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2009.04.13
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歌野晶午『長い家の殺人』


 歌野晶午さんのデビュー作です。最初、ノベルス版が1988年に刊行され、本文庫は、最近新装版が刊行されています。
 それでは、内容紹介と感想を。

ーーー
1986年秋~1987年3月。

 学生バンド「メイプル・リーフ」のメンバー5人と、彼らのファンで写真を撮ることを自らの使命とする市之瀬徹の6人が、越後湯沢のロッジ「ゲミニー・ハウス」を訪れた。そこには毎年夏に訪れていたのだが、今年はメンバーの多くが四年生ということもあり、就職活動などで訪問が秋にずれ込んだ。
 ところが、オーナーの権上によれば最近、泥棒が入ったらしい。人がいない時期だったから何も盗まれなかったものの、いくつもの部屋が荒らされてしまったという。
 そして、初日の夜、異変が起こる。皮肉な物言いで人から嫌われることもある戸越が、眠気を訴えて先に部屋に入った。残りのメンバーはホールで話をしていたが、戸越を麻雀に呼びに行っても、彼の姿がない。さらに、あらためて戸越の部屋を探すと、彼自身のみならず、彼の荷物も消えていた。

 事件に進展のないまま、東京に戻った彼らは、ラスト・ライヴに向けて練習をしていた。メンバーのマリの調子が優れないままに迎えた本番、またしても事件が起こる。
 過去に、市之瀬徹の危機を救った、元「メイプル・リーフ」のメンバー、信濃譲二が、事件の真相を解き明かす。
ーーー

 10年以上ぶりの再読なのですが、読み始めて、メイントリックには気付きました(思い出しました、という方が正確でしょうか)。けれども、その背景や、トリックを成立させるいろんな要素については覚えていなかったので、興味深く読みました。
 消えた荷物、動く死体…。なんとも魅惑的な謎の提示です。初読ならもっと気持ちよく真相に驚くことができたと思います。
 面白いミステリです。

(2009/04/11読了)





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Last updated  2009.04.13 06:32:20
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のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
のぽねこ @ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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