ビールの美味しい季節になってきたが、サッカー日本代表の健闘がビール業界に「特需」をもたらしているそうだが、深夜や未明に繰り広げられる熱戦をビールとつまみを手に自宅で応援する人が多いという。日本代表公式パートナーのキリンではコロンビアを制した初戦に発泡酒や第三のビールを含む出荷量が前年の同じ日より2割以上増えていたそうで、苦戦の予想を覆す戦いに関心が点火し他国情勢も見守るサポーターが増えたとみられ、広報担当者は「日本代表には決勝トーナメント進出を決めてほしい」と話している。セブンイレブンは一日の売り上げが前年同日に比べて181%増えたと明らかにしているが、最も人気がある商品はビールと粉食でビールの売り上げは133%増につまみ類は97%増となっていたそうなのだ。
韓国でもW杯出場史上初めて有効シュートゼロに終わった韓国代表の試合の日には、コンビニエンスストアのビール販売とチキンの注文が爆発的に増えたそうで、街頭応援が行われたソウル市庁一帯のコンビニの売り上げが集中的に増え4年前と比べて414%以上増えたそうなのだ。特にビールの売り上げは2438%増えたというが、大幅に増加した理由は4年前のW杯ブラジル大会では試合は午前7時に行われたからで、時差がそれほど多くないロシアW杯ではコンビニが特需を狙っているというのだ。韓国メディアもコンビニの売り上げが1週間前に比べて倍以上に増えたと明らかにしているが、ビールが124%増だしアイス飲料が128%増になりつまみ類が153%増となったという。
W杯や五輪など国際的なスポーツイベントでは観戦にともなう飲食などの特需を期待したいところだが、時差のおかげで試合では苦戦しそうだがビールを飲みながら食べるチキンの注文も大きく増えたというのだ。チキンフランチャイズは売り上げが先週の2倍以上に増えW杯特需が発生しているという。ロシアW杯が始まってからの3日間で全体的に売り上げが約50%増えたというのだが、サッカー観戦は「チメク」と呼ばれるチキン+ビールという公式を改めて立証したということのようだ。ある店の関係者は「チキンを普段より2倍ほど多く準備し、職員も補充したが注文が集中して忙しい時間を過ごした」と話しているし、ほかの店でもチキン注文量が先週の同じ曜日より80%増えたと明らかにしているという。
日本でもサッカーのW杯ロシア大会が開幕するのにあわせ、関連メーカーや外食・流通などの各社がイベントやキャンペーンをスタートさせたそうで、日本代表の応援を中心に大会を盛り上げて消費を喚起しようという考えだという。前回大会では時差12時間のブラジルでの試合はほとんどが早朝から午前だったため、W杯で恒例になっている飲食店でのテレビ観戦イベントや宅配ピザの特需への期待は薄くなったというが、今回は時差の関係で深夜の放送となることから英国風パブ「HUB」を展開するハブでは、「お客さまからのニーズもあるので、日本戦だけでなく人気カードでテレビ応援イベントを実施する」予定だという。また東京株式市場ではビール株などの関連銘柄が人気化しているという。
今年はW杯だけでなく関東地方の梅雨明けも早まり、連日の気温上昇に伴う売り上げ増を期待し投資家の注目度もうなぎ上りだというが、上昇が目立ったのがビールメーカー株でアサヒビールが前日比57円高の1541円になると、キリンホールディングスも53円高の1150円と大幅高となっているという。さらにエアコン製造を主力事業とする富士通ゼネラルやダイキン工業だけでなく、製氷機を手掛けるホシザキ電機も急伸したそうなのだ。もっとも猛暑関連株は気温低下とともに投資家の熱気も冷めていくのが通例なのだが、アジア勢で雄一W杯の決勝トーナメント進出も決まり、株価上昇も短期の値幅取りを狙った買いが主流とみられ関連銘柄は「短い夏」にならないとも限らない模様だというのだ。
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