仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

PR

プロフィール

HbA1c 6

HbA1c 6

フリーページ

2012年06月11日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
私も工事の関係の書類を整理しているとよく迷うのだが、建設副産物のうち産廃処理の必要なものは廃棄物処理法第2条1項に規定する廃棄物に該当するものをいい、一般廃棄物と産業廃棄物の両方を含む概念となっているのだ。「建設副産物」とは建設工事に伴い副次的に得られたすべての物品であり、その種類としては「工事現場外に搬出される建設発生土」に「コンクリート塊」・「アスファルト・コンクリート塊」・「建設発生木材」をはじめ「建設汚泥」に「金属くず」等のこれらのものが混合した「建設混合廃棄物」などがあるのだが、その中でも一番多量に発生する「建設発生土」とは建設工事から搬出される土砂であり、廃棄物処理法に規定する廃棄物には基本的には該当しないのだ。

この建設発生土には、土砂及び専ら土地造成の目的となる土砂に準ずるものや、「浚渫土」と呼ばれる港湾・河川等の浚渫に伴って生ずる土砂に、その他これに類するものがあるとされているのだ。一方で建設工事において発生する建設汚泥と呼ばれるものは、廃棄物処理法上の産業廃棄物に該当してしまうのだ。土木工事や建築工事により構造物を造る場合、大抵の場合その工事の当初に地面を掘削することになっており、そして構造物を造った後に土で埋め戻しを行うのだ。この際、構造物を造ったために、埋め戻しをしても余剰の土砂が出ることになるのだが、これが建設発生土なのだ。この建設発生土は廃棄物処理法に規定する廃棄物には基本的に該当しないのだ。

これが産業廃棄物に該当するものが混入している場合は、それを取り除かなければ産業廃棄物に該当するのだ。このような産廃扱いになるものが工事の現場で余剰になった土砂に混入物が混じってしまう場合があるが、この状態のままでは産業廃棄物などに該当してしまうのだ。私が経験する事例では山林などを宅地造成した現場で伐木した木の根が土砂に混じっている状態や、道路などの既設の構造物を撤去する過程でコンクリート殻や砕石が混入した場合などなのだ。これらは分別し個々の処分を行っている処理場へ搬出しなければならず、これを取り除いてはじめて建設発生土として有効利用することができるようになるのだ。これが非常に手間なのだが法律なので仕方なく行っているのだ。

良質な残土は「土」としてほぼ再利用できるのだが、「汚泥」と判定されれば産業廃棄物とみなされるのだ。一般のユーザーなどは「そんなことやっている会社はどれくらいあるの」ということになるのだが、実際にはそこを適切に契約している会社は非常に少ないのだ。大手企業に絞ってみても1割もないといわれており、それどころか我々建設業者にどの処理業者に委託するのかを決める権限があってしかるべきだが、実際には既存の出入り業者と契約するしかないのが現状なのだ。しかも直接産廃業者と契約しようとするとストップをかけることすらあるのだから、我々よりもビル管理会社に実権があることは明らかなのだ。処理業者と直接契約することについて「勝手なことはしないでくれ」とストップをかけ
てくるケースすらあるのだ。

このように法律の規定と実態が全く合っていないのであるのだが、だからといって「みんなが守っていない、実態に合っていない法律など無視していいではないか」と考えられないのだ。不運にも不法投棄などの問題に関係した場合、排出事業者が法律に違反している事実があると行政処分の対象になり、原状回復などの費用を出さなくてはならないケースもあるのだ。しかも行政処分を受けると通常は社名を公表されてしまうのだ。企業にとっては重大な損害につながることになるので、実態が望ましくない状態ならば法律のほうを是正することが必要なのだ。
廃棄物処理法ができた1970年当時は、大規模な工場から出る大量の有害廃棄物を産廃と位置づけいかに規制するかが目的だったのだ。

当時は今ほどプラスチックや金属製品が一般に出回っておらず、工場以外のゴミが産廃になるという認識はなかったと思われるのだが、時代の変遷に合わせて「産業廃棄物」と「一般廃棄物」の区分の仕方を変えてこなかった行政の不作為に問題があるのだ。「抜本的な見直しが必要」というのが、管轄する環境省の職員を含め関係自治体の職員の中でも、業界関係者の共通認識なのだがそれがなかなかできないところに、この国の問題の根深さがあるように思えてならないのだ。誰もがやっている「普通のゴミの捨て方」が実は懲役や罰金の対象になりかねないという、規制と実態のミスマッチがおこっているのだから、どのようにすれば実態に合った効果的な規制になるのかを考えてもらいたいのだ。







--- On Mon, 2012/6/11, > wrote:















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年06月11日 12時28分58秒
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

砥部焼祭り@ Re:減税派の方が少数だといわれているが・・・(04/17) 砥部焼祭りについては、 0896240183 をど…
スマホ@ Re:ディールの好きな大統領といっても・・・(03/31) スマホの知りたいことは、0896244450 か…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…
aki@ Re:速歩をはじめよう・・・(03/17) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
aki@ Re:能登半島地震で行われていること・・・(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: