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2010.01.18
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カテゴリ: ポーランド映画




元々はTVのミニ・シリーズ用に製作された10篇が、後にその質の高さから劇場公開された。


 ついに、シリーズ最後の第9話・第10話。
『トリコロール/赤の愛』のように、みんな勢揃いしたりして・・・と何気に期待していたら、そんなことにはならなかった。
ただ、第10話の郵便局のシーンでは、第6話のトメクがさりげなく登場して、うれしいラストとなった。


第9話『ある孤独に関する物語』  ―隣人の妻を欲するなかれ―

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友人の医者に性的不能を言い渡された夫と、浮気を続ける妻。ふたりの間の深い孤独を描く―――。


 性的不能という設定は、『トリコロール/白の愛』でも使われていたっけ。

男として妻を悦ばせることができなくなり、離婚を申し出た夫に、妻は「それでも構わない、離婚はしない」と優しく応える。しかし、その最愛の妻の浮気を知ったとき、男は嫉妬に苛まれ、電話の盗聴や情事現場の覘きにまで走ってしまう・・・。

一番辛いのはもちろん夫だし、妻の行動はヒドイ。けれど、罪悪感を抱えたまま、若い男との実りない情事を続けている妻の苦悩もよくわかってしまう。
愛は心にこそ宿る――そうはいっても満たされない妻と、不甲斐なさに耐えることのできない夫の孤独は、ただただ痛々しく悲しい。
さんざん傷ついた後で、互いにまだ愛し合っていているとわかるラストが救いだった。



第10話『ある希望に関する物語』  ―隣人の財産を欲するなかれ―

Deklog10Menu.jpg


疎遠となっていた父親の訃報で、久しぶりに再会した兄弟。生前、切手の蒐集で家族を崩壊させた父親が遺した膨大な遺産が、思いがけず兄弟の運命を翻弄する―――。


 父親の遺した切手が高価なものであることを知った時から、性格も仕事もまったく違う兄弟に協力関係が生まれた。儚くも夢見心地な、疑心暗鬼と、希望のはじまりだ。
マンションも高級車も買えると知った二人が、思い描く夢のような未来。しかし、濡れ手で粟はほんの一時ばかり・・・。
騙し騙され、ふたりに残るのはただ、相手を疑ったことへの心苦しさと虚無心なのだった。

最終話にして、これもとってもおもしろい一篇だった。思いがけない富を得た人間の、卑しくも滑稽な姿が微笑ましい。

最後の最後にトメクを出演させる演出がニクイ。


ここまでほぼ、どの作品の主人公も魅力的で、大満足の『デカローグ』シリーズ。
私的なお気に入りは、第4話「 ある父と娘に関する物語 」第6話「 ある愛に関する物語 」でしょうか。




●   ●   ●   ●




製作  リシャルト・フルコフスキ
脚本  クシシュトフ・キェシロフスキ  クシシュトフ・ピエシェヴィッチ
撮影  アンジェイ・ヤロシェヴィチ
音楽  ズビグニエフ・プレイスネル

(カラー/567分/DECALOGUE)









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Last updated  2010.01.21 08:41:31
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