2016年5月21日(土)
連日の爽やかなお天気!!
今日は、半蔵門の国立劇場へ参ります。
文楽5月公演、本公演はwakkoさんのブログに寄れば、若手を大胆に起用しての熱の入った公演が続けられているようですが 、私達玉男さんファンといたしましては、玉男さんが人形を遣われるところを是非鑑賞させていただきたい、ということで文楽鑑賞教室へ。
10時半、ブロ友のmamatamさんと入り口で待ち合わせ、今日は6名の文楽のお仲間とご一緒です。
文楽鑑賞教室、これがなかなか毎回素晴らしい内容で、まず太夫さん・三味線方・人形遣いの三業の仕組みと役割演じ分け等を、とても分かりやすく説明してくださいます。
今回は、大夫さんと三味線の説明の後に、全員声を合わせて台本を歌うなんて得難い体験をさせていただきました。
人形遣いさんは、首(かしら)を使ってその細かい仕掛けと、文楽ならではの3人で一体の人形を遣う役割分担などの説明と実演がありました。
文楽鑑賞教室に参加したのは3回目なのですが、いつも新鮮、いつも新しい発見があり、文楽に携わる方々の情熱に心打たれます。
さて、今日の演目は「曽根崎心中」。
ご存知近松門左衛門の、心中ものの名作です。
近松門左衛門は、元禄16年(1703年)に実際にに起きた心中事件を元に、この台本を書き上げ大評判を取ります。
この点は、NHKの「ちかえもん」というドラマにも出てきましたね。
そうそう、このドラマとっても面白くって、今までの時代劇の常識を突き破ったドラマでした。
「曽根崎心中」、あまりに評判をとって巷には心中事件続発。
幕府が上演を禁止にしたほどですって。
主人公のお初と徳兵衛の、抜き差しならぬ恋物語と陰謀による心中へと、話は進んでまいります。
徳兵衛の人形を、玉男さんが遣います。
いよいよ心中の場面。
「天神森の段」。
近松門左衛門の台本が冴えわたります。
この世の名残、夜も名残。死にに行く身をたとふればあだしが原の道の霜。
一足づつに消えてゆく、夢の夢こそ哀れなり。
あれ数ふれば暁の、七ツの時が六つ鳴りて、残る一つが今生の、鐘の響き
の 聞き納 め。
寂滅為楽(じゃくめついらく)と響くなり。
どうでしょう!!
「この世の名残、夜も名残」なんて韻も美しく「世」と「夜」の掛け合わせなんて、只者ではないですね門左衛門さん。
文楽は人形浄瑠璃と言われますが、大夫さんの語りは当時の大阪で使われていた庶民の言葉だそうです。
現代人では、耳で聞いただけでは言葉の韻や意味が聞き取れません。
そこで文楽では、字幕スーパーで台本を目で確認できるようになっています。
先日までは、舞台の左右に字幕が出たのですが、今回はなんと舞台上部に映し出されていました。
ということは、舞台のお人形の動きを目に入れつつ、台本が読めるという趣向です。
舞台では、徳兵衛がお初に刃を向けがたく、迷いためらう様子が描かれ。
お初が、「早う殺して」と覚悟を決め徳兵衛に迫ります。
哀れをさそふ晨朝の、寺の念仏の切回向。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」
南無阿弥陀仏を迎えにて、哀れこの世の暇乞ひ。
長き夢路を曽根崎の、森の雫と散りにけり。
ついに徳兵衛の刃がお初に向けられ、徳兵衛は自害し、二人は心中して果てます。
心中ものには、浄瑠璃がよく似合う!!!
大阪の庶民が夢中になったのも、とてもよくわかります。
さて、会場を出ますとwakkoさんが待っていてくださいました。
wakkoさん、今日はお孫さんの運動会から駆けつけてくださいました。
文楽のお仲間は、wakkoさんの後について楽屋へ。
今舞台で演じていらした玉男さんと、対面します。
しばし歓談して、写真を撮っていただきました。
楽屋には、お人形さんが並んでいました。


文楽のお人形は、人形遣いが着付けをするんですって!!
畳張りのような太い針を使って、その時の役の人形に衣装を着つけるんですって!!
遊女やお姫様などは、とっても重くて分厚いお衣装になります。
人形がどれだけ動いても乱れず、所作の美しく見える着付けは大変でしょうね。
さて、次は九月公演になります。
またまた楽しみな、時間になりそうです。
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