全9件 (9件中 1-9件目)
1

故人の意思を実現させる遺言書。認知症では無い場合、その遺言書は有効となります。そんな遺言書に「特定の1人に全財産相続させる」ってあったらどうすれば良いでしょう?今回は、そんなケースについて簡単にお話したいと思います。 特定の相続人に全財産を相続させるという内容の遺言書が出てきた場合でも、他の相続人が遺産を全く受け取れないわけではありません。兄弟姉妹以外の法定相続人(配偶者、子、親など)には、法律で保障された最低限の遺産の取り分である「遺留分」があります。遺留分を侵害されている相続人は、多くの遺産を受け取った人に対し、侵害された額に相当する金銭を請求することができます(遺留分侵害額請求)。例えば、相続人が配偶者と長男、次男の3人で、遺言書に「長男に全財産を相続させる」と書かれていたとします。この場合、配偶者と次男の遺留分が侵害されています。 ・法定相続分: 配偶者1/2、長男1/4、次男1/4 ・遺留分: 配偶者1/4、長男1/8、次男1/8つまり、配偶者と次男は、自身の遺留分(それぞれ総遺産の1/4と1/8)に相当する金額を長男に請求することができるとです。まずは当事者間で話し合い、解決しない場合は家庭裁判所に調停を申し立てます。調停でも合意できなければ、地方裁判所で訴訟を起こすことになり調停でも合意できなければ、地方裁判所で訴訟を起こすことになります。 さて、今回は、特定の1人に全財産相続させるって内容の遺言書が出てきたケースについてお話しました。他の相続人には、「遺留分侵害額請求権」があるので、後々争いにならない様に、遺留分を考慮した遺言書の内容にしないといけないですね。ちなみに、「遺留分侵害額請求権」は、相続の開始と遺留分を侵害する遺贈等があったことを知った時から1年(もしくは相続開始から10年)で時効となるため、注意が必要です。
2025.10.26
コメント(0)

認知症だった親が亡くなり、遺品整理してたら遺言書が出てきたってケース。無くはないですよね?今回は、そんな場合どうしたら良いかについて簡単にお話したいと思います。 遺言者が認知症だった場合、遺言書が直ちに無効になるわけではありません。重要なのは、遺言書作成時に遺言者に「遺言能力(遺言の内容を理解し、その結果を判断できる能力)」があったかどうかです。まず、相続人全員で遺言書の有効性について話し合います。全員が遺言を無効とすることに合意すれば、遺産分割協議によって財産の分け方を決めることができます。話し合いで解決しない場合は、家庭裁判所に「遺言無効確認調停」を申し立てます。ここでも合意に至らなければ、「遺言無効確認訴訟」を地方裁判所に提起し、裁判所に法的な判断を仰ぐことになります。無効と判断されやすい例として、遺言書作成時の診断書で重度の認知症と診断され、長谷川式認知症スケールなどの点数が極めて低く、ほとんど交流のなかった第三者に全財産を譲るなど不自然な内容の場合などがあります。逆に、有効と判断されやすい例として、認知症の症状が軽度で、長年連れ添った配偶者や介護をしてくれた子に財産を多く残すといった、合理的で単純な内容の場合などがあります。 さて、今回は認知症の親が亡くなった後、遺言書が出てきたケースについてお話しました。相続人全員の意見がまとまらない場合、最終的には裁判になっちゃいます。裁判では、医師の診断書や介護記録、遺言内容の合理性などが総合的に考慮されるんですね。ちなみに、争いになる場合は、速やかに弁護士に相談しましょう。紛争性のある案件は、弁護士の独占業務となるからです。
2025.10.25
コメント(0)

前回、相続登記について記事を書きました。今回は、相続登記の具体的な手続きの流れについて簡単にお話したいと思います。 まず被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍謄本や、相続人全員の戸籍謄本などを収集して相続人を確定させます。同時に、対象不動産の登記事項証明書と、登録免許税の計算に必要となる固定資産評価証明書を取得します。相続人が複数いる場合は、誰が不動産を相続するかの遺産分割協議を行い、「遺産分割協議書」を作成して全員が実印で押印し、印鑑証明書を添付します。最後に、これらの書類と作成した登記申請書を、不動産の所在地を管轄する法務局へ提出します。申請後、不備がなければ1~2週間程度で登記は完了し、新たな権利証である登記識別情報通知書が交付されます。 さて今回は相続登記の手続きについてお話しました。不動産の取得を知った日から3年以内に行わないと10万円以下の過料が科される事があるので早めに処理したいですね。ちなみに2024年から義務化された相続登記ですが、それ以前の相続の際登記していなかったものも義務化の対象です。親世代ならまだ分かるかもしれませんが、それ以前の相続だったりすると書類を揃えるのも大変です。確認しておきたいですね。
2025.10.19
コメント(0)

