仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

仁志・多喜馬の戯言日記&戯言通信

PR

プロフィール

HbA1c 6

HbA1c 6

フリーページ

2012年10月04日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 TVでも新聞でも「欧州債務危機の次は、日本国債が暴落する」といった憶測をまことしやかに流す人がいるのだが、確かに日本の債務残高を対GDP比で見ると、先進国の中でも突出して高いのは事実なのだが、日本国債の暴落に備え金や不動産に外貨投資などに資金を移動させようとする人がいるが、はたして今この手の投資行動を取ることが正しいのだろうかということが問題視されているそうなのだ。日本の財政赤字がさらに深刻化し経常収支が赤字になるような状況になり、債務危機に陥る恐れが高まってくるとまず金利が上昇する。金利を引き上げなければ資金調達できなくなるからだが、そして通貨が信用を失い円安が進み同時にインフレにもなるはずなのだ。

 しかしこういった状況は一夜にして起こるわけではないそうで、金利の上昇も円安水準の変化は徐々に起こっていくものだが、現在の長期金利の水準は約0.8%と極めて低く、為替も円高となっているのだ。そして物価は相変わらずのデフレ状態が続いており、国債の信用リスクを示すCDSのスプレッドも1%前後と、マーケットを素直に見る限り日本国債がすぐに危機的状況に陥るような状態とはとても思えないというのが現実のようなのだ。日本とギリシャは財政危機といっても根本的に違うそうで、ギリシャ国債はその70%を国外から借金しており、そのツケが今来ているのだが日本は国債の95%は国内で消化されているそうなのだ。

だから本当の日本国の借金は平成23年度末の公債残高では、668兆円×5%=34兆円といったところで、対GDP比率は6%にすぎないとも言えるそうなのだ。財務省は数年前に日本国債の格付けが下げられた時に、こんなことを対外的に主張していた。そのロジックは「日本は世界一の個人金融資産を持っているという異常な貯蓄超過国で、しかも経常黒字国で外貨準備も世界最高水準なのだ。国債も国内に低金利で順調に消化されている。まったく心配はない」ということなのだ。対内的には「大変だ!大変だ!」とか「このままいくと国債が暴落し、金利が急上昇して経済が破たんする!財政が破たんする!」と脅しをかけているのだ。

そうしながら対外的にはその真逆を平気な顔で主張しているのだ。何が何でも増税し財務省の自らが差配できるお金を増やしたい魂胆はわかるが、だからと言って二枚舌を使ってはいけないのは当然で、「うそつきは泥棒の始まり」ということで子供の教育にも良くないのだ。仮に長期金利が現在の0.8%から3%程度まで上昇したとする。この程度なら政府が目指す経済成長と物価上昇が実現すれば起こりうる数字だそうなのだが、そうすると10年国債で2割程度価格は下落するだろうから「暴落」といってもいいだろう。しかし現在のようなデフレの状態で長期金利が3%まで上昇したら、恐らく多くの機関投資家は喜んで日本国債を買いにくるだろう。

インフレにも好景気にもならずに国債の価格が大暴落するというシナリオは、なかなかイメージしにくいのだが、それでも「国債暴落に備えたい」という人は、「個人向け国債」を購入してはどうだろうといわれているそうなのだ。国債暴落に対する備えが個人向け国債というのも妙な話だが、案外この手が有効かもしれないと思われているようなのだ。個人向け国債の「変動金利10年物」であれば「国債価格下落=金利上昇」だから、国債価格が下がると金利収入が増えていくということのようなのだ。この金利は10年国債の利回りに0.66を掛けたものだから、この低金利の時代にかなり有利で、しかも個人向け国債は保有期間1年を過ぎると過去2回分の金利を払えば元本で買い取ってもらえるそうなのだ。

国債暴落とは長期金利の上昇ということだから、個人向け国債を換金して利回りが高くなった国債を買い直したり、高金利になっているはずの定期預金に預けたりすることができるのだ。 国債が暴落すれば国債を大量保有している銀行の信用リスクが高まり、最悪の場合は経営破綻に陥るところも出てくるかもしれないといわれているのだが、破綻した銀行に預金をしていた場合は預金保険機構によって守られる額は元本1000万円とその利息が上限で、それを超える額を預金していた人はいわゆるペイオフ・リスクを背負うことになるのだ。その点個人向け国債ならペイオフとは無縁で銀行預金よりも安全に多額のお金を運用できるというのだ。

  もちろん日本政府が機能そのものを停止してしまうような究極の事態が発生したら、個人向け国債も紙くず同然となるが、その可能性は現段階では極めて低いのは当然のことだろう。外国の通貨や株式に商品市場などに投資すべきだという人もいるが、いずれもかなり大きな価格変動リスクを伴う商品なので、リスクを取って運用したい人にはいいが、リスクを嫌う人にははっきり不向きということのようなのだ。インフレにも円安にもなっていない段階で、すぐにこの手の資産に資金を大きくシフトさせるほうが疑問で、リスクのある商品は売り手の手数料が大きく、慌てて買うのは業者の手に乗せられることのようなのだ。


--- On Thu, 2012/10/4, > wrote:















お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2012年10月04日 12時49分28秒
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

まだ登録されていません

コメント新着

砥部焼祭り@ Re:減税派の方が少数だといわれているが・・・(04/17) 砥部焼祭りについては、 0896240183 をど…
スマホ@ Re:ディールの好きな大統領といっても・・・(03/31) スマホの知りたいことは、0896244450 か…
aki@ この様な書き込み大変失礼致します 日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…
aki@ Re:速歩をはじめよう・・・(03/17) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
aki@ Re:能登半島地震で行われていること・・・(01/16) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: