと思う。(いつの話だ!?)と、前フリはこの辺で。。。本棚を整理していたら「空飛び猫」が出てきて一気に3冊読んでしまった。題名の通り、羽根があって空を飛べる猫の童話です。外国人作家の作品だけど、訳が今新刊で話題の村上春樹氏。 ストーリーはちょっとドキドキさせたりなごませたり。村上氏の訳はストレートな語り口の中に可愛い言い回しもあり。氏のあとがきを読むと、作品への愛が感じられて素敵。そして、挿絵がまたいいんですカズに読んであげるか、もう少し大きくなったら読ませたい。猫好きは必見の作品です
2009.06.04
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本を選んで買う機会がなかなかないので家の本棚を物色。この次期にぴったりなタイトルの「雪のひとひら」を再読してみた。この本で描かれているのは、雪のひとひらの一生で女性の一生でもある。人生とは? 生命とは? 愛とは?誰もが不思議に、疑問に思うその問いにそっと応えてくれるような物語。独身のときに読んだときとは、また違った感動があってとてもジンときた。たぶん、感動する場面も当時とは違うように思う。作者のポール・ギャリコの本は何冊か持っているけれど彼の作品のイメージはどれも「綺麗」。大好きな作者です。「雪のひとひら」↑ポール・ギャリコの「ジェニィ」。実はコレがとっても好きでやっぱり2回読んでいます
2009.01.19
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7月にお手伝いした本が出ました!独身の頃、編集プロダクションにいたことの縁でときどき取材&執筆の仕事が舞い込みます。何軒もの取材先でケーキをいただきましたはじめの頃は嬉しかったけれど1日3個以上になると正直きつかった・・・(笑)原稿書きは大変だけどやはり本になると嬉しい今回はカメラマンさんがかなり頑張ったので可愛くて美味しそうなケーキの写真がいっぱいです。お近くの方は是非本屋さんで手にしてみてください・・・過去にお手伝いした本です↓
2008.11.04
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5月にお手伝いした本が出ました。忙しかったので、ほんの数件、取材&執筆させてもらいました。本当はもっとやりたかったなぁお蕎麦好きだし!それにしても、暑くてダルくて最近は蕎麦・素麺・パスタなどの麺系ばかり食べています。今週も食事の半分は麺だったかも
2007.08.10
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ぱさぱさに乾いてゆく心をひとのせいにはするなみずから水やりを怠っておいて気難しくなってきたのを友人のせいにはするなしなやかさを失ったのはどちらなのか苛立つのを近親のせいにはするななにもかも下手だったのはわたくし初心消えかかるのを暮しのせいにはするなそもそもが ひよわな志にすぎなかった駄目なことの一切を時代のせいにはするなわずかに光る尊厳の放棄自分の感受性くらい自分で守ればかものよ☆~☆~☆~茨木のり子さんの詩です。ずーっと昔に読んだ詩。たまたま、この詩をまた目にしてぐっと突き刺さってきました。戦時中を過ごし、貧しさや理不尽さを十二分に知り尽くした茨木さんの詩だけに言葉が重いです。弱くなっているときにこの詩を読むと自分はまだまだだって思い知らされます。「自分の感受性くらい」↓
2007.06.07
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昨年映画で話題になった「ダヴィンチ・コード」。流行ってしまうと、時間がちょっと経っただけでもう古い感じになってしまうのが悲しいところ・・・なのですが、姉が文庫版を持っていたので読んでみました。サスペンス系は好みではなくあまり読まないのですがまあ、話題になった作品なので。最初から最後まで謎解きのオンパレードで続きが気になる思いで読みました。よくこれだけ謎かけが思いつくな、などと関心したり。ダヴィンチの絵の見方もちょっとした知識が加わると違う風に見えるのは面白いです。キリスト教というか、宗教というものの歴史的側面はこういうものかも、と思ったり。ほとんど宗教心がないので、残念ながら衝撃は受けませんが。でもでも、やっぱりサスペンス小説はエンターテインメントですね。しみじみ文学作品が好き・・・な私なのでした。
2007.02.11
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物騒なタイトルですが、天童荒太さんの小説のタイトルです。昨年末から読み始め、文庫5冊を読み終えました。最近は女流作家の軽めの小説ばかり読んでいたので久しぶりに重い小説を読みました。話に出てくるのは、家庭内暴力、不登校、自傷行為、少年の犯罪、離婚、心の病気etc・・・。家庭内に起こった凄惨な殺人事件を中心に様々なことが展開されていきます。目を覆いたくなる場面も多々ありました。でも、根底で常に問われているのは家族のあり方や夫婦のあり方。自分のあり方そして社会のあり方。子供を思う親の気持ちや親を思う子供の気持ちも色々な形で描かれ、家族が追い詰められる社会の構造の問題も浮き彫りにされています。あくまで小説だけれど起こりうることばかりで、考えさせられました。実際、最近でも兄が妹を殺めたり妻が夫を殺すという事件が起きています。フィクションである小説より、はるかに恐ろしいことです。始終、暗い雰囲気の小説ではあったけれど最後には救いがあったのがよかった。そこには「無理をしなくてもいい。どんな形の家族でもいいのだこんな自分でもいいのだ」という許容のメッセージが流れているように思います。もし自分の子供がたとえどんな風に成長しても私は絶対に子供への愛情を忘れない。そんな当たり前のことをあらためて誓った読後でした。
2007.01.18
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電車通勤になってから、読書の時間ができました。行きと帰りの電車の中、合計1時間が私の読書タイムです。カズが生まれてから、読書の時間なんて皆無に近かったのに5月の終わりに引越しをしてから現在で6冊目。なかなかいいペースです。今読んでいるのは江国香織の「神様のボート」。ブックオフで100円で購入したものです。他には山本文雄の「ブルーもしくはブルー」、浅田次郎の「地下鉄(メトロ)に乗って」(これを読むのは2回目)、天童荒太の家族小説などを読みました。(すでにタイトルを忘れた)江国香織や山本文雄は文章が軽い感じなので疲れなく読めるところが好きです。浅田次郎の上の作品は好きな作品なので、久しぶりに読みました。でも、そろそろもう少し重い文学作品も読んできたくなってきたかな。映画でも小説でも、その世界に入っている間は現実から離れられるのがいいです。それから、感受性を磨くというか心の体操?のような気もします。これもひとつのリフレッシュかな。さて、次は何を読もうかしら…
2006.08.11
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だれかに あいたくてなにかに あいたくて生まれてきたそんな気がするのだけれどそれが だれなのか なになのかあえるのは いつなのかおつかいの とちゅうで迷ってしまった子どもみたいにとほうにくれているそれでも 手のなかにみえないことづけをにぎりしめているような気がするからそれを 手わたさなくちゃだからあいたくて(作:工藤直子)カズがダウンして看病が忙しく読んでいない新聞がたまっていた。だいぶ調子がよくなってきたようで1人で遊べるようになってきたのでたまった新聞を読んでいたら、この詩に出会った。一目惚れならぬ、一読惚れ!作者の工藤さんは、この詩を「死」を意識して書いたという。なるほど、「死」を意識するから「生」が見えてくるということなのか。とにもかくにも読んだ瞬間ストレートに私のハートに入ってきたのだ!誰でも漠然と誰かに、何かに会いと思っている気がする。そして、今はその誰かが私にとっては息子だったような気がしてならないのだ。「みえないことづけ」ちゃんと息子に手渡すことができるといいな、と思う。
2004.03.13
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