「 ギルバート・グレイプ /WHAT'S EATING GILBERT GRAPE (1993) 」<ネタバレ有り注意>
監督は、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985)」、「サイダーハウス・ルール(1999) 」でアカデミー賞監督賞にノミネートされているラッセ・ハルストレム 。
主演は、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなど変幻自在な演技力で、今、世界で最も愛されている俳優のひとりで、代表作はあげ出したらきりがないほどたくさんありすぎるジョニー・デップ。美しい容姿と演技力を持ちながら未だにG・グローブ&アカデミー賞においては無冠の帝王ですが、パイレーツシリーズのこれだけのヒットを持ってして、そろそろいかがでしょうかぁ~?
ラッセ・ハルストレム監督作品では「ショコラ」でも出演していますね。
共演には、「ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994) 」のジュリエット・ルイス。
そして、「タイタニック(1997) 」が歴代の興行収入塗り替えるほど世界中で大ヒットとなり、2004年・第62回ゴールデン・グローブ賞では、「ネバーラン(2004)ド」のジョニー・デップを抑えて「アビエイター(2004) 」で主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオ。
本作では知的障害児を熱演し、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされました。
Story : 人口千人ほどの田舎町、アイオワ州エンドーラ。24歳のギルバート・グレイプ(ジョニー・デップ)は、大型スーパーの進出ではやらなくなった食料品店に勤めている。日々の生活は退屈なものだったが、彼には町を離れられない理由があった。知的障害を持つ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)は彼が身の回りの世話を焼き、常に監視していないとすぐに町の給水塔に登るなどの大騒ぎを起こすやんちゃ坊主。母のボニー(ダーレーン・ケイツ)は夫が17年前に突然、首吊り自殺を遂げて以来、外出もせず一日中食べ続けたあげく、鯨のように太ってしまった。ギルバートはそんな彼らの面倒を、姉のエイミー(ローラ・ハリントン)、妹のエレン(メリー・ケイト・シェルバート)とともに見なければなれなかった。彼は店のお客で、中年の夫人ベティ・カーヴァー(メアリー・スティーンバージェン)と不倫を重ねていたが、夫(ケヴィン・タイ)は気づいている。ある日、ギルバートは沿道にキャンプを張っている美少女ベッキー(ジュリエット・ルイス)と知り合い、2人の仲は急速に深まる。だが、家族を捨てて彼女と町を出ていくことはできなかった。そんな時、ベティの夫が死亡し、彼女は子供たちと町を出た。一方、アーニーの18歳の誕生パーティの前日、ギルバートは弟を風呂へ入れさせようとした時、いらだちが爆発して暴力を振るってしまう。いたたまれなくなって家を飛びだした彼の足は、自然にベッキーの元へと向かった。その夜、彼は美しい水辺でベッキーに優しく抱きしめられて眠った。翌日、車の故障が直ったベッキーは出発した。華やかなパーティも終わり、愛するアーニーが18歳を迎えた安堵からか、ボニーは2階のベッドで眠るように息を引き取る。母の巨体と葬儀のことを思ったギルバートは「笑い者にはさせない」と決心し、家に火を放つ。一年後、ギルバートはアーニーと、町を訪れたベッキーのトレーラーに乗り込む。姉や妹も自分の人生を歩きだした。アーニーが「僕らはどこへ?」と尋ねると、彼は「どこへでも、どこへでも」と答えた。ー goo 映画 より ー
父親の自殺、そのショックとストレスで食べ続け一歩も動けなくなった巨漢の母や知的障害を持って生まれた弟など、問題のある家族を抱え懸命に家族を守ろうとしている一家の長男と姉妹愛を描くストーリー自体は、どこにでもありがちなものですが、脚本も良いですし、なんと言っても知的障害を持つ弟役を演じたレオナルド・ディカプリオが素晴しかったです。
その年のオスカーの作品に輝いた「シンドラーのリスト」のレイフ・ファインズや助演男優賞を受賞した「逃亡者」のトミー・リー・ジョーンズなどに混じって一歩もひけをとらない感じがしますね。
姉妹が協力してくれていたとしても、自分のすべてを殺して、長男として一人で抱えて生きていくのには、想像以上の忍耐と自己との葛藤と戦っていたに違いないのに、それでも心から無償の愛で母をささえ弟守って来たジョニー演じるギルバートが、トレイラーの故障でしばらく滞在を余儀なくされたジュリエット・ルイス演じるベッキーと出会い、彼女の持つ奔放さと明るさに触れて行くにつれ、自分が目の前の風景しか見て生きていなかった事に気づかされ、芽生え始めた愛と心の葛藤をうむことになり、少しずつ開き始めた心の隙間を、度重なる弟との摩擦で爆発してしまう時が来ます。
観ていて容易に想像出来る展開ではあるものの、と言うより、だからこそ共感出来るものがあり、そしてなにより本作が心に残るのは、一貫して存在する兄弟姉妹愛が優しいところと、自由への希望溢れるラストシーンでした。
実は私は、オーランド・ブルーム目当てで観た「パイレーツ・シリーズ」でジョニー演じるジャック・スパロウのファンになったのですが、パイレーツのジャック・スパロウに出会わなければ、この作品を始めとする演技派ジョニーの映画にもあまり出会えなかったと思うと、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズにも大変感謝したいです。
~おしまい~
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