相続の際、不動産(土地・建物)があると相続登記が必要ってご存知でしょうか?今回は、相続登記について簡単にお話したいと思います。 相続登記とは、不動産の所有者が亡くなった際に、その名義を故人から相続人へ変更する手続きのことです。これまで任意でしたが、所有者不明の土地問題を解消するため、2024年4月1日から義務化されました。この法改正により、相続で不動産の取得を知った日から3年以内に登記申請をする必要があります。この義務は過去に発生した相続で、まだ登記がされていない不動産にも適用されます。つまり、「祖父から父に相続された土地やけど、登記しとらんちゃんね」ってな昔の相続でも該当します。正当な理由なくこの義務を怠った場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。手続きを放置すると、過料の他に不動産の売却や担保設定ができないだけでなく、次の相続が発生した際に権利関係がより複雑になるリスクがあります。義務を果たすため、戸籍謄本などの必要書類を集めて法務局に申請を行う必要があります。 さて、今回は相続登記についてお話しました。遺言書があれば早いですが、そうでない場合、出来るだけ早めに遺産分割協議をまとめて誰が不動産を取得するのか決めて、相続登記する必要がありますね。ちなみに、遺産分割協議がまとまらない場合は「相続人申告登記」という簡易な手続きで、ひとまず義務を履行することも可能です。
2025.10.18
コメント(0)

以前、「取得時効」について記事を書きました。他人の物(主に土地など)であっても、一定期間、所有する意思を持って、平穏かつ公然と占有し続けることで、その物の所有権を取得できる制度でしたよね。今回は、逆に権利が無くなる「消滅時効」について簡単にお話したいと思います。 消滅時効とは、債権などの権利を持つ人が、一定期間その権利を行使しない場合に、その権利を消滅させてしまう制度です。これは、「権利の上に眠る者は保護しない」という考え方に基づいています。対象となるのは、貸したお金を返してもらう権利(債権)などです。なお、土地や建物などの所有権は、放置していても消滅時効にかかることはありません。時効が完成するまでの期間は、原則として以下のいずれか早い方が適用されます。 ・権利を行使できることを知った時から5年 ・権利を行使できる時から10年が、人の生命または身体の侵害による損害賠償請求権の場合は、この期間が20年となります。例えば、交通事故などでの人的傷害の場合、損害および加害者を知った時から5年、または不法行為(事故)の時から20年の時効期間となります。被害者保護の観点から時効期間が長く設定されているんですね~。 さて、今回は「消滅時効」についてお話しました。長期間にわたって「権利を行使しない」人の権利は、社会の安定のために消滅させることになっているんですね~。ちなみに、「権利を行使しない」とは、単に請求しないだけでなく、法的に意味のある手続きを取らない状態を指します。つまり、口頭や普通郵便での請求ではダメで、「裁判上の請求」や「内容証明郵便での催告」などが必要となります。
2025.10.13
コメント(0)

前回、民法改正による時効制度について記事を書きました。今回は、その際に出てきた「時効の更新」と「時効の完成猶予」について簡単にお話したいと思います。 2020年4月1日に施行された改正民法により、従来の「時効の中断」「時効の停止」という用語は、それぞれ「時効の更新」「時効の完成猶予」へと改められました。「時効の完成猶予」とは、時効の進行を一時的にストップさせる制度です。時効期間が満了しそうになっても、特定の事由が発生した場合、その事由が終了するまで(または一定期間)、時効が完成しなくなります。例えば、内容証明郵便などで支払いを請求(催告)すると、その時から6ヶ月間、時効の完成が猶予されます。ただし、催告を繰り返しても猶予期間は延長されません。「時効の更新」とは、それまで進行していた時効期間がリセットされ、新たにゼロからカウントが始まる制度です。例えば、債務者が借金の存在を認める(例:一部を返済する、支払猶予を願い出る)と、その時点で時効は更新されます。 さて、今回は「時効の完成猶予」と「時効の更新」についてお話しました。「完成猶予」は一時停止、「更新」はリセットという明確な違いがあるんですね。ちなみに、口頭での約束も法的に有効となります。なので、「支払います」と口頭で言ったら、「時効の更新」が認められる為、そこから時効がスタートする事になります。
2025.10.12
コメント(0)

