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2008.08.15
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~講談社ノベルス、2008年~

 大学教員兼作家、深水黎一郎さんの最新刊です。前作 『エコール・ド・パリ殺人事件』 で登場した海埜警部補とその甥の瞬一郎さんたちが今回も登場します。シリーズ化したのですね。
 では、内容紹介と感想を。

ーーー
 世界で絶大な人気を誇るオペラの演出家、郷田薫の演出による『トスカ』が、昨年落成したばかりのニュー・トーキョー・オペラハウスで公開された。二度目の今回も、客は満員だった。
 場面は、悪役スカルピア役の磯部太を、トスカ役の中里可奈子が殺すシーン。ナイフを頸動脈につきたてるトスカ、そして死にゆくスカルピアの名演技に、第二幕が閉じられると大きな拍手がわき起こる。ところが、幕の裏では、異常事態が発生していた。磯部太は、本当に刺し殺されていたのだった…。
 事件の捜査にあたる海埜警部補は、会場に来ていた甥の瞬一郎の協力も得ながら捜査を進めていくことになるが、ますますこの事件の不可解性が浮かび上がってくる。舞台に置かれた小道具のナイフを本物のナイフにすりかえることができた人間は、何人もの目があったためにいるはずがなく、いわば現場は「開かれた密室」だった。

ーーー

 私はまったくもって芸術に疎く、オペラもまったく観ないのですが、そういう知識はなくても楽しく読めました。もはや密室ときいてもミステリにはまった当初ほどの感動はまったく得られないのですが、まだまだ可能性はあるんだなぁと感じさせられました。ですし、そういうトリック以上に、背景の事情が興味深かったです。
 おおべしみ警部は、今回は感じ悪いだけでした…。でも、名前の話は笑いました。 白鳥純 とかいう名前だったら、性格もそうとう違っていたろうに、という…。
 せっかく帯で瞬一郎さんに「芸術探偵」という称号を与えているのですし、今後は、某シリーズっぽくなってはしまいますが、芸術史上の問題についての新解釈の提示もあると面白いかなぁ、と思います。今回はオペラだったから私が分からなかっただけかもしれないのですが、前作『エコール・ド・パリ殺人事件』はそういう方向でもとても面白かったので。
 とまれ、このシリーズもお気に入りのシリーズになってきました。前回も書きましたが、いつか、短編でもよいので、おおべしみ警部の活躍が読んでみたいです。
(2008/08/10読了)





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Last updated  2008.08.15 06:39:06
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
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