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人生朝露
ディックとユングと東洋思想 その2。
荘子です。
ちょっとまとまってきたので、フィリップ・K・ディックに戻ります。
PKDの代表作『ヴァリス(VALIS 1980)』について。
この小説のタイトル『ヴァリス』とは、「巨大にして能動的な生ける情報システム(Vast Active Living Intelligence System)」の頭文字でVALISといいます。自伝的な要素の強い作品で、PKD自身の現実の体験と、フィクションの部分が交錯して摩訶不思議な世界観を構築しています。彼の思考の経路や体験が特異であるだけに、さらに複雑さが増大していく小説だと感じます。
≪「質問してもいいですか」わたしはいった。「彼はどこにいるんです」
「ああ、それは直に会って話をするまで言えないな。二語のメッセージだけで君のことが分かるはずもないだろう。君のことは調べたがね、。君はしばらく麻薬をやっていて、転向した。君はティム・リアリーに会って....」
「電話で話しただけです。一度だけ。ティムは、ジョン・レノンとポール・ウィリアムズと一緒にカナダにいました---歌手ではなく作家のほうの」
「きみはまだ逮捕されたことがない。麻薬所持で」
「そうです」
「きみは...どこだったかな....そうマリン郡で、ティーンエイジャーにとって一種の麻薬の導師(グル)としての行動をとっていた。誰かが君を狙撃したことがある」
「それはちがいます」
「とても不思議な小説を書いている。しかし前科はないはずだ。警察沙汰をおこさないことを願っているよ」(創元推理文庫『ヴァリス』大滝啓裕訳)≫
ティモシー・リアリーは、『ヴァリス』の中でも象徴的な存在です。LSDに代表される薬物体験というのは、PKDの思想や作品の蠱惑的な魅力の源泉であり、重要な構成要素でもありました。
参照:ディックと禅とLSD。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/5144/
≪ストーン博士が完全に狂っている、いい意味で狂っているということが理解できた。ストーン博士は北病棟で、患者以外では一人まえの人間としてファットに話してくれるはじめての人物だった。
「きみは怒りを心に秘めているね」ストーン博士がいった。「きみに『道徳経』を貸してあげよう。老子を読んだことはあるかね」
「いいえ」
ファットは正直にいった。
「こんな一節があるんだよ」ストーン博士はそういって読み上げた。
其の上檄(あきら)かならず、其の下昧(くら)からず。
縄縄(じょうじょう)として名づくべからず。
無物に復帰す。 是れを無状の状と謂う。
無物の象、是れを惚恍(こつこう)と謂う。
是れを迎うれどもその首(こうべ)を見ず、
是れに随えどもその後(うしろ)を見ず。
これを聞いてファットは日誌1と2を思い出した。ファットはそれらを記憶から引用した。
日誌1
ひとつの<精神>が存在する。しかもそのもとではふたつの原理が抗争する。
日誌2
<精神>は光をもたらし、つぎに闇をもたらす。相互作用によって時間が発生する。最後に<精神>は光をあたえ、時間は止まり、<精神>は完成する。
「しかしね」ストーン博士はいった。「<精神>は光に勝利をあたえ、闇が消えるなら、実在は陰陽の合成物だから、実在も消えるだろう」
「陽はパルメニデス形態1です」ファットがいった。「陰は形態2。パルメニデスは形態2は実際には存在しないと主張しました。形態1だけが存在するんです。パルメニデスは一元的世界を信じていました。人は両方の形態が存在すると想像していますが、まちがいです。アリストテレスがパルメニデスは形態1を『有』、形態2を『非有』と同等視したと述べたことで惑わされているんです。」(同上)≫
・・・ここに『老子』の第十四章が出てきます。その後、陰陽の観念と古代ギリシャの哲学者パルメニデスの存在論を混淆させています。『釈義(Exegesis)』において、“我々の現実(our reality)”をフィリップ・K・ディックは上の図のように表現しています。どうも、PKDはこの作品を当初は『ヴァリス』ではなく、『ツァラトゥストラ』というタイトルで売り出そうとしていたようです。善悪の彼岸ということでしょうね。
参照:フィリップ・K・ディックのリアリティ。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/5153/
参照:In Pursuit of Valis: Selections from the Exegesis
http://miqel.com/valis/index.html
英文だけならこちらをどうぞ。
≪「プラスマテはもともとどこからやってきたのかな」
