偏った書評ブログ

偏った書評ブログ

2006年03月14日
XML
カテゴリ: 本(小説)
ネクスト





 さて、内容ですが、主要な話が3部で構成されています。
 資本主義の中の経済合理性において、必ずしも人の心理は合理的には動かない、むしろ、欲望にかられて肝心の合理性は失われてしまいがちです。現在「情報化」「資本主義」のこの二つは、年齢までをも関係なく格差を生んでいきます。

 チャプター1では、大きくいえば、資本主義が成立してからというもののずっと問われてきている『投資』と『投機』も問題について考えさせられました。個人投資家が増えている現在の日本においても、これから特に熟考していかなければならないことでしょう。

 チャプター2では、インターネットの普及によりフラットになりつつある情報化社会において、『情報(知識)の価値』について問うものではないかと考えました。
 インターネットを介し、とある少年が広告収入運営サイトにより優秀な助言者には報奨金を与えるというサイトで『無料法律相談』で人気を得て、今まで特別な情報、つまり価値の高い情報を提供していた弁護士の存在が危ぶまれる、というものです。
 文頭でも少し触れましたが、ライブドア・フジ保有株を買取ろうとしているUSENが最近積極的に行ってきている事業分野は(ご存知の方も多いと思われますが、)広告収入のみで運営される“無料”のインターネットテレビです。ま、民放テレビが存在するのだから全然ありえる話ですね。広告収入なのだから、問題はマーケット拡大とコンテンツ。株主訴訟問題を除けば、今回の話はおいしいのかもしれません。
 “無料”というのは最近のキーワードの一つです。オンラインで好きなときに映画やドラマが見れるとして、広告なしで見たい!と思わせるものでないと有料では無理ですね。いくら有料チャンネルが普及している現状といえども、全体のマーケットからするとほんの少しの割合なのです。
 話がそれましたが、アメリカはどうなのか分かりかねますが、日本での弁護士相談料って規定でもけっこう高いですよね?確か30分5000円とかよく聞きます。でもあれだけ勉強した人達なのだから当然っちゃ当然かも!?とは思いますが・・・。ってか、ちょっとしたことでは迂闊に相談できませんっ。それに、平べったくいえば、お金ある人とない人とでその段階で法の下に平等ではないことになるんですよね。そう考えれば利用者にとっては良いような気もしますが、ここでも既得者の反発が起こるのです。





発行元:アスペクト 
http://www.aspect.co.jp/np/details.do?goods_id=246





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006年03月17日 01時50分34秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

『時の扉』 ばあチャルさん

米澤穂信『折れた竜… のぽねこさん

─ 灼熱 ─ HEAT1836さん
読書日記blog w.yuさん
楽しい生活、今がス… チューピットさん

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: