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2007.12.08
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島田荘司『消える上海レディ』


 久々に島田荘司さんの作品を読みました。
 本作は、吉敷竹史さんも登場する『消える「水晶特急」』の続編で、かなりサスペンス色の強い長編です。「水晶特急」事件の主人公、島丘弓芙子さんと蓬田夜片子さんが本作でも主人公となります。
 では、内容紹介と感想を。

ーーー
 1985年12月6日。
 12月10日の上海行きを前に、女性誌『L・A』記者の島丘弓芙子は、上海写真展を観に行った。展示室そばの喫茶店でコーヒーを飲んでいると、稲村という男がやけに親しげに話してきた。
 その男と別れてから、島丘は首筋に視線を感じた。視線の主は、ブルーのチャイナドレスを着て、つば広の帽子をかぶった女だった。自分に向ける痛いようなその視線の理由は、なんなのか…。

 上海レディの写真を見せられ驚いた島丘は、自分が体験した話を語る。展覧会の会場をあとにした彼女は、帰り道で、空からレンガが落ちてくるという「事故」に遭遇していた。そのとき上を向いた彼女は、ビルにいる上海レディを見ていたのだった。
 そして、12月8日。島丘はカメラマンの国田守夫とともに、神戸に向かう。神戸から上海に向かう「鑑真号」の取材が今回のメインであるが、神戸の取材も進めるためだった。しかし、神戸でも、彼女の周囲には上海レディがつきまとい、再び島丘は殺されそうになる…。
 ついに、上海に向かう「鑑真号」に乗ることになる。ここにもやはり、上海レディは乗っていた。そして、船上で起こった殺人事件。島丘は、上海レディが犯人だと主張するが、そんな女は船上のどこにも存在していなかった。
ーーー

 前回の「水晶特急」の事件も、電車ジャックが起こり、犯人といかに対応するかというサスペンスフルな展開がありましたが、今作はそれに劣らずサスペンスフルですね。島丘さんにそっくりな女が、なぜ島丘さんを憎み、殺そうとしているのか。これが大きな謎ですね。神戸で、いたるところで島丘さんの前に姿を現す上海レディ。船上で姿を消してしまった上海レディ。なかなか魅力的な謎です。
 いくつかの事柄については、あぁこれは伏線だなと思って読み進めていたのですが―なので、あわよくば事件の謎も分かるかもしれないと思いながら読んだのですが―、やはり真相は分かりませんでした。
 ラストは若干唐突な感じもしましたが、楽しく読むことができました。
(12月7日読了)

   *

 今後発売される、買いたいと思っている島田荘司さんの作品をメモしておきます。

12月 講談社文庫 『21世紀本格宣言』
→こちらは、既刊『本格ミステリー宣言』のシリーズを読むまで待とうと思っています。


→自選5作、アマゾンで募った読者選5作、合計10作の短編を収録する短編集です。これはすぐに買いたいです。

2008年1月からは、講談社BOXの大河小説として、島田荘司さんの作品が毎月刊行されることになります。2007年の西尾さん(と清涼院さん)のはあきらめましたが、島田さんのは毎月がんばっておいかけたいですね。 …本棚のスペースが不安ではありますが…。

 また、2008年1月には、講談社ノベルスから、『占星術殺人事件』の改訂完全版が出版される予定だそうです。南雲堂から刊行されている全集に収録されている『占星術殺人事件』も、たしか改訂完全版ということだったので、講談社ノベルス版は見送ろうかと思っています。全集もぜひ購入したいのですが、タイミングに悩みます…。





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Last updated  2007.12.08 06:25:28
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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