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2011.06.24
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<SNS(Social Network Service)とは?>



こうみえても(本人は若く見えているつもりなので)今年齢(よわい)50をまもなく数えようという私でも、今現在登録しているアカウントがmixi、GREE、LinkedInそしてFacebookと4種類あります。当然、その全部を頻繁に利用しているわけではなく、今最もアクティブに使っているのがFacebookです。そして実は案外はまっています。

念のため、あまりSNSを利用されていない方々のためSNSとは何かということを、自分の利用実感の中で説明すると、それはネット上の井戸端会議の場所。別にそこにいることが義務なわけでもなく、井戸端で話されている内容が面白ければ参加すればいいし、興味がなければ適当に流しておけばいい。でも基本的に本来の井戸端会議がそうであるように、誰がそれを話しているのか顔が見えるというもの。

見ず知らずの人、或いは不特定多数の人に混ざって議論したり、自分の意見を一方通行で披露したりする場所ではない感じ。時に真面目な話をしてみたり、時にただただ意味のない「お腹減ったなぁ」みたいな呟きをしたり、冗談を言い合ったり、誰かの話にコメントを付けてみたり。インターネットが物理的な距離も、国境も、時差さえもなくしたという最も根源的な長所を利用したバーチャルな井戸端会議、それがSNSだと私は思っています。

<TwitterとSNSの違いとは?>

こうしたサービスの中で類似な感じがするのがTwitterです。こちらもアカウントをもっていますが、何がどう違うのかというと、私の印象ですが、Twitterは正に独り言を「つぶやく」もの。誰か特定の人、もしくはサークルに向かって話すというよりは、ひとりでブツブツ言いながら、それを誰かがキャッチして、反応してくれたら反応をし返すし、そうでなければつぶやきっ放しという感じです。

それに対してFacebookなどは、自分の知り合い・お友達限定の井戸端にいて、「こんな永田町のドタバタはやめて欲しいよなぁ」とか呟くと、隣にいた知り合いが「俺もそう思うよ。この間なんかさぁ~」と話が続くという感じです。もちろん、この例でいえば政治に興味がある人がその場所にいなければ、単なる独り言になるという意味では一緒ですが、少なくとも基本的には知り合いベースの話し合いになるということです。

<何でこれらが広まったか>

映画「The Social Network」を観ると、そもそもの事の発端はハーバード大学の中の学生達用のコミュニティ・ネットワークがどんどん伝搬していったということ(この映画は面白いので一見の価値ありです)なのですが、日本で最近急速に伸びているのは、やはり東日本大震災の影響です。電話もケータイも繋がらない状態になったあの日、インターネットを利用したSNSが一番早く通信ができたという実感があるからです。実際、あの日を境に私のお友達登録も加速度がついて伸びていて、皆さんFacebookを始めたばかりというところからも、その加速度感が伺われます。

実際の話、これは私の体験談ですが、震災当日に家族と連絡がつくまでに数時間かかりました。横浜の自宅(停電してました)の家内と連絡がついたのは夜でしたから、家族の安否を確認できずに相当悶々としていました。一番最初に連絡がついたのは高校生の息子で、それがTwitterでした。仕事の合間を見ては自宅に電話をし、家族のケータイにメールを送りとコンタクトを試みていたのですが、当然繋がりません。ふと思い出したのが「Twitterに呟いたら、これを見てくれるかも知れない」ということです。息子は私のTwitterアカウント名を知っているはずなので、そこに自分は何とか無事でいると呟いておきました。

息子からそれを確認したとのメールが届いたのは、数時間後でしたが、外出先にいた息子はやはり私のTwitterをリアルタイムで確認し「パパは無事なんだな」と混乱した街中で勇気づけられたそうです。ただ彼もやはり自宅とは連絡が取れず、延々歩いて夜中に帰宅するまで母親と妹のことが心配だったようです。当然、今では家族全員がアカウントを持っており、何かあればTwitterに呟くことにしています。これがSNSが日本で大ブレークするきっかけのようですが、それに合わせてFacebookも広まっているようです。

