ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 6, 2006
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カテゴリ: 旅情
 今度の週末は、ニューヨークの公園内で催されるサマーコンサートに出演してきます。屋外でのオーケストラ演奏です。

 僕の周りのクラシックの演奏家さんたちは、外で弾くのを嫌がる方が多いようです。雨や風はもちろん、高温多湿や直射日光は楽器にとっては天敵ですし。
 でも、僕は、たまになら大きな空の下で弾くのも悪くないかなと思います。
 少なくとも、野外コンサートを聴くのは好きです。日が暮れて涼しくなってくる時間帯に、芝生に寝転びながら生の音楽を聴くなんて、至福のひとときかと。

 かつて、北欧を旅したことがありました。
 たまたま夏のフェスティバルの頃で、広場でコンサートが開かれてたのですが、なんと開演は夜の零時。夏至の時期だったので、深夜といっても、日没直後というか夜明け直前というか。
 うっすらと明るい夜空のもと、地元のオーケストラがシベリウスの「フィンランディア」とチャイコフスキーの「1812年」を演奏してました。

 僕が何より驚いたのは、深夜の公演にも関わらず、家族連れなどの市民で広場が埋め尽くされていたこと。皆さん、ほんとに自然体という感じで、彼らにとってはあくまで日常の延長線上のようでした。自分にとってはかなり非日常的で幻想的な雰囲気でしたが。

 あの夜のコンサートの光景は、いまだににわかには信じがたく、ひょっとすると真夏の夜の夢だったのかもと自分の記憶を疑います。





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最終更新日  Jul 17, 2006 12:02:12 PM
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