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間違いないライヴというのは数多くはないが、THUNDERのライヴはそのひとつだ。アットホームな雰囲気を醸し出しつつも、ハイクオリティなパフォーマンスを保証してくれるのが彼らのライヴだ。前回はラウドパークで観ていたが、今回クラブチッタの30周年イヴェントの一環として来日した。久々に体験したくなり足を運んだ。過去にも数回彼らのライヴは体験しているが、ライヴの演奏曲でガッツリ泣かされた最初のライヴということで彼らのライヴはボクにとって非常に鮮烈な思い出がある(その後は加齢とともに涙腺がゆるむことが多くなり、現在はライヴで泣くこともけっこうあるという有様)東京は金、土の2講演。ボクが行ったのは土曜日だったので、観客はそれなりに入っていた。年齢はやはり高めだが、女性も結構多い。場内のBGMはクラシックロックのラジオステーションで、なかなか良い味を出していた。 場内が暗転し、流れてくるBGMはAC/DCのThunderstruck、、、ではなかった。彼らのライヴのSEといえばコレ、というイメージがあったので若干拍子抜けしたが、始まってしまえばそんなことは全く関係ない。前作からのWonder Daysからスタートしたこの日のライヴ。セットリストを毎日変えるという謳い文句ではあったが全曲変わるわけではなく、基本のセットから数曲が変わった程度だったようだ。今回もまずDannyの歌声にいささかの衰えもないことに安心すると同時にこの声を聞いた瞬間、「ああ、この空間が帰ってきたんだ」という不思議な感覚に陥る。彼らのライヴはまさに会場を”家”に変えてしまう魔力があるのだ。で、早速うるうるきてしまったりした。 前半のお楽しみは、2ndからLaughing On Judgement Dayが披露されたこと。1stから3rdまでは思い入れも強いし、あの曲もこの曲もと言い出すとキリがないのだが、レアという意味ではこの曲を聴けたのはよかった。 その後は、最新アルバムの曲と1stアルバムが中心のセットリストだったと思うが、Don’t Wait For MeやLove Walked Inあたりの感情揺さぶる系の曲には毎回やられてしまう。Dannyの煽り方は基本、Clap Your Handsと、耳に手を当ててLouder, Louder!という、言ってしまえばありがちなパターンなのだが、コレを何回やられても興醒めしないのは、やはりその前後の完璧な流れと歌声があるからこそだ。 そしてDanny以外のメンバー達ものキャラもとにかく立っている。ラウドパークでは治療のため来日できなかったBenが今回は元気いっぱいの姿、そしてキーボードからカウベルまで相変わらずのマルチプレーヤーぶりを見せてくれたのも嬉しかったし、Lukeのサウスポーのギタープレイはもはや円熟の域。Chrisも縁の下の力持ち的な存在感を放っているし、以前よりもいじられる機会が減ったとは言えHarryはいるだけで皆を笑顔にさせる存在だ。活動が長いとは言え、全てのメンバーをそらで言えるバンドもなかなかないと思うし、逆にそれがあるからこそのTHUNDERだとも言える。まあとにかくそんな鉄壁のメンバーが演奏する珠玉の曲達を聞いていると、なんでこんなにいいバンドがもっと売れないのだろう、という、怒りとも無念とも言える感情が沸々と湧き上がってきた。Monsters Of Rockでの伝説的なパフォーマンスも含め鮮烈なデビューを果たした彼らも、バンド活動の途中では、運営の難しさから解散も経験している。良いバンドだから売れるわけではないことは重々承知しているが、少なくとも正当に評価されるような環境は必要だろうと感じた。そう感じさせるバンドだと思う。 I Love You More Than Rock & Rollで本編を終えたバンドは、アンコールに応えて、Play That Funky Music、River Of Painを披露、最後は定番Dirty LoveでNa na na naの大合唱で終了した。そう、忘れてはいけないのは彼らには最高のファンもついているということだ。この日何回促されたか分からないClap Your Handsにも律儀に答え、声が小さいといわれればさらに大きな声援を返す。この優しさが彼らの最高のパフォーマンスを引き出したとも言えるだろう。 冒頭にも書いたとおり、間違いないバンドが間違いないライヴを披露してくれて、ボクの今年のライヴ初めは完璧な形でスタートした。また”家”に帰りたくなったら幾度となく彼らのライヴに足を運ぶだろう。§ぽっぷびぃと§
2018.01.27
