走る物流マンの給水所

走る物流マンの給水所

野辺山100kウルトラマラソン(2006.05.21)

星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソン

2006.05.21
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今年の野辺山は、すっかり暗くなりライトに照らし出される中、やっとの事でゴールにたどり着いた。ゴール前の沿道でZくんが私の姿を見つけて大喜びしてくれた。会場には「ゼッケンナンバー202のしゃおらいさんです、お帰りなさ~い!」夢にまで描いてきた野辺山での晴れ舞台。精魂尽き果てた身体のどこにゴールを目指す力が有ったのか不思議でならない。ゴールテープを全身でしっかりと切り、歓喜の万歳、思わず大粒の涙が止めどなく湧いてきた。ずっしりと重たい完走メダルを首にかけてもらい、長い一日は終わった。

この日のためにどれだけ長距離の練習をしてきたことか?今回も暑さと下痢、左踵の痛み、睡眠不足などで出だしから辛かった。走れなくなる場面もあった。トイレでうずくまる時間もたくさんあった。日中はうだる暑さで歩いてしまって、何度リタイアをしようかと思っただろうか?でもここでリタイアでは3連敗になる。陸上部の仲間にも申し訳がない。休みを取って遠征してきたのにリタイアでは会社の仲間にも家族にも面目が立たない。そして何より、自分の最大の目的である野辺山でのリベンジという公約が果たせない。政治家じゃないけど、出処進退も賭けて挑んだ野辺山だったのだ。

【スタート~稲子湯】
陸上部のKくん、Oくん、Zくん、kuriさんと私が参加したが、私は後方からZくん、kuriさんとスタート。キロ7分程度のゆっくりとしたペースで走り出す。天文台を右にみながら大きく回る平地のコース。3人でお喋りしながらのんびり進む。やがてOくんを追い越し、舗装道路を離れ林道に入る。kuriさんが徐々にスピードを上げ前方に消え、Zくんと併走する。林道は舗装部分が増え、トレイルファンには残念な事だが、仕方ないだろう。稲子湯は35km第1関門、着替えとトイレ休憩。ここでトレイルシューズから普通のラン用に履き替える。トイレでは相変わらず下痢。

【稲子湯~小海】
Zくんは先行し、単独走行が始まった。快晴のため昨年より暑く感じる。下痢なので脱水症状にならないように給水所では必ず水分を摂った。またガス欠防止に何か口に入れるよう心掛けた。小海リエックス周辺の下り坂は気持ちよく走れるが、私の左踵は下り坂では踵で着地が出来ないのでとにかくゆっくり進む。松原湖を過ぎ国道141号を渡ったあたりでkuriさんを前方に発見。ちょっとペースが落ちている。追い付いて激励し一緒に小海のエイドまで走る。50km地点だ。スタートしてからちょうど6時間が経った。11時だ。あと1時間の貯金がある!ホッとする。そばやおにぎり、フルーツなどを頂く。kuriさんはその後出発。私はまたトイレ休憩。
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【小海~滝見の湯】
2週間前に試走した区間は小海から野辺山までの50kmだ。その時の印象を思い出しながら走るが、やはり50km走ったあとの走りは随分遅い。おまけにうだるような暑さが走りを遅くさせる。北相木村役場折返し点(58km)の手前で折り返してくるKくんとZくんに会う。その距離は3-4km有るだろうか?早いなあ。間もなく折返し点到着。まずトイレ休憩。その次に給水、給食。脱水とガス欠にならないよう意識して食べる。kuriさんを見かけなかったが、恐らく私がトイレ休憩の間に折り返していったのだろう。やがて私も出発。Oくんとすれ違う。彼は序盤で後方に置いてきたのだが、後半に強いOくんはしっかり私を追い上げてきていた。必死に逃げるが、下り坂は踵が痛くて飛ばせない。もと来た道に戻り、今度は南相木村を目指す。この先上りが連続する最も辛い区間だ。上りで歩くようになり、ピッチが落ちる。道路沿いの自販機で飲み物を買って飲んだ。ふと気がつくとOくんが左側を追い越していく。これで仲間全員が私の前方にいる。なんとか滝見の湯(71km関門)に到着。関門の15:15まで45分の貯金が有る。そばなどを頂く。

