読書の部屋からこんにちは!

読書の部屋からこんにちは!

2007.03.27
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カテゴリ: 小説
黒部渓谷に水力発電所を作るために、始められたトンネル工事。

それが、タイトルの高熱隧道です。

そんな温度の中でも、坑夫たちは黙々とダイナマイトをしかけ、スコップで土砂を運びます。
暑さを避けるための工夫はいろいろとされるけれど、ダイナマイトはその温度のために自然発火し、坑夫たちは体を害して亡くなっていきます。
自然の猛威はトンネルの中だけではありません。
現場にたどりつくまでの道程は危険で、転落事故も起こり、
泡雪崩と呼ばれる驚異的な雪崩によって、宿舎がまるごと吹っ飛ばされるという事故もありました。
犠牲者はなんと、300人以上。

が、そこには開通の喜びも達成感もありませんでした。
命の脅かされる極限状態の中で、次々に亡くなっていく仲間。泣き叫ぶ遺族。
避けることのできない自然の猛威。
そして、一番おそろしいのは、極限状態におかれた人間どおしの軋轢。憎しみ。
そんな中から、逃げるように下山していく技師の引きつったような微笑が、とても印象的で怖かった。

緊迫の状況が立て続けに起こり、ほんとうに息をするのも忘れて一気に読みました。
とても、寝そべってなど読める本ではありません。
気がついたら夕暮れで、灯りをつけるのも忘れて、正座して読んでいました。      





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Last updated  2007.03.27 11:04:33
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