「ラジオの似合う夜 A radiogenic night」 ある小国に出張に訪れることになった私。以前、その国から日本にきていた知人の女性に、案内をしてもらう。私は、その国で過去に起こっていた二つの事件の話を聞く。一つ目は、強盗事件。犯人はまず一人に違いないのだが、金庫には犯人の指紋とは異なる、しかも新しい指紋がついいてという。二つ目は、蒸気機関車の殺人犯。乗客を殺しながらお金を巻き上げていった犯人が、消失したという。そして、私も新たな事件に立ち会うことになる。新しくできたばかりの美術館の、壁に穴があけられていたのだった。 「檻とプリズム A prism in the cage」 幼い頃から、彼のことを尊敬していた僕。しかし、彼に興味をもつらしい彼女が、僕に近づいてきた。最近起こっている少女連続殺人事件と、彼を結びつけるように語る彼女にどう接すればよいか、僕は考える。 <ショートショート5編> 「証明可能な煙突掃除人 Provable chimney sweeper」 煙突掃除人だった父が死に、彼も煙突掃除人になった。父が死ぬ間際に残した言葉、お化け煙突の謎にひかれて。
不思議な夢を見て、ふらりと旅に出た男の話。 「私を失望させて Drive me to despair」 現代版桃太郎。 「麗しき黒髪に種を Seeds for her lovely tresses」 忘れられない子どもの頃の経験。 「コシジ君のこと My most unforgettable figure」 毎日夢で出会う、小学校の頃の友人コシジ君をめぐる思い出。 「砂の街 The sandy town」 久々に故郷の街に戻ってきた僕。街の様子がおかしかった。街は砂に覆われていて。砂でできた車を運転する人々がいて。実家の裏の老夫婦が、僕と同じく大学院生の女性を紹介してきた。彼女は、この街の砂の謎について、調べているという。 「刀之津診療所の怪 Mysteries of Katanotsu clinic」 山吹と海月の故郷、白刀島に遊びにきた、二人と加部谷。西之園とその叔母、佐々木も合流する。彼らの関心は、その島の怪談めいた噂話。診療所で幽霊を見て病気がちになった少年。着物服の女。診療所を訪れる、刀のようなものを持った男。こういった噂話が島に広まっていた。西之園たちは、その真相をつきとめようとする。