【滝見の湯~川上村多目的センター】
ここからが難所となる馬越峠への上りとなる。うしろからギラギラと太陽が照りつけ暑くてばて気味。山道へ入ってゆく橋を「三途の川」と呼ぶそうだが、その手前まで歩き通し。自販機でコーラを購入、コーラの235kcalは馬越峠を登るガソリンだ。山道にはいると木陰道となり陽差しが遮られる。走れなければ早足で行こう!と言うことで集中して山道を腕を振って歩く。途中何人も追い抜きながらやっとの事で馬越峠に到着。貯金は26分。トイレ休憩後給水。給食。すぐに出発し、峠を下る。下りは踵が痛むのでゆっくり走る。80km計測を過ぎ、次のエイドでまたトイレ、大量の下痢便が出たせいか、気分的に楽になる。そのあと走って川上村多目的センターに到着(87km関門)17時30分だが、貯金は25分。着替えの袋をもらったが、アミノバイタルとスイートポテトを食べる。ついでにうどんも頂く。たくさんの選手がリタイアをしている。時間的にも際どいタイミングだ。
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【ゴールまで】
ゴールを目指す選手は疎らになってきた。17:20出発。1時間40分で13kmを走らなければならない。前回の試走ではこの区間は1時間40分で走っていたのでコースは把握している。前半の92km迄は上りがあってスピードが落ちる。キロ8分で走らねばならない。しかし90kmから91kmまでが9分、その次の1kmが8分半掛かっている。このペースでは間に合わない。周りの選手は諦めているのか、それとも知らないのかゆっくり走っている。絶対このままでは間に合わないと思うと1キロ毎の表示と時計を睨めっこ、残り時間と距離数を割り出してペースを決めなければならず、落ち着かない。ここまで着て完走できなかったら何と言い訳をしようか?天国と地獄をいとも簡単に分けてしまう19時という制限時間。私の背後からタイムアウトという言葉が恐ろしい勢いで追いかけてくる。一時はキロ6分台にペースを上げて走っていたのが不思議なくらいだ。ゴールまであと2kmとなった所で残りは20分。キロ10分は掛からないので、たぶん間に合うだろう。ゴール会場ではゴールした選手の名前をコールしていて、Oくんの名前がコールされていた。野辺山駅の前を左折し後はゴールを目指す。ライトに照らし出された会場を目指して走る。Zくんが沿道で私の帰りを待っていてくれた。ゴールテープを全身で切り、ガッツポーズでゴール。仲間のおめでとうの祝福に対し、涙で声が出なかった。

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【勝因】
最後の13kmの試走の経験が非常に大きい。もし走っていなければ、コースの様子やどの位のペースで走ればよいかなどが分からず、周りの選手に合わせた走りになってしまい、ゴールに届かなかっただろう。実際終了6分前のゴールだったので、私の後にゴールした選手は多くない。みんな最後の2kmほどで追い抜いた選手ばかりで、それ以外の選手はみなタイムアウトだった。地獄から生還したような気分でもあった。

ラップ(自己計測)
10km 1:09:10 / 1:09:10
20km 1:14:03 / 2:23:14
30km 1:10:34 / 3:33:48
40km 1:24:33 / 4:58:21
50km 1:02:37 / 6:00:59
60km 1:36:13 / 7:36:14
70km 1:41:54 / 9:18:08
80km 1:56:13 / 11:14:22
90km 1:24:15 / 12:38:38
Goal 1:15:28 / 13:54:04
順位  511位

陸上部成績
Zくん 12:56:11 287位
Kくん 13:32:23 404位
Oくん 13:36:43 433位
kuriさん Kくんと同タイム?

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