MM2022のブログ

PR

プロフィール

MW2022

MW2022

カレンダー

コメント新着

天国にいるおじいちゃん@ Re:打席に入る前に、バットを天にかざして、天国にいるおじいちゃんに『力を貸してくれ』(08/24) 天国にいるおじいちゃんについては、 089…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2025.03.30
XML
カテゴリ: USA
トランプ外交への不信感が露わに 「F-35戦闘機」離れNATO加盟国で次々と 日本は大丈夫?



しかし、2025年3月に入り、突然その絶対的な優位性に変化の兆しが見え始めてきました。ポルトガルおよびカナダが、相次いでF-35の導入方針を再検討すると発表したことで、これまでとは異なる潮流が生じつつあるのです。これらの国々はなぜF-35の導入を見直し始めたのでしょうか。突如浮上した「F-35離れ」の背景には、アメリカ外交政策の不確実性が大きく影響しているようです。

 ポルトガル空軍は現在、防空用としてF-16を運用しており、将来的な後継機としてF-35が最有力と見られていました。しかし、2025年3月14日、同国のヌーノ・メロ国防大臣は、NATO(北大西洋条約機構)およびヨーロッパに対するトランプ政権の外交方針の不透明さが、戦闘機の選定に影響を及ぼし得ると発言し、F-35の選択を再考する可能性を示唆しました。

 なお、その後の声明では、F-35が完全に除外されたわけではなく、ヨーロッパ製の戦闘機を含む複数の選択肢と並行して検討されていると修正したものの、慎重な姿勢は崩していません。

 翌3月15日には、カナダのビル・ブレア国防相がF-35の代替案を模索し、他の航空機メーカーとの協議を進める意向を表明しました。カナダはすでにF-35の調達を決定し、機体の製造も進行中であるため、完全な導入中止の可能性は低いものの、調達規模の縮小や一部代替機の導入が検討される可能性が浮上したのです。

このカナダの決定の背景には、ポルトガルと同様にトランプ政権の外交政策への不信があります。F-35の運用にはアメリカの支援が不可欠であり、特にソフトウェアの管理はアメリカが一元的に行います。そのため、政治的な理由で同国が支援を停止した場合、F-35の運用が著しく困難になるリスクが存在します。

公的な発表こそないものの、ドイツ国内でもF-35に対する批判的な論調が強まっています。ドイツは「ニュークリアシェアリング(核兵器共有)」政策の一環としてF-35Aの導入を決定しましたが、核兵器運用というセンシティブな問題ゆえに、アメリカへの政治不信は実効性を揺るがしかねないとの懸念が広がっています。

 F-35に対する懸念がにわかに高まった背景には、トランプ政権によるウクライナへの軍事支援の停止があります。支援停止は一時的な措置であったものの、「アメリカ大統領の一存で軍事協力の方針が急変する可能性がある」という事実が、同盟国に衝撃を与えているのです。この出来事を契機に、F-35の運用に伴う「政治リスク」が新たな問題として浮上しました。

 従来、F-35は高性能とコストパフォーマンスの良さから多くの国に採用されてきました。しかし、ここにきて「トランプ政権誕生によるアメリカの政治的安定性」という要素が懸念材料になりつつあります。現時点では、F-35が世界の戦闘機市場において圧倒的なシェアを維持していますが、同盟国の不信感が拡大すれば、他の選択肢が注目を集める可能性も否定できません。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025.03.30 00:38:41


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: