2014年06月10日
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我々庶民が消費税増税で苦しんでいるというのに、麻生太郎財務相は閣議後の会見で法人実効税率引き下げについて、責任ある代替財源の明記があれば来年度から実施しても構わないとの認識を示したそうなのだ。財務相が法人税の引き下げ等の実効税率引き下げの時期に言及するのは初めてなのだが、政府内では安倍首相の強い意向を受け菅義偉官房長官や甘利明経済再生担当相など、来年度からの実施を主張する声が相次いでいるといわれているのだ。甘利明経済再生担当相は法人税減税の目的は「海外から投資を呼び込み、国内投資も活性化させること」と指摘しており、投資にとって魅力的な環境整備を踏まえつつ財源の確保を議論すべきだと強調しているのだ。
年末の予算編成を待たずに政府が６月にまとめる「骨太の方針」に、来年度からの法人実効税率引き下げの実施を盛り込んでも問題ないかとの質問に、麻生財務相は「法人実効税率を引き下げるにあたっては、責任ある代替財源がきちんと示されているのであれば、別によい」と述べ、来年度からの実施に踏み込んだそうなのだ。「責任ある代替財源」の趣旨に関して「２０２０年度の基礎的財政収支のバランスとセットになっている。それがきちんと担保されるためには、法人税が下がった分、賄うだけの恒久財源が必要になる。責任あるとはそういうことだ」と述べ、税収の上振れを活用することには言及したのだが、それには更なる増税があるということを言っているようなのだ。
甘利明経済再生担当相は閣議後会見で法人税率引き下げについて、「成長がさらなる成長を呼ぶという視点が大事だ」と述べ、代替財源がなければ引き下げるべきでないとする財務省や自民党税制調査会の考えを牽制しているのだが、じつは法人税にはさまざまな「控除」項目があって、大手企業の場合は80％も税金がまぬがれる欠損金の繰越控除額などはその最たるものだといわれているのだ。子会社からの配当や研究開発費に海外に進出している企業が海外で納めた税金分を日本に納める法人税から控除することもできるし、地方税の部分については工場誘致などを理由に免除していることも多く、いろいろ優遇措置を使って法人税を払わずに済んでいる企業は少なくないのだ。
クルマの年間販売台数「世界一」のトヨタ自動車が法人税を納めていなかったということが問題になっているのだが、最近の調査でもこの５年間に連結決算で２・１兆円の利益を上げ、単体でも０・９兆円の税引き前利益をあげているのだ。このように巨額の利益を上げているはずなのに「なぜこんなことができるのか」とインターネットで怒りの声も出ているのだ。しかもトヨタが新聞広告で4月からの消費税率の引き上げについて、「節約はじつは生活を豊かにするのだと気がつけば、増税もまた楽しからずやだ」などと述べていることも、「自分は税金を払わないが庶民が払うのはなにが『楽しからずや』とは庶民感情を逆撫でするものだ」といった怒りの声がどんどん増えているそうなのだ。
このようにクルマの年間販売台数「世界一」のトヨタ自動車が法人税ゼロとなったのは、生産の海外移転にともなう収益構造の変化によって、大企業優遇税制の恩恵をふんだんに使える体質をつくり出したからで、課税基準となる法人所得もおそらく黒字だったため、住民税や事業税は納めているそうなのだ。国会議員も「トヨタも税金を納めなくて済むよう、いろいろと遣り繰りしたことは推測できる。これまで繰越欠損税制や連結納税制度などをフルに使って税逃れをしてきたということでしょう。税金も払わず『社会的貢献のできない会社』だったということを自分で認めたかたちです」と指摘しているのだが、国民には大増税をおしつけながら大企業にはさらに減税しようということのようなのだ。
--- On Tue, 2014/6/10, > wrote:
年末の予算編成を待たずに政府が６月にまとめる「骨太の方針」に、来年度からの法人実効税率引き下げの実施を盛り込んでも問題ないかとの質問に、麻生財務相は「法人実効税率を引き下げるにあたっては、責任ある代替財源がきちんと示されているのであれば、別によい」と述べ、来年度からの実施に踏み込んだそうなのだ。「責任ある代替財源」の趣旨に関して「２０２０年度の基礎的財政収支のバランスとセットになっている。それがきちんと担保されるためには、法人税が下がった分、賄うだけの恒久財源が必要になる。責任あるとはそういうことだ」と述べ、税収の上振れを活用することには言及したのだが、それには更なる増税があるということを言っているようなのだ。
甘利明経済再生担当相は閣議後会見で法人税率引き下げについて、「成長がさらなる成長を呼ぶという視点が大事だ」と述べ、代替財源がなければ引き下げるべきでないとする財務省や自民党税制調査会の考えを牽制しているのだが、じつは法人税にはさまざまな「控除」項目があって、大手企業の場合は80％も税金がまぬがれる欠損金の繰越控除額などはその最たるものだといわれているのだ。子会社からの配当や研究開発費に海外に進出している企業が海外で納めた税金分を日本に納める法人税から控除することもできるし、地方税の部分については工場誘致などを理由に免除していることも多く、いろいろ優遇措置を使って法人税を払わずに済んでいる企業は少なくないのだ。
クルマの年間販売台数「世界一」のトヨタ自動車が法人税を納めていなかったということが問題になっているのだが、最近の調査でもこの５年間に連結決算で２・１兆円の利益を上げ、単体でも０・９兆円の税引き前利益をあげているのだ。このように巨額の利益を上げているはずなのに「なぜこんなことができるのか」とインターネットで怒りの声も出ているのだ。しかもトヨタが新聞広告で4月からの消費税率の引き上げについて、「節約はじつは生活を豊かにするのだと気がつけば、増税もまた楽しからずやだ」などと述べていることも、「自分は税金を払わないが庶民が払うのはなにが『楽しからずや』とは庶民感情を逆撫でするものだ」といった怒りの声がどんどん増えているそうなのだ。
このようにクルマの年間販売台数「世界一」のトヨタ自動車が法人税ゼロとなったのは、生産の海外移転にともなう収益構造の変化によって、大企業優遇税制の恩恵をふんだんに使える体質をつくり出したからで、課税基準となる法人所得もおそらく黒字だったため、住民税や事業税は納めているそうなのだ。国会議員も「トヨタも税金を納めなくて済むよう、いろいろと遣り繰りしたことは推測できる。これまで繰越欠損税制や連結納税制度などをフルに使って税逃れをしてきたということでしょう。税金も払わず『社会的貢献のできない会社』だったということを自分で認めたかたちです」と指摘しているのだが、国民には大増税をおしつけながら大企業にはさらに減税しようということのようなのだ。
--- On Tue, 2014/6/10, > wrote:
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