たからくんが大人になるまで生きていたい日記

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太田とねり

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2006.04.09
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私は短大の授業が始まり、宝良ちゃんは保育所とルームの生活が始まり、
それに伴ってダーリンも生活リズムが変わります。


 我が家で岡本太郎鯉のぼりを立てたのが春分が明けてすぐ。
あまりの美しさに、胸が高鳴って、
本当に、比喩ではなく、胸がドキドキして、
これって、若者言葉ならヤバイよって言うのかしら……と思いながら、
暫く呼吸をするのも遠慮がちに眺めていた。
 宝良ちゃんも室内から窓越しに、物干しの向こうに泳ぐ鯉のぼりの躍動を興味深そうに見ていて、

本当にこれを買ってよかったなぁと。


 生命のプラスのエネルギーを満々と孕み、生まれたこと生きていること全てを謳うかのようで……、
この岡本太郎鯉のぼりのように、
「どんなときも、楽しんだ者勝ちだよ」って腹を据えた人生を、
宝良ちゃんにも体得してもらいたい、としみじみ思った。


 圧倒的な水量に抑圧されながらも垂直に滝を登り、苦難の末に龍になる、そんな謂われを我が子に重ねて託すつもりは毛頭無いの。
戦時中の盲目的な愛国主義者のごとき
苦難をただサディスティックに耐えることを美徳と勘違いするような、
為政者の外的抑圧を内的抑圧に取り込んでしまった奴隷のような、
謂われを、
我が子に背負わせたい訳じゃない。


それでも、普通の鯉のぼり柄だと、ヤクザ屋さんの入れ墨みたいで、何だかどうも好みではなかったのだけど、
岡本太郎鯉のぼりの発見で、その最後の引っかかりもクリアした。



 宝良ちゃん、
苦難を苦難とも感じないほどやりたいことを見つけて、
その過程さえも楽しむことが、体験できたら、

私はS先生に教えて貰った。
「悩みは恵み」だと。
何年かはどうしても理解できなかったけど、
いつか身に沁みてきて、振り返れば体感できていたよ。
私の仕事も、病気でありながらあなたを生みたかったことも、日常生活も、学生生活も、……、
確かに楽なものは何一つ無いけれど、
すべては自分の願いであり希望であり歓びであり、
そこへ向かっていくワクワクであり、………、
その過程の悩みの積み重ねと繰り返しこそが、
じつは、生きている幸せそのものなのだと。
 両思いになることを願いながら過ごす毎日の片思い、そんな日々こそが、まさに青春だったよなと、
今の私たちの年齢なら分かるように、
生きるということも、その過程が、実は目的地であり、
目的地だと思っていたものは、実は残り物。
たわわな果実の最後の一個に過ぎないと。

 だから、最後の一個に辿り着くまでに、日々口にする果実達をひとつひとつ美味しく味わう歓びを。
 岡本太郎鯉のぼりには、それを感じられる。
芸術なんて高尚なことは分からない私にも、
ほんの数万円で手に入る日常の品に、そんなエネルギーや力や共感や様々のものを込めて乗せて見知らぬ私などに届けてくれる、この岡本太郎鯉のぼりのような庶民の心に降りてきた芸術こそが、
生きた芸術なんだよなぁ。


 宝良ちゃん、宝良ちゃん。
保育所の入所式も終了し、お母さん(私)の新学期ガイダンスも終了し、
いよいよ明日月曜日からそれぞれの新年度がスタートだよ。
 仕事においてもスタッフに心から感謝し、
学校においても、これから出会い私に多くのものを受け渡してくださる人生の先輩(先生方)とのご縁に喜び、
走りだそう。


 疲れたら、休めばいいよ。
留年しても、回り道しても、
人生ゲームは最短で一番に上がった人が勝ちなんじゃないから。
「進め」も「休め」も「回れ」も「やり直し」も、
ひとつひとつ、全部ひとつひとつ、
そのときそのときを味わい楽しめたひとが、満ち足りるのだよ。

 ママは、疲れて愚痴も言うし、寝込むし、弱音も吐くし、鬱にもなるし、へたばるし。ね。
そして、
それら全てをひっくるめて人生は幸せだと、あなたに伝えたい。

 さぁ。
本格始動だよ。
慣らし保育の間は、パパが有給潰して、
会社に遅刻しながら宝良ちゃんを保育所へ送っていき、
仕事の途中にまた有給潰して中ヌケして保育所へ迎えに行ってルームへ送り届ける。
ママはもっと前に家を出て短大へ。
帰りはママがルームへ宝良ちゃんをお迎えに行く。
みんな自分の場所で自分自身を生きるよ。
そして合流したら、一緒にみんなでお風呂に入って笑い合って一緒に触れ合って、我らが基地でくるまって寝よう。

 宝良ちゃん、ダーリンパパ、
人生を共にしてくれて、ありがとう。

オカモトどこでもスタンドセット

この鯉のぼりには、
岡本太郎さんの文章が付いていました。


自由勝手に鯉のぼりの絵を描いた。これが泳ぐのだ。
さすが、タロー鯉だ、勢いがいいと驚かれた。
「鯉のぼり」を五月の節句とだけ限ってしまってはつまらない。
男の子も女の子も、お誕生日には祝ってあげたらいいし、
また、運動会やお祭りにも、万国旗などよりはるかに
楽しい彩りになると思う。
大人も、年寄りも、みんな自分自身が空中に飛翔しているような
思いで、鯉のぼりをあげるといい。
鯉のぼりが、悠々と華やかな彩で天空に翻っているなんて、
世界に広げたい夢だ。
私もこの原色の鯉のぼりが、空に舞っているのを見ると、
自分が大空を飛んでいるかのように嬉しくなってします。
(岡本太郎)

という文章です。
岡本太郎さん、私たち家族にこんな思いをふるわせてくださって、
ありがとうございます。






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Last updated  2006.04.09 23:50:09
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