仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

PR

プロフィール

HbA1c 6

HbA1c 6

フリーページ

2011年09月29日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
私が読んでいる業界紙によると、都道府県や政令市を対象に入札制度に関するアンケート調査を実施したところ、予定価格や最低制限価格を事後公表していても、くじ引き落札率が高い自治体が多数あることが分かったそうなのだ。土木工事案件のほとんどで事後公表を採用しているにもかかわらず、昨年度の土木工事の入札で新潟市は、なんと全631件のうち実に449件がくじ引きで落札者が決まっていたそうで、なんとくじ引き落札率は71.2%とダントツで高いそうなのだ。佐賀県では予定価格が事後公表で、最低制限価格などは非公表にもかかわらずくじ引き落札率は26.9%だそうなのだ。

その佐賀県は昨年の4月からくじ引きによる落札業者の発生を防ぐために、設計単価の「一部ブラインド化」を試行し始めたそうなのだが、物価資料や基準書に載っていない見積価格を以前は工事案件ごとに添付していたが、A等級以上の工事で隠すようにしたそうなのだ。そうするとくじ引きの発生は工事全体では増えたが、A等級に発注する工事では若干減少したそうなのだ。しかし「後で情報公開請求すればブラインド部分の単価が分かるので、次の同種工事では通用しない。今後どうするか考えている」そうなのだ。

佐賀県県土づくり本部建設・技術課の職員によると、情報公開請求の件数はブラインド導入前と比べて3倍に増加したそうなのだが、建設コンサルタント業務でもくじ引き落札は頻発しているそうで、昨年度に発注した建設コンサルタント業務646件のうち67%に当たる430件がくじ引き落札だったそうなのだ。価格公表した場合には同額入札が多くなるのでクジにしましょうという論理は、役所側が単純に早く処理したいとか、業者側も公平感があるのではということの双方の思惑が合致した最後の手段となっているのが実情なのだ。

そもそもこの同額入札もほとんどの業者が失格ぎりぎりの価格で応札しているからであり、適正価格など全く無視した業者同士の叩き合いそのものになっている場合が多いのだ。当然のことながら「利益確保」は我々業者の努力でなされることが基本であることは当たり前のことなのだが、利益を載せると落札できない状況であることを発注者側はなんとも思っていないことも事実なのだ。考えれば分かる事なのだが運にまかせたくじ引き入札も、平等配分の談合も需要が限られている中では均等に利益が減っていくだけで、その先には共倒れしかないのだ。

その共倒れを避けるには公正な競争で差を生み、皆が納得のいくかたちで退場者を選ぶしか道を探すしかないのだが、役所のほうが単に価格だけで判断しようとするから、クジ引きしか判定できないことになるのだろう。神戸市のように予定価格を事前公表にしていても、くじ引き落札率が低い自治体もあるわけで、神戸市の担当者によると「特に具体的な対策を取っていないが、強いて挙げるとすれば制限価格の上限値や算定式、採用する対象額などに、毎年のように変更を加えてきたことだ」と話しているのだ。

これはほかの自治体でも実施している施策で、前述したくじ引き落札率の高い自治体との違いに着目すると、どちらも工事費内訳書を情報公開請求されれば単価を公開していたのに対して、神戸市は公開していないことくらいなのだ。事前や事後の公表時期よりも、情報公開の程度がくじ引き発生に大きな影響を与えているのかもしれないとも言われているのだ。




--- On Thu, 2011/9/29, > wrote:















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2011年09月29日 12時15分05秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

砥部焼祭り@ Re:減税派の方が少数だといわれているが・・・(04/17) 砥部焼祭りについては、 0896240183 をど…
スマホ@ Re:ディールの好きな大統領といっても・・・(03/31) スマホの知りたいことは、0896244450 か…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…
aki@ Re:速歩をはじめよう・・・(03/17) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
aki@ Re:能登半島地震で行われていること・・・(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: