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毎月第3火曜日に「認知症家族の会」がお世話になっている病院のDr主催で
開かれる。今月も参加してきました。
「脳の発達から認知症を考える」
大阪市立大学大学院医学研究科
脳神経科学 森 啓 教授
臨床症状と病気分類
・ 無症状 (CDR<0.5)・・・・・プレクリニカルステージ
MCI予備軍として先駆的治療対象群として注目され始めている(治験)
・ 前駆期 (認知症疑い CDR=0.5)・・・・MCIステージ
ほぼMCIに近いと考えられる。
このステージから認知症へ移行する割合は30~50%
ただし、移行する対象を特定することには、成功していない。
・ 初 期 (軽 度 CDR=1.0)・・・・認知症
病態は潜伏かつ緩徐に信仰するために発症時期の特定は容易ではない。
新しい物事が覚えられないと言う記憶障害が出始める
ただし、障害の自覚症状があるため、不安、焦燥感が出現する
・ 中 期 (中等度 CDR=2.0)・・・・認知症
少しずつ荒っぽくなってくる。
周囲への思いやりの消失(傍若無人)
周辺行動症状
・ 後 期 (重 度 CDR=3.0)・・・・認知症
記憶、判断、人格、性格などの精神症状の障害だけではなく
さらに基本的な神経症状が出現する。
何も判らなくなるので逆に楽になる。
四肢の固縮、寝たきりとなるため体を動かす事によって機能維持となるので
マッサージなどをして刺激を与えるだけで違ってくる。
施設に居られる方などは寝たきりだから、もう判らないからではなく、
出来るだけ通ってマッサージをしてあげる事が一番いい。
※ CDR=認知症評価法 MCI=アルツハイマー型認知症
ピアジェの認知的発達段階説、
フロイトの性的発達段階説、
コールバーグの道徳性発達理論などの話を交えて認知症の段階をお話しされました。
そして、 一番心に響いた教授の言葉がありました。
認知症を考える時、乳幼児期からの発達を経て大人になりそして後退して
幼児→乳児に返り最後は判らなくなる。
その段階を考えると子供を産み育てる事と認知症の介護を重なり合わせた時に
なぜ、発達段階で通って来た道で受け入れられた事が大人が病気の為に
後退した時は目の色を変えて許せなくなるのか乳児を扱うように
どうか受け入れ接してほしいと言われた教授の言葉がとても胸に響きました。
母の13年の介護、要介護2から要介護5に至り重度に入り
何も判らなくなってしまい娘の私をも誰か判らなくなった母は乳幼児に返りました。
とても可愛らしく愛おしい存在となり、やっと母が穏やかな日々を許された事に
母がもう辛く苦しまなくていいと心から安堵した事でした。
初期から中期、混乱期、後期の重度と大変な時を過ごされて居られる方
どうかその日が必ず来る、そして愛おしい存在となる日が必ず来ると信じて
お世話をされることを願って止みません。
最後に質疑応答などがされ過日放映された
NHKスペシャル「アルツハイマー病をくい止めろ!」 の話が盛り上がりました。
その話を聞きながら私たち家族の会はすでにお話を聞き及んでいたことに
改めて家族の会の存在がありがたく思いました。
そして、「希望が明るい未来を創る」 「希望をすててはいけない」と教授が
声を大にして言われました。
今回、参加された中に民生委員の方が居られ居住地の方の相談を
されていました。
ご近所に住まわれているAさんの症状が・・・いやBさんがこんな風で・・・と
質問される姿に感銘を受けました。
こうして、ご近所の民生委員の方が気を付けられ身近な人々を
気配りされて居られることはこの地域の人たちはどれだけ救われて居られることかと
頭が下がりました。
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