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2010.11.23
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~創元推理文庫、2010年~

 しっかり者の書店員・杏子さんと、鋭い推理を働かせるアルバイト・多絵さんが活躍する、「成風堂書店事件メモ」シリーズ第3弾です。短編集としては第2作目となります。
 それでは、内容紹介と感想を。

ーーー
「取り寄せトラップ」
 珍しい本を4人の客が取り寄せをしていた…はずだった。ところが、その本の取り寄せが不可能だった旨を4人に連絡すると、4人ともが身に覚えがないという。同じ4人の名での取り寄せが再び起きた後、一人の女性の登場により事態は変わっていく…。

「君と語る永遠」
 社会科見学で成風堂に小学生たちがやって来た。ところが、一人の男の子だけが不思議な振る舞いを見せた。本の帯のことに気がついたかと思えば、抽斗(ひきだし)にこだわったり、さらには高い棚にある広辞苑を無理矢理取ろうとして落としたり…。同じ時期、少年による誘拐事件も多発しており、教師も男の子の動向を気にするのだが…。

「バイト金森くんの告白」
 成風堂で恋をしました―。新しく成風堂のバイトとなった金森くんが、成風堂の飲み会で爆弾告白をした。ところが金森くんの話の中には、どうもおかしな点があるようで…。

「サイン会はいかが?」
 人気ミステリ作家影平紀真のサイン会を、成風堂で開こう―そんな話が持ち上がった。影平のもとに、レッドリーフと名乗るファンが、影平に自分がどこの誰かあててほしい、というメッセージとともに暗号を送っていた。影平は、その暗号を解き、レッドリーフが誰かをつきとめられる本屋で、サイン会を開きたいというのだ。多絵は暗号解読に挑むが、そこからは思わぬメッセージが浮かび上がり…。

「ヤギさんの忘れもの」

ーーー

 シリーズ第2弾の長編も悪くなかったですが、短編も切れがあって良いですね。
 特に第二話「君と語る永遠」は素敵でした。この物語に登場する男の子(この話については、彼が主人公といってよいと思います)に、とても共感できました。あるいは自分が同じ立場だった時、同じことをするかもしれない…そう思えました。
 表題作「サイン会はいかが?」はページ数も多く、充実しています。暗号解き、そしてわずかな時間の中でレッドリーフの正体を見つけなければならないという緊張感…。どきどきしながら読みました。
 冒頭の「取り寄せトラップ」は、冒頭から魅力的な謎の提示があって、引き込まれます。
 金森くん、蔵本さんの物語も良かったです。

 また、本書については、坂木司さんによる解説も良かったです。
 本がなくなるかもしれない―などと言われる今日この頃ですが、そんな中で本がもつ魅力が語られています。同じ本好きとして、嬉しくなる文章でした。

 というんで、楽しめた一冊です。

(2010/10/16読了)





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Last updated  2010.11.23 09:53:36
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のぽねこ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) スパイシーチューリップさんへ コメント…
スパイシーチューリップ @ Re:銀色夏生『流星の人』(05/16) 流行りましたね!キラキラ系、あまり知ら…
のぽねこ @ シモンさんへ コメントありがとうございます。 なにぶん…

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