April 24, 2007
XML
監督 : エドワード・ズウィック
出演 : ギャスパー・ウリエル / コン・リー  /
原作 : トマス・ハリス  『ハンニバル・ライジング』(新潮社刊)
  

「 ハンニバル・ライジング / HANNIBAL RISING(2007) 」

「愛する者を傷つける者には、容赦なく制裁を下す」

原作は、トマス・ハリスのハンニバル・レクターシリーズ 「羊たちの沈黙 (1990)」、「ハンニバル (2001) 」、「レッド・ドラゴン (2002)」に次ぐ同名小説「ハンニバル・ライジング (2007) 」。

監督は、スカーレット・ヨハンソンが主役を演じた「真珠の耳飾りの少女 (2003) 」のピーター・ウェーバー 。

主演は、「ロング・エンゲージメント (2004)」でオドレイ・トトゥと共演したギャスパー・ウリエル。そして、2006年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門オープニング上映作品となった、一編5分程度の18話になるオムニバス映画「 パリ、ジュテーム (2006)」にも出演しています。単館系なので都内23区では恵比寿ガーデンシネマなどで観ることが出来ます。もうすぐ終わってしまうので観たい方は急がないと~。

ハンニバルの叔父の日本人の妻レディ・ムラサキには、「SAYURI(2006)」のコン・リー。

この「羊たちの沈黙 (1990) 」で出てくるハンニバル・レクター博士は、実はトマス・ハリスの小説「レッド・ドラゴン」をマイケル・マンの監督作品「刑事グラハム/凍りついた欲望(1986)」で初登場しています。「羊たちの沈黙 (1990) 」が話題になりアカデミー賞で監督・主演女優・主演男優賞といった主要部門を獲得するのをきっかけに、名前を変えて「レッド・ドラゴン/レクター博士の沈黙」としてビデオ化されているようです。

シリーズ化した次回作には、リドリー・スコット監督により「ハンニバル (2001) 」、そして、「刑事グラハム/凍りついた欲望(1986)」と同じ原作を元に同名「レッド・ドラゴン(2002)」がブレット・ラトナー 監督の手でリメイクされました。それから5年の月日を経て原作者トマス・ハリス の脚本によって舞い戻って来たと言うわけですね。

人気シリーズのルーツを探る作品は、これまでにも「スター・ウォーズ」からヒントを得て、「バットマン」、「スーパーマン」と続々と作られていますが、ヒーローものではなく。ぞっとするようなシリアル・ホラーのハンニバル・レクター博士と言うことで、この作品だけはかなり難しいのではないかと思う反面、恐いもの見たさというか非常に期待作ではありました。


Story : 1944年リトアニア。名門貴族であるレクター家も、ドイツ侵略の足音におびえながら暮らしていた。一家は城を捨て、辺境の地へ疎開する。両親に守られ、レクター家の長男ハンニバルと妹ミーシャは生活を送るが、そんなある日容赦ない戦火が彼らを襲う。ナチス・ドイツにより、隠れ家としていた山小屋は包囲されてしまうのだ。一触即発の状況下ドイツ空軍の急降下爆撃機が襲いかかり、銃弾がレクター夫妻の命を奪う。ハンニバルとミーシャの目の前で。両親を失い、悲しみに暮れるハンニバルだったが、妹と生き延びるためには自分が立ち直らなければと妹の面倒を見ながら、山小屋での籠城生活を始める。
両親と妹を失ったハンニバルは終戦後、孤児院へ送られる。やがて彼は脱走し、パリの叔父を訪ねるがすでに他界。叔母ムラサキに迎えられ成人した彼は、叔母を侮辱した肉屋に殺意を覚える。
[ 2007年4月21日公開 ]

