仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

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2010年08月23日
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 今年が「日韓併合100年」であることは何度もこの日記に書いたのだが、昨日の8月22日が実際に100年前に「日韓併合条約」が締結された日だったのだ。私の住んでいる松山市でもこの「日韓併合」には結構面白いエピソードが残っているのだ。「この日韓併合」には前年の安重根による伊藤博文射殺が大きくかかわっているのだが、安重根が伊藤博文を断罪した理由として明成皇后を殺害した罪や、朝鮮皇帝だった高宗皇帝を引退させた罪など15の罪をあげて「万国公法」にもとずく裁判をひらくことを要求したのだが、聞き入れられなかったために自らの手で射殺したと言っているのだ。この事件がなかったら伊藤博文は日本へ帰って、松山市において自分の祖先である人物の一大供養を計画していたのだ。(伊藤博文の祖先が伊予の豪族であった河野氏の宿将であったことから、この供養を計画したそうなのだが…)

 また、松山市はご案内のとおり司馬遼太郎の小説である『坂の上の雲』のまちづくりを行っているのだが、この小説の主人公の一人である秋山好古は、1年だけだが「朝鮮駐剳軍司令官」の役職に就いているのだ。この秋山好古は66歳の時に愛する郷里である松山の中学校の校長に転身するのだ。これからは明日の日本のために教育が大切だと痛切な思いが中心点にあったのだが、陸軍大将までなった人が田舎の中学の校長になるなど、そのころの日本ではありえないことだったそうなのだ。そんな秋山好古が新しく導入したものが、朝鮮半島への修学旅行だったそうで、当時朝鮮は日本の統治下にあり日本の一部とされていたのだが、好古校長には或る暗黙の教育目標があったといわれているのだ。

 秋山好古は生徒たちに広い視野を持って欲しいと念願しての修学旅行だったのだが、具体的にどんな修学旅行だったのかという事は具体的な資料は残っていないのだが、そのころの生徒の感想文によると「朝鮮というところは旅行前まであまり善いところとは思っていなかった。しかし行ってみると、私の考えは全然裏切られました。松山など足下にも及ばない、李王朝時代の建物を見学した。その色彩の美、彫刻の立派なことは朝鮮文化を表している」と簡単お声を上げているようなのだ。そのうえ朝鮮統治の現状を憂うる日本の立場まで言及していることも書かれており「日本のための朝鮮ではなく、朝鮮のための朝鮮でなければならない。日本は遠からずして自治領・植民地の問題を考えなければならない」というものもあったのだ。

 これこそ秋山好古が求めていたもので、世界を広く見て世界から謙虚に学ぶ姿勢が最も大切であることを教えようとしていたようなのだ。植民地の方策は古い時代の産物であると秋山好古は考えていたみたいだ。日本が世界の一員であるという好古の無言の授業は生徒たちに、国際的に物事を見る目を養わせようとしていたのだ。好古校長はは生徒たちに「関東大審指示に朝鮮の人に対する流言蜚語が多かったのは、精神鍛錬の不在のあらわれです。朝鮮の人が東京を焼くなどありえません。物事を静かに判断できなかったのは遺憾です」も語っているのだ。また、大正14年に政府よって出された「陸軍現役将校学校配属令」によって、全国の中学に陸軍の将校が派遣され軍事教練が必修になっていったのだが、好古校長はは「生徒は軍人ではない」と公言して、出来るだけ最小の訓練にしていたようなのだ。校長先生が元陸軍大将では、派遣された陸軍の将校もやりずらかったことだろう。






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最終更新日  2010年08月23日 02時40分24秒
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