「 イントゥ・ザ・ワイルド / INTO THE WILD (2008) 」
冒険家ジョン・クラカワー原作のノンフィクション作品「荒野へ」の映画化
「手をのばして人生の夢をつかんで・・・」
■監督は、ショーン・ペン。
■主演クリストファー・マッカンドレス役は、「ロード・オブ・ドッグタウン (2005)」で故ヒース・レジャーと共演した、エミール・ハーシュ 。今年「スピード・レーサー (2008)」でも主役のスピード・レーサーを演じています。
■母ビリー・マッカンドレス役は、マーシャ・ゲイ・ハーデン。 「ミスト (2007)」では、怪しいカルト狂のおばさん役を好演しています。
■父親ウォルト・マッカンドレス役は、ウィリアム・ハート。 1985年・第38回カンヌ国際映画祭において「蜘蛛女のキス (1985)」で主演男優賞を受賞しています。「シリアナ(2005)」、「グッド・シェパード (2006)」、「Mr.ブルックス 完璧なる殺人鬼 (2007)」など演技力の求められるバイプレーヤーとして好演し、今年日本公開の「インクレディブル・ハルク (2008)」でロス将軍を演じるなどSFアクションなどでもその存在感を見せています。
■ロン・フランツ役には、2007年・第80回アカデミー賞において本作で助演男優賞にノミネートされている、82歳のハル・ホルブルック。
Story : 1992年4月、一人の青年がアラスカ山脈の北麓、住む者のない荒野へ徒歩で分け入っていった。4ヶ月後、ヘラジカ狩りのハンターたちが、うち捨てられたバスの車体の中で、寝袋にくるまり餓死しているその青年の死体を発見する。彼の名はクリス・マッカンドレス。ヴァージニアの裕福な家庭に育ち、2年前にアトランタの大学を優秀な成績で卒業した若者だった。知性も分別も備えた、世間から見れば恵まれた境遇の青年が、なぜこのような悲惨な最期を遂げたのか?
ー 作品情報より ー
登山家でもあるジャーナリストのジョン・クラカワーが謎の解明に挑んだのが原作となった、同名ノンフィクションの「荒野へ」。
この作品に出合ったショーン・ペンがすぐに映画化を決定し、10年近い年月を費やして実現したロードムービーです。
カリフォルニアの裕福な家庭に育ち、ジョージア州アトランタ大学をすべてAという優秀な成績で卒業し、ハーバードのロースクールへの進学も決定していた主人公クリストファー・マッカンドレスがなぜ・・・・。
嘘で固められた幸福な親子、おしつけがましい両親、そんな内に抑圧されたエネルギーを、社会や文明からの逃避という形で爆発しエネルギーを放出して行く・・・
「君はレザー・トランプ(革靴の放浪者)だね」そう言われた彼が自らを「スーパートランプ」と名乗り、お金も文明を一切捨てひたすら北のアラスカを目指す旅。
現実よりも自分を強いと思い込むことで自分を支えて、彼には前に進むしかその
旅の途中で出会う人々の中には、不幸にして亡くしたわが子を主人公クリストファーに投影して、わが子を亡くした両親の悲しみを彼に示して、家に帰るように勧めるジャンや、「頭でっかちになるな」と諫めてくれるウェイン、クリストファーに淡い恋心を抱く美しい少女トレイシー、クリストファーを孫として養子にしようと妻と息子を亡くし人里離れた場所で一人暮らししている老人ロン、誰一人として彼の思いを止めることができなかった・・・
「幸福が現実となるのは、それを誰かと分かち合った時・・・」
分かち合ってほしいと気づいた時には、寝袋にくるまって見上げたサンルーフから、一緒に見てほしかった空の雲が流れていた・・・・
主人公を演じたエミール・ハーシュはラストに至るまでには頬はコケ、骨と皮だけに見えるほどに痩せて挑んだ演技は凄いのひとことでした。
また、行かないでほしいと懇願した老人ロンを演じたハル・ホルブルックもオスカーにノミネートされていただけある納得の演技でした。
輝かしい未来が約束されていた自分の人生を捨ててまで、どうしてそこまで自分自身を追い込む必要があったのか、どうしても理解ができませんでした。なんとも悲しい話です。
2007年・第65回ゴールデン・グローブ賞歌曲賞受賞曲“Guaranteed”収録 ![]()
■《送料無料》エディ・ヴェダー/イントゥ・ザ・ワイルド(CD)
~ おしまい ~
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