のぽねこミステリ館

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2009.09.09
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~新潮社、2009年~

 佐藤友哉さんの最新の長編です。
 それでは、内容紹介と感想を。

ーーー
 70歳になったら『お山』に入り、極楽浄土へ赴ける―。『村』のしきたりを信じていた斎藤カユは、自分が70歳になり、『お山』に棄てられても、恐怖はなかった。ただ、極楽浄土へ赴くことを夢見て、ひたすらに祈っていた。
 しかし、意識が遠のく中で、人の声を聞く。気付いたときには、彼女は粗末な家で寝かされていた。
 そこは、30年前に『お山参り』をしたメイが興した、『デンデラ』という共同体だった。メイは、『お山』に棄てられた老婆たちを救い、この共同体を創りあげてきた。カユは、50人目の一員となった。
『お山』で死に、極楽浄土へ赴くことを夢見ていたカユは、無様に生き延びていた彼女たちを非難する。しかし、『デンデラ』の人々にとっては、生きながらえたいという思いこそ正しく、カユの主張が間違っていた。

 ついに、『村』への復讐が決行されることになったとき、『デンデラ』に事件が起こる。飢えた羆が襲ってきたのだった。
 そして、羆との戦いが始まる。
ーーー

 これは面白かったです。帯にある「姥棄て山」という文句に、ぱらっと頁を開いたときの「です・ます体」の文体。もうそれだけで面白そうだと予感しましたが、期待は裏切られませんでした。
 羆との戦いがメインではあるのですけれど、それぞれの老婆の生き方や信念、そして共同体内部での争い・確執などなど、読みどころが盛りだくさんです。といいつつ、物語の軸が失われるほどのごてごて感もありません。
 物語は主にカユさんの視点で進みますが、彼女の考え方が次第に確たるものになっていく過程を、興味深く読み進めました。

(2009/09/06読了)





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Last updated  2009.09.09 06:40:03
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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