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『深い深い雪の中で』含6編連作

いつかは読んでみたいと思っていた作品。
井上靖を読んだのも初めてでした。

克己ということを教えてくれた大学生の加島。
冴子が多少の軽蔑をこめて説明した、庭にある翌檜の木のこと。

「あすは檜になろう、あすは檜になろうと一生懸命考えている木よ。でも、永久に檜にはなれないんだって!それであすなろうと言うのよ」 (P42)

こうくると、とっても前向きで「失敗しても頑張ろう!」と
いった教訓話めいたものになりそうな気もするが、そんなに簡単ではない。
少年だった鮎太が、中学3年になり(『寒月がかかれば』)、高校を卒業して(『漲ろう水の面より』)、新聞社に入社し(『春の狐火』『勝敗』)、終戦を迎えた(『星の植民地』)。



「~ 貴方は翌檜でさえもないじゃあありませんか。翌檜は、一生懸命に明日は檜になろうと思っているでしょう。貴方は何になろうとも思っていらっしゃらない。」 (P112)

地味でも、自分がこうと決めた進むべき道。何をするにしても志が重要なのだろう。そのこと自体はわかっているのだが、自分をごまかしても仕方がない。乗り切れない自分がいる。私に一番足りないのは、ここかもしれない。

『あすなろ物語』 井上靖 新潮文庫 (昭和33年11月発行)





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最終更新日  2004年07月31日 16時12分37秒
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