仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2010年07月04日
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 私の住んでいる愛媛県で「お山開き」(毎年7月1日にはTVなどの地方版のニュースで紹介されるのだ・・・)といったら石鎚山大権現になるのだが、私の好きな落語の世界ではお山といったら「大山詣り」ということになるのだ。もっとも落語の世界ではまっとうな信心というのは少なくて、噺の中にあるようにお山帰りの藤沢宿での女郎買いや、品川での女遊びが目的の連中も多かったらしいのだ。そのほか支払いを逃れるために行く者もあったらしいのだが、お盆と大晦日は江戸時代の二大支払い期日になっており、その支払いが出来ずにお山にかこつけて、借金取りから逃げ出す不心得者もあったようなのだ。

 「大山詣り」といったら垢離取りと納太刀がつきものであったそうで、大山へ出かける前には大川で水垢離をし、大山でも麓の大滝で再び垢離取りをして懺悔したようだ。そのとき唱えるのが 「漸傀慣悔(ざんぎざんげ)。六根清浄(ろっこんしょうじょう)。大峰八大(おおみねはちだい)。全剛童子(こんごうどうじ)。大山大聖(おおやまだいしょう)。不動脈王(ふどうみょうおう)。石尊大権現(しゃくそんだいごんげん)。大天狗小天狗(だいてんぐしょうてんぐ)。哀患納受(あいみんのうじゅ)。一律礼拝(いちりつらいはい)。」 という言葉で、調べてみると登山による山伏の修行から来ているようなのだ。

 六根とは仏語で「眼・耳・鼻・舌・身・意」の総称で、江戸時代から『「お山は晴天、六根清浄」・「六根清浄」ざんげざんげは慚愧懺悔也。六こんざいしやうは六根罪障也。おしめにはつだいは大峯八大也。ことごとく誤まれども信の心を以、納受し給ふならん。此事中人以下のわざにして以上の人なし』として、水垢離を取ったり知するときに唱える言葉としては比較的庶民からも信仰されていたみたいなのだ。もっとも落語の世界では「ごんげ、ごんげ、六根罪障、おしめにはったいこんからどうじ、大山大聖不動明王、石尊大権現、大天狗に小天狗、もひとつおまけの中天狗」などと、あまり信心しているような言葉にはならなくなってしまっているのだ。(そこが落語の面白いところでもあるのだが・・・)

 「大山詣り」の水垢離ではないが、同じ落語の「梅若礼三郎」のなかに垢離を取る場面があるのだが、垢離場は両国橋の本所側のたもと川下側にあったそうなのだ。今日私の好きな六代目三遊亭円生師匠の「梅若礼三郎」を聴いてみたのだが、その中では「垢離場というのは川の中に張り出しが出来ておりまして、それに汐が上げてくるとドブンと浸かって、躰はようやくへその穴くらいまで水があろうというもので、唱える言葉は『さんげさんげ六こんしょうじょう、大山たいしょう不動明王、大天狗小天狗』」となっていたのだ。私も少しは水垢離でもして身を清め「懺悔、懺悔、六根清浄・・・」でも唱えてみようかと思っているのだ。





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最終更新日  2010年07月04日 02時39分01秒
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