<Facebookは記名式>

インターネットは元々通信が途絶えないように開発された軍事目的技術の民間転用であることは有名な話ですが、そのお陰で、震災であちらこちら通信が寸断されたしまった中でも、最後まで繋がっていたのが幸いしました。ただSNSの中でFacebookなど基本的に本名を名乗るSNSは今後その存在感が他のSNSとは独立した流れを作るだろうと思っています。というより、本名を名乗るSNSと、匿名でも参加可能なSNSとが別々の道を歩むだろうなということです。

mixiなども当初は会員の紹介がないとアカウントを持てませんでしたが、途中からその制度がなくなりました。当然加入利用者は増えたと思いますが、誰とコミュニケートしているのかと確認はできなくなりました。つまり時々「なりすまし」の人から変なお誘いが来るようになったということです。それはそれで良いと思います。ネット上では別のキャラクターとして振る舞うことができるというのは、変身願望とまではいかないまでも、それなりに楽しんでいる普通の人をしっています。当然オフ会とかは参加できないのでしょうが…。

記名式の長所は、基本的に知らない人に余計なことが伝わらないということです。プロフィールの設定も、どの情報はお友達まで、この情報はお友達のお友達まで、など細かく設定することができます。私は現在「近況」などの呟きについては、基本的に「お友達」レベルまでしか公開しないように設定しています。



その一方で、見ず知らずの人でも、お友達リクエストを幅広く受け入れ、そうした状況下でFacebookを利用している人も多くいらっしゃるようです。「ご承認、ありがとうございます」というメッセージがウォールに羅列されている方は、著名な方で、多くの人からお友達リクエストが送られてきて、それに快諾されていることが解ります。

ある意味、それを商用利用されているのですが、自分からのメッセージであるとか、著作物の宣伝になるとか、そういう利用方法をされるにはこれまた大変便利な代物とも言えます。記名式なので、変に無責任なことも言えないし、そうした人のメッセージを即座に聞きたいという人には今までにないコミュニケーション手段だと思います。

<無料サービスでどこまで広げることができるか?>

正直、このサービスがどこまで今後ユーザーから料金を徴収しないで拡充できるのかは解りません。Googleが果てしなく無料サービスを拡充していく中で、誰がこの運営費用を払っているのかと多くの人が思っていると思いますが、それと同じ状況が起きているのだろうと思います。

Googleの場合、そこにアクセスし、そこでメールをやり取りし、などという部分で、多くのデータをGoogle側が蓄積することで、最終的にはテレビなどと同じメディアの価値を急速に獲得しました。そこに宣伝広告を打つことが、最も費用対効果で見た場合に優れているということが見えてくることで、その価値はますます上昇したと言えます。

FacebookなどのSNSも、それを利用する人が増え、頻繁にアクセスするようになり、写真をアップしたり、GPSで自分の居所を伝えたりなどすることで、スポンサーにつく企業にとって有益な情報がどんどんと集積されていきます。あそこの井戸端会議に行けば、ああいうタイプの人達が集まっているということが解れば、そこにある特定の意図をもった人ならば近づく価値があるからです。

映画の中でも、つまらない宣伝広告のスポンサーなど探すことよりも、まずはとてつもなく大きなSNSサービスを作ることだと主人公が言う場面があります。それを企業がどう利用しようと思ってくれるかは、その後考えれば良いというような場面なのですが、これが正にインターネット・ビジネスだと思います。そうした面白いビジネスには、どんどん投資をしてくれる資本家もシリコンバレーにはいます。その活力とエネルギーがこの産業の根幹だと思うのですが、正直、私のような凡才には今の段階でこのSNSの究極の姿は描き切れていません。

少なくとも、これからまだまだユーザー数が増え、アクセスする時間が増え、そして有益なデータがサーバーに蓄積されていくということだけは確かでしょう。そしてきっと更に無料で面白いサービスが拡充されていくはずです。百聞は一見に如かず、まだ使われていない方はまずは使ってみることをお勧めします。そこには、この閉塞感漂う今の日本にはない明日への拡がりを垣間見れるはずです。

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楽天投信投資顧問株式会社
CEO兼最高運用責任者 大島和隆
(楽天マネーニュース[株・投資]第99号 2011年6月24日発行より) ==========================================================





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最終更新日  2011.06.24 17:05:47


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