私の家ではこの時期には食事後のデザートとして柑橘系の果物をよく食べるのだが、我が家で「紅まどんな」に成れなかった「愛果 28 号」を買って食べているのだ。高級柑橘である「紅まどんな」など食べないのでよくわからないが、あまり甘くないうえに「紅まどんな」の特徴のゼリー感がないといわれるが食べるのであれば充分美味しいと思っている。「紅まどんな」と「愛果 28 号」は同じもので「紅まどんな」というのは JA 全農えひめの登録商標で、正式な品種名は「愛媛果試第 28 号」と言うそうあのだ。平成2年に愛媛県農林水産研究所果樹研究センターにおいて南香と天草 の交配により得られた実生の中から選抜育成されたミカン類とオレンジ類をかけあわせたものである「タンドール」の一種で平成17年に品種登録されているというのだ。
「愛媛果試第 28 号」は愛媛県のオリジナル品種として県内でのみ栽培が認められており、 JA 全農えひめの系統では一定の品質基準をクリアしたもののみが「紅まどんな」の名称で出荷されているという。「紅まどんな」の大きな特徴はゼリーのような舌触りの果肉だというが、種が無く薄皮であるジョウノウも気にならないほど薄いのでとても食べやすくジューシーだという。生産量が増加している高級柑橘「紅まどんな」の出荷前に、品質などを確認するJA全農えひめの選果目あわせ会が愛媛県伊予市市場のJAえひめ中央の施設で開かれたそうで、今年産の「紅まどんな」について糖度など選果基準をこれまでより高く設定そうなのだ。出席したJAや市場関係者らは引き続きブランド化に向けて取り組むことも確認したという。
収穫は 12 月〜翌年の 1 月頃で既存の中晩柑類と違い年内での出荷がメインとなるが、果実重は 250 グラム程度で糖度は 12 度とやや高く香りがよく、果皮は濃橙色で薄くやや皮が剥きにくいためカットフルーツとして食されることも多いという。全農えひめによると品種登録された平成17年産「紅まどんな」の県内の栽培面積は7ヘクタールで生産量は29トンだったが、近年では172ヘクタールの1823トンまで拡大されており、今年産は211ヘクタールの2205トンを見込んでいるそうなのだ。「紅まどんな」は今月後半から来月初めにかけて出荷が本格化するというが、全農えひめの果実課長は「ブランド化に向けて動き出しており、消費者が安心できる品質を届けたい」と語っているが、市場では6玉入りが5600円以上する高級柑橘だという。
発売当初の「紅まどんな」が優等生なら「愛媛果試 28 号」は普通の生徒だったが、今は劣等生になってるというのだ。「紅まどんな」は愛媛以外の地域での栽培が出来ないブランド柑橘なのだが年々出荷量が増えて劣等生も多く出回っているという。県内の各JAの販売だけでなく生産担当者や東京と松山市の市場担当者ら約40人に、全農えひめの担当者が選果基準を糖度が従来の10度以上から10・5度以上にし、酸度は1・3%未満から1・2%未満としたことを説明したそうなのだ。知り合いの「紅マドンナ農家」から聞いた話なのだが、 1 本の木から取れる果実味も実がつく場所によって日当たりな、育成環境がそれぞれ違い、「紅まどんな」になれない実がどうしても一定数できてしまうそうなのだ。
収穫された果実はセンサーで基準の糖度以上のものが「紅まどんな」になるが、同じ木から育った「紅まどんな」とは比べ物にならないくらい安く売られてるのだ。それが「愛果 28 号」で愛媛県内のスーパーや産直市なら大体どこにでも置いているのだ。素人の私は食べ比べてみても「紅まどんな」と区別がつかないし、もともと JA 全農愛媛の検品を受けずに売られているものもあるという。つまり「紅まどんな」を名乗るには味はもちろんのこ、見た目も合格しなければならず、サイズが規定外だったりほんの少しでも皮に傷がついてたり見た目が不合格な場合は味をチェックされることなく「紅まどんな」から外されてしまうという。そのうちハネ品による「紅まどんな」ジュースなどが発売されるかもしれないという。
キーワードサーチ
コメント新着