皆さん「時効」ってご存知でしょうか?「それはもう時効だよ~」とか言ったりしますよね?今回は、2020年民法改正で変わった「時効」について簡単にお話したいと思います。 2020年4月1日に施行された改正民法により、時効に関するルールがいくつか変更されました。まず、消滅時効期間の統一です。飲食店のツケや工事の請負代金など、職業別に細かく定められていた短期の消滅時効が廃止されました。新しいルールでは、原則として「権利を行使できることを知った時から5年」または「権利を行使できる時から10年」に統一されました。次に、用語の変更です。これまで使われていた「時効の中断」「時効の停止」という言葉が、より適切な「時効の更新」「時効の完成猶予」に改められました。そして最後に、生命・身体の侵害による損害賠償請求権です。人の生命または身体が害された場合の損害賠償を請求する権利については、被害者保護の観点から時効期間が長く設定されました。 さて、今回は2020年民法改正による「時効」についてお話しました。消滅時効は、「知った時から5年」「権利行使できる時から10年」なんですね。ちなみに、人の生命または身体が害された時の損害賠償請求権の時効期間は、「不法行為の時から20年」と長く設定されています。
2025.10.11
コメント(0)

相続税を計算する場合、相続財産を算出しますよね。その際、葬式費用を差引けるってご存知でしょうか?今回は、相続財産から控除できる葬式費用について簡単にお話したいと思います。 相続財産を計算する上で、遺族が負担した葬式費用は遺産総額から差し引くことが認められています。ただし、税法で控除の対象となる「葬式費用」は具体的に定められているため注意が必要です。対象となるのは、主に以下の費用です。 ・遺体の捜索や、病院から自宅などへの搬送費用 ・葬儀、火葬、埋葬、納骨といった儀式そのものにかかった費用 (仮葬と本葬の2回行っても認められます) ・お通夜など、葬儀の前後に発生する通常避けられない費用 ・常識の範囲内のお布施など、葬儀に関連する謝礼これらの定められた費用を正確に把握し、適切に計算に含めることが大切です。 さて今回は、相続財産から差引ける葬式費用についてお話しました。(基礎控除を超えた)相続財産が少なくなると相続税が少なくなるのでお得ですよね。ちなみに、香典返しや、墓地・墓石の購入費用、初七日や四十九日といった法事に関する費用は、葬式費用とは見なされず、相続財産から差し引くことはできません。ごっちゃにならない様に気を付けましょう。
2025.10.05
コメント(0)

皆さん、相続税の基礎控除の計算どうやるかご存知でしょうか?今回は、相続税の基礎控除について簡単にお話したいと思います。 相続税には「基礎控除」という非課税枠が設けられており、遺産の総額がこの金額以下であれば、相続税の申告や納税は一切不要です。基礎控除額は、「3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)」の計算式で算出します。この計算式にある「法定相続人」とは、民法で定められた相続人のことです。亡くなった方の配偶者は常に法定相続人となり、その他に子供、親、兄弟姉妹の順で相続権が移ります。例えば、夫が亡くなり、妻と子供2人が相続人となる場合の法定相続人は、妻と子供2人の合計3人です。3,000万円 +(600万円 × 3人) = 4,800万円となります。この4,800万円が、基礎控除額となります。したがって、亡くなった夫の遺産総額(預貯金、不動産、有価証券などを合計した金額)が4,800万円以下であれば、相続税はかかりません。もし遺産総額が4,800万円を超える場合は、超えた部分が課税対象となり、相続税の申告が必要になります。 さて、今回は相続税の基礎控除についてお話しました。法定相続人の数によって基礎控除額が変わるので、まずは法定相続人を確定させる必要があるんですね。ちなみに、被相続人からの贈与は過去7年分、相続財産としてカウントされます。よって、「わーい、控除額ギリギリセーフ!」と思っていても、贈与があるケースでは相続税が発生する可能性があるんですね~。申告しない場合、延滞税や加算税で多額の税負担となる可能性があり、最悪財産を差し押さえられる事にもなりかねません。超注意です。
2025.10.04
コメント(0)
全9件 (9件中 1-9件目)
1