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セカイ系作品のほとんどに母子一体の幼児的ナルシシズムと多形倒錯的なエロスが濃密に漂っている。
テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」(1995 年放映)以降、オタクやサブカルチャーの世界では「セカイ系」という単語がキーワードになっているそうである。まったくの初耳だったので、早速本書を読んでみた――が、サブカル論説本にありがちな、固有名詞とカタカナ名詞のオンパレード。形容詞がほとんど無く、実に読みにくい。
で、何となく分かったことは、セカイ系とは、「最終兵器彼女」「イリヤの空、UFO の夏」「ほしのこえ」のいずれかに似ている作品を指すということである。あいにく 3 作品とも知らなかったので、「イリヤの空、UFO の夏」のアニメ DVD をレンタルしてみることに‥‥そこまでする自分も自分だが‥‥。
サブカルの解読に注力するのは、そのごく一部が一般社会に漏出して影響を与える、または一般社会がサブカルに影響を与えていると感じるからだ。「セカイ系」の場合、本書では触れられていないが、一般社会で話題になっている「草食系男子」や「ラブプラス」と影響を及ぼし合っているかのように思えてならない。
つまり「セカイ系」とは、草食系男子と世界破滅に立ち向かう美少女の間の生じるラブプラスのような出会いのプロセスを無視した恋愛ストーリーで、その他の世代や職種とは相容れない極めて自己中心的な世界観をもつといえる――つまり、そこに「社会は存在しない」――これが本書のタイトルの所以と思われる。
■メーカーサイト⇒ 限界小説研究会=著/南雲堂/0000年00月発行 社会は存在しない セカイ系文化論
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