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引用元:Blabbermouth February 13, 2021MIKKEY DEE Says Playing With SCORPIONS Is 'So Much More Physically Demanding' Than Performing With MOTÖRHEAD Ever Wasタイトルから察する通りですが、一見SCORPIONSの方が楽そうに見えて、実はそうではなかった、という記事。内容としては===========================================前MOTORHEADで現SCORPIONSのドラマーMikkey Deeは、元MOTORHEADのギタリストの息子であるDane CampbellによるポッドキャストDrum For The Songでインタヴューを受けたMOTORHEADでプレイすることとSCORPIONSでツアーすることのセットリストにおけるペースに関しての大きな違いは何かを問われるとDeeは「多くの人は"Mikkey、SCORPIONSのセットなら寝てても大丈夫だろう"と言うだろう。言っとくが、体力的にはMOTORHEADで今までやったどの時よりもはるかにキツい。なぜならMOTORHEADでは息が切れ始めたらPhilやLemmyに”ちょっと待ってくれ。一杯飲もう"と言って、スネアを調整するふりをする。LemmyとPhilに休憩を取らせてもらうことは難しくはない。キットの周りに行って、飲み物を取り、"乾杯"と言って、ステージでしばらく雑談することさえできる。でもSCORPIONSではプロダクションであるスクリーンによってですべてが正確に進んでいる。だから俺も正確にプレイするが、MOTORHEADでは一度もなかった歌詞などが出るスクリーンと同時にやらなければいけない彼は続けて「SCORPIONSとのショウは毎回全く同じ長さだ。秒や分単位でだ。Klausが言うことすべてにキューを出す。だから2時間半のセットでの違いは1,2分程度だ。だから多くを要求される。セットではアップダウンがある。アコースティックセットがあって、そのあとに出て行ってWind Of Changeをやる時はステージで震えているよ。それから40~45分のノンストップのヘヴィな曲があって、ドラムソロからBlackoutに入って、Big City Nightsだ。つまり45分間ドラムスティックを変える時間もないんだ。だから俺にとってはとても、とても大変だ。だけど素晴らしい挑戦であり楽しんでいるよ。ステージで疲れるほど良い演奏ができるんだ」Mikkeyは加えて「MOTORHEADではたいてい90分やっていた。他のバンドでやっていた時は60~70分だった。でもMOTORHEADではセットを自分たちでコントロールできていた。Philは外に出てギターを変えたり小便をしたりしてたし、Lemmyはステージから消えて何をしていたか誰も知らない時もあった。様々な方法で自分たちなりにやれたんだ」Deeは今年の後半に発売が予定されているSCORPIONSのニューアルバムのレコーディングセッションの進捗についても話した。ディスクはドイツのハノーバーにあるPeppermint Park Studioで一部が録音され、SCORPIONSの新曲やクラシック曲のアンソロジーである2017年のBorn To Touch Your Feelings - Best Of Rock Ballads以来のドイツのハードロックレジェンドによる発表となる「ほとんどの曲はRudolfとKlausによって書かれていて、何曲かはMatthiasの曲だ。でもスタジオではけっこう変えている。だから、実際彼らと一緒に書いたわけではないが、彼らといろいろ変えたりしたんだ。4人はスタジオでライヴでプレイしている。すごく大きい部屋で、それぞれ別部屋がある。Klausは全部の曲でスクラッチヴォーカルで歌っているから、キューを出したりして曲がどんな感じなのかわかっている。でも実際の音楽はライヴでプレイされている。SCORPIONSGが今までこういうやり方をしたことがあったかは分からない、もしかしたら70年代にはやったかもしれない。だからこれはヘヴィなレコードになる。大勢をびっくりさせることになるだろう。すごく多様性のあるアルバムだ。クラシックなSCORPIONSの曲もあるし、70年代の感じの曲もある。完成したものを聴くのがすごく楽しみだ」SCORPIONSは元々、SLIPKNOTやMETALLICAでのクレジットがあるGreg Fidelmanをプロデューサーに迎え、ロサンゼルスでニューアルバムを録音する計画だった。しかし、パンデミックの影響でほとんどの作業はリモートで行われ、FidelmanとはZoomを介して行われたMeineは最近、SCORPIONSの新作はプロデューサーであるMikael Nord AnderssonとMartin Hansenと多くの曲も書いた2015年のRetorn To Foreverと違い、外部の作曲家を使っていないと発言したFidelmanは、RHINO BUCKETのギタリストでソングライターとしてキャリアをスタートさせたあと、プロデューサー、エンジニア、ミキサーとしてキャリを積み、初期の頃のRick Rubinに師事したSCORPIONSの最新作であるReturn To Foreverは、80年代にバンドが作った曲を一部つかっていた。これは2016年にバンドを解雇されたSCORPIONSの長きにわたるドラマーであるJames Kottakとのレコーディングによる最後のアルバムでