いくら緊急事態宣言が解除されたといっても新型コロナウイルスの猛威が終息を迎えるのはいつになるのか予断を許さない状況は続いており、これから第 2 波や第 3 波の感染が起こる可能性も指摘されている。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため不要不急の外出を自粛するよう求められているし、外出を報告する内容が非難される傾向もあって「単独で誰にも触れ合わない短距離ドライブくらいなら」が散見される程度といった空気となっている。人々が集まる場所に出向くことは厳に慎むべきで、近場ということで県内のドライブであっても万が一事故に遭った場合は医療のリソースに負担をかけるだけでなく、この先に医療崩壊という局面になったとしたら救急病院での受け入れ体制も平常時のようにはいかない可能性があるという。
「それでは、通勤だったら」ということなのかテレワークが難しい仕事は確実に存在し、本人が望まなくともやむを得ず出勤するケースはある場合に、公共交通機関の利用を避けられるメリットがバイクにはあるという。会話や発声がない満員電車は三密に該当しないという考え方もあるが、心理的にこれを避けたいだからバイクや自転車を利用したいといったそんな需要は実際に高まっているそうなのだ。特にバイク通勤であればソーシャルディスタンスを保てることは間違いなくしたがって感染リスクを低減するメリットもあるという。ただし「こういう状況だから」としばらく乗っていなかった私のようななれないライダーが復帰するケースにおいては、不慣れであることを自覚して慎重な運転を望みたいということのようなのだ。
今年の 2 月頃から移動手段を電車やバス等の公共交通手段から自転車へシフトされる人が急増し、感染症の影響が深刻な今だからこそオープンエアな移動手段である自転車というツールが見直されていると同時に、フードデリバリーサービスの方から自転車を使用した配達の需要も増えてきたことで、スポーツバイク等の月額レンタルプランが大変好評を得ているという。ところが新型コロナウイルスのせいか社会にストレスが充満しているなか混合交通の中で荒っぽい運転者が増えた印象があり、また交通量が減少したことで都市部でも平均速度が増しているそうなのだ。東京都では本年の累計交通事故発生件数は前年比マイナス 20.8 %なのにもかかわらず、同死者数はプラス 31.2 %なっているそうなのだ。
4 月上旬以降ではバイク店では販売のほか貸し出しもあるが、在宅勤務になった人が出勤日だけ借りるというケースもあるという。店長は「バイクでの移動中は人と接触しない。感染リスクが少ないと感じているのでしょう」と語っているが、二輪車の感染リスクについて「屋外で排出されたウイルスはあっという間に飛散するため、ごく近くで飛沫や息を浴びない限り、リスクはほぼない。バイクに乗って風を感じている時に感染することはないでしょう」と話す。自転車も同様だという。一方で私の住む愛媛県でも県内では自転車やバイクによる 交通事故死傷者数が増えているそうで、県警によると今月までに 24 人と昨年同期と比べて自転車やバイクによる交通事故死傷者数が 8 人増、 24 人のうち 9 人が単独事故だったという。
愛媛県警は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で例年より交通量が少ない状態になり、速度を出しやすい環境が続いているとみているそうで、特にバイクは速度の出し過ぎが重大事故につながりやすいという。 3 月に管内でバイクの単独死亡事故が 2 件発生した松山市管内の3つの警察署では、「考えよう速度をおとすか、命をおとすか」と注意を呼びかけるチラシを独自に作成し、商業施設やバイク店で配っているほか速度を出しやすい道路でのパトロールを強化しているそうなのだ。バイクの販売店は「今回は通勤・通学向けに特化したいと思います」と語っているが、松山東署の交通課長は「二輪車は一体感が味わえる素敵な乗り物だが、重大事故のリスクも高い。事故に遭わないような運転をしてほしい」と話している。
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