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2009.10.09
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芥川龍之介『蜘蛛の糸・杜子春』
~新潮文庫、1994年53刷(1968年初版)~

 少年向けの作品10編を収めた短編集です。
 では、それぞれについて簡単に内容紹介を書いた上で、感想を。
(なお、どんなストーリーだったかの自分用のメモの意味も込めているため、簡単な流れも書いています。オチまでは書いていませんのでご安心ください)
ーーー
「蜘蛛の糸」 地獄に落ちた大泥棒のカンダタは、生前、蜘蛛の命を救ったことがありました。それに免じて彼を地獄から救い出そうとしたお釈迦様は、一本の蜘蛛の糸を、地獄にいるカンダタのもとへと垂らします。カンダタは夢中で糸を上っていきますが、彼の後から、幾人もの人々が糸を上ってくるのでした…。

「犬と笛」 笛の上手な木こりの髪長彦は、その笛の音のお礼として、山の3人の神々から、嗅げ、飛べ、噛め、の3匹の犬をもらいます。さて、数日後、彼は侍たちに出会います。侍たちは、さらわれたお姫様の救出に向かっているといいます。その話を聞いた髪長彦は、3匹の犬たちの協力を得て、お姫さまの救出に行くのですが…。
「蜜柑」 汽車に乗っている私の向かいに、みすぼらしい少女が座ってきます。彼女を疎ましく私ですが、彼女が必死に電車の窓を開けて、あることをする姿を見て、気持ちにも変化が起こってくるのでした。

「魔術」

「杜子春」 唐の都、洛陽に住む杜子春という若者の前に、ある老人が現れます。貧しい杜子春は、老人の助言によって、一夜にして金持ちになります。彼のもとには多くの人が集まるようになりますが、しかし、再び貧しくなったとき、誰も彼を相手にしなくなりました。そこで彼は、仙人になることを希望します。老人はそれをかなえる条件として、老人が出かけているあいだに、一切口をきかないよう告げるのですが…。

「アグニの神」 インド人のお婆さんのもとにとらわれた少女は、アグニの神の口寄せをさせられていました。日本人の書生が少女を救いに行きますが、少女はお婆さんのもとを逃れるためにある作戦を立てていることを、書生に伝えます。しかし、お婆さんの呪術の前に、少女はいつものように眠りに誘われてしまい…。

「トロッコ」 良平が8歳の頃のこと―。鉄道敷設工事が始まり、そこで使われているトロッコに、彼は興味をもちます。ある日、トロッコで作業をしている人の良さそうな男に声をかけ、良平はトロッコを押したり乗ったり、楽しい時間を過ごすのですが…。

「仙人」 口入れ(職業斡旋所)に、仙人になりたいとやって来た男がいました。口入れの主人は困って医師に相談します。すると、医師の妻が、自分のところに来させなさいといいます。20年働けば仙人になる術を教えてあげると言われた男は、ただひたすらに働くのですが、はたして医師の妻の思惑は…。

「猿蟹合戦」 蟹たちが猿をやっつけた後の、後日譚です。それは、なんとも生々しい現実で…。

「白」 犬の白は、隣の家の犬の黒が犬殺しにやられるのを見ながら、その場を逃げてしまいました。ほうほうの体で家に戻った白は、しかし家の子どもたちから攻撃されます。白は、体が黒くなってしまっていたのでした。家を追われた白の物語です。
ーーー

 久々の再読ですが、楽しく読めました。少年向けの作品が多いということで、読みやすくもあります。
 私は、表題作の一つ「杜子春」がとても楽しめたのですが、解説には、「『蜘蛛の糸』に次ぐ名作である」とあります。解説にとらわれずにいきましょう。もちろん「蜘蛛の糸」も面白いです。
 その他、「白」が好きなタイプの物語です。
 「猿蟹合戦」は、ちょっとあんまりな…。「しょせんは気楽な戯作である」という解説の言葉にうなづきました。

 なにはともあれ、どの作品も楽しめました。短い話ばかりということもあり、気楽に読める作品集です。

(2009/10/04読了)





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Last updated  2009.10.09 06:53:45
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Re:芥川龍之介『蜘蛛の糸・杜子春』(10/09)  
yasukun0402  さん
どの作品も中学生ぐらいの時に読んだと思います。「杜子春」は、いいですね。自分も好きな作品です。 (2009.10.09 22:19:44)

yasukun0402さんへ  
のぽねこ  さん
コメントありがとうございます。
「杜子春」いいですよね。安心しました(笑) 私は中学生の頃はまだあまり本を読んでいなかったのですが(3年生になってから横溝正史を読み始めました)、いくつになっても素敵な物語を読んでいけることを幸せに思います。 (2009.10.10 07:48:40)

XJQrZ3 I think this is a real great post.Much thanks again. Keep writing.  
XJQrZ3 I think this is a real great post.Much than さん
XJQrZ3 I think this is a real great post.Much thanks again. Keep writing. (2012.10.20 10:00:18)

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