しばらくしてから、ファットがいった。「別の星系からです」
「きみはその星系をつきとめたいのかね」
「シリウスですよ」ファットがいった。
「すると君はスーダン西部のドゴン族がキリスト教の源泉であると思っているんだね」
「ドゴン族は魚の徴を使用します。恵み深い双子のひとりであるノンモのために」
「それがきみのいう形態1あるいは陽だな」
「そうです」ファットがいった。
「するとユルグが形態2であるということになるが、きみは形態2が存在しないと思っている」
「ノンモはユルグを殺さなければなりませんでした」
「ある意味で日本の神話が明記しているのがそのことだね。日本人の宇宙創造神話だよ。双生児のひとりである女が火を産んで死んだあと、地底におりる。双生児のかたわれの男は女を取り戻すために後を追うが、女は体を腐らせ怪物を産み落としているのを知る。女は男を追い、男は女を地底に閉じこめる」
ファットはびっくりした。「女は体が腐っても、まだ産み続けていたんですか」
「怪物だけをね」(同上)≫
PKDはこの考えを↑の図のように示しています。(読み方云々は別として)日本の神話のイザナギとイザナミのお話がでてきます。ここは『老子』の第六章「谷神は死せず。これを玄牝(げんぴん)と謂う。玄牝の門、これを天地の根と謂う。緜緜(めんめん)として存する若く、これを用いて勤(つ)きず。)」からのイメージです。ユングの元型論の「太母(グレートマザー)」のことです。
フィリップ・K・ディックという人は、昔からユングに強い影響を受けてきていまして『ヴァリス』もその例外ではありません。ネオ・プラトニズムや、グノーシス主義、錬金術、『易経』や道家思想への関心も、本来はユングの思想からインスパイアされたものばかりです。
参照:瞑想と煉丹、瞑想と練金。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/5147/
スカラベと玉蝉。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/5149/
途中に出てくる「魚の象徴」というのは、イクトゥス(ichthys)と言いまして、ユングの『アイオーン(1951)』による研究が有名です。原始キリスト教の時代において、キリスト教徒の間で流行した意匠です。1974年の2月から3月にかけてPKDが体験した幻像(ヴィジョン)、「2-3-74」の引き金となったものでもあります。
参照:Philip K. Dick (PKD) 2-3-74 VALIS
http://www.youtube.com/watch?v=-_A-566yaoQ
この「2-3-74」の体験は、ユングが1944年に体験した幻像と対比していただきたいと思います。
参照:ユングと自然(じねん)。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/5152/
≪わたしは思い返している。椅子に背をあずけて目をつぶり『ストロベリー・フィールズ』に耳を傾けている。わたしは身を起こす。目を開けるのは、歌詞が「目を閉じたままの人生をおくる」ことについて語っているからだ。わたしは窓のほうに目を向ける。光に目がくらむ。頭が急に痛くなる。目を閉じるとピンク色の不思議なストロベリイのアイスクリームが見える。同時にたちまち知識がもたらされる。わたしはテッサがクリスティを着替えさせている寝室に行き、伝えられたことをそのままテッサに話す。クリスティは先天的欠損症を見過ごされているので、すぐに医者に診てもらい、手術を受けなければならない。これは事実であることが判明する。(一九七七年)『フィリップ・K・ディック 我が生涯の弁明』より≫
参照:The Beatles - Strawberry Fields Forever
http://www.youtube.com/watch?v=JzcZttcpYFQ
“Living is easy with eyes closed, misunderstanding all you see.”
荘子とビートルズ。
http://plaza.rakuten.co.jp/poetarin/5034/
予め言っておくと、『ヴァリス』が書かれる頃のPKDについて、友人であり、彼の良き理解者であったアーシュラ・K・ル・グインは、「彼の正気を疑って」います。また、「道教的な道から離れている」と、はっきりと批判しています。私もそう思います。基本的にフィリップ・K・ディックは、魔境に陥っています。
参照:Wikipedia 魔境
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AD%94%E5%A2%83
今日はこの辺で。
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