ホラーは苦手ですので、実は「羊たちの沈黙」はあまり印象にないのです。多分観たのでしょうが、記憶からは消し去られていました(笑)。最近は戦争ものも殺人事件等のサスペンスものも少しずつ観れるようになってきたので、ちょっと復習することにしました。この作品を観ずして本作への感想は書けないと言う思いがあったものですから・・・。

「羊たちの沈黙(1990)」


ー goo映画より ー 

若き日のジョディ・フォスターは当時のハリウッド女優の中では、珍しいベビーフェイスな部分を持ちながら鋭角に整った黄金比なお顔立ちの女優さんですので、比較的日本人受けするタイプですね。彼女の演技も素晴しかったですが、なんと言ってもアンソニー・ホプキンス演じるハンニバル・レクターの存在感は圧巻ですね。彼以外にはこの役は考えられないといわしめるべきはまり役です。

事件の性質も猟奇的来殺人事件である事に加えてさらに上を行くインテリジェンシーな猟奇的食肉性癖を持つ殺人犯が主役と言いう事もあってストーリーの重厚感には圧倒されました。

さて、肝心な本作の感想ですが、アンソニー・ホプキンスの若かりし頃と考えてしまうと、いろいろ言いたいことも出てきそうですが、まぁ、実際そうなのですが(笑)

ちょっと、アンソニー的ハンにバル・レクターを忘れて観る事をおすすめします。

やはり作品も同じ原作者とは言え、時代を経てきているわけで、本作のストーリーも懐古的な内容ではありながら、何となく現代人趣向的なストーリー展開です。

また、あの、人間離れしたおどろおどろしいばかりの怪奇的風貌というよりは、美しいギャスパー・ウリエルが演じている以上、やはり別物の魅力がありました。

あのキュートで食べてしまいたいぐらいに(・・・って実際食べられちゃったわけだけどぉ・・・私が言いたいのはほんっとに可愛い表現と言うことで・・・)美しい妹を殺した奴らをひとりひとり殺して行く過程で、どちらかというと人殺しは良くない事だけど(・・どちらかと言わなくても良くない!・・)、なんだか、ハンニバルを応援しちゃう自分がいるのですよね・・・。

「羊たちの沈黙」の場合は事件の犯人は別にいて、刑を軽減する代わりにその犯人の割り出しに協力する・・っと言うちょっと普通そうで普通じゃないシチュエーションの末に、結局、普通じゃない脱走劇を見せちゃうもの凄いストーリー展開だったのですが、本作の場合、普通じゃない分けじゃなく、いわゆる「武士の一分」的報復劇なわけで、その殺人には、いわゆる仇討ち的な理由があると言う点で、きわめて普通なストーリーですよね。

ただ、妹を殺した相手の最後に残ったひとりに、ハンニバルは衝撃的な事実をバラされるのです。その耐えられないある事実が将来のレクター博士を狂わせ、食肉趣向へと向かわせた要因だった・・・と私はみた・・・。

そういう意味でも、本作は結構面白かったです☆

ただ、相変わらず突っ込みます(笑)。日本人の叔母の名前が、レディ・ムラサキ・・・・て。お名前も、お名前だし(笑)、相変わらず勘違い日本炸裂でした。甲冑を神のごとく神聖ものとしてあがめて、それを儀式のごとく表現されています。あれはぁ、いったい、、、なんなのでしょうかぁ~~(笑)

まぁ、でも、なだかんだ言いつつも私は面白かったですよ。



■ ハンニバル・ライジング スタンダード・エディション




■ハンニバル・ライジング(上巻・下巻)

~おしまい~














お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  January 9, 2008 11:20:33 PM
コメント(0) | コメントを書く
[映画タイトル【は~ほ】] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Profile

rikocchin

rikocchin

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

📣楽天ブログトップ… 楽天ブログスタッフさん

薬に想いを馳せ 悠水(ゆうすい)さん
お茶漬けさらさら*晩… お茶丸.さん
健康促進ステーション great55さん
Bali Bali Villas ! banjarさん

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: