●○なつ。の本棚○●

●○なつ。の本棚○●

2005年10月21日
XML
カテゴリ: ★★☆な本
勝ち組なんていない。神は何故、我らに生を与えたもうたのか?東京の片隅の、凄まじい負け組のドラマをユーモラスに描いた傑作長篇。読後、あなたは諦めることを知り、人生が楽になります。






「いや~ん、お下劣。」



この言葉が全てを物語ってくれます(笑)

何がすごいって、もう・・・とにかく、 装丁からすごい です。

私は例によって図書館利用なのですが、司書の方に「予約なさっていた本が届いてますよ。」とにっこり笑顔で手渡されたこの本の装丁を見た瞬間、固まってしまいました・・・。

あぅ・・・(・・;)

多分下の画像でははっきりわからないと思うので、 それだけが救い です(笑)。


6編の連作短編で構成されています。

・対人恐怖症のフリーライター、杉山博(32歳)。
・AV・風俗専門のスカウトマン、栗野健治(23歳)。
・専業主婦にして一応AV女優、佐藤良枝(43歳)。
・NO!と言えないカラオケBOX店員、青柳光一(26歳)。
・文芸コンプレックスの官能小説家、西郷寺敬次郎(52歳)。
・デブ専裏DVD女優のテープリライター、玉木小百合(28歳)。


それぞれの短編の主人公がリンクしています。

この本は 電車とかバスでは読まない方がいいと思います。 (せめてもの助言)

装丁だけじゃなく、 中身の性描写もかなりすごい です(汗)

各編の主人公たちの職業的に仕方ないのかもしれませんが、これはもう 官能小説 の域にまで達しているのではないでしょうか。
(図書館で予約した私って・・・(-"-;))


書名である 「ララピポ」 の意味なのですが、通りすがりの外国人が言った 「a lot of a people」 が、「ララピポ」と聞こえた、というもの。


世の中にはいろんな人がいるんだなぁ。


そして、泣いても笑っても、どの道人生は続いていくのだ。
明日も、あさっても。
(本書より)



一番最後の章まで読み終えたときには、そこまでのドロドロしたものが消え去って、不思議とさっぱりした気分になっています。

「空中ブランコ」 「イン・ザ・プール」 みたいに、万人にオススメとは、ちょっと言いにくいですが、これも 奥田さんらしいユーモアにあふれている のは間違いない!と思います。


是非、頑張って 一番最後の章まで読んで欲しい と思います。


一番最後の章がある、と、ない、とでは全然違う感想を持つ本だと思うので。。。

ララピポ
「ララピポ」







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年10月21日 23時34分57秒
コメント(14) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

natsu530

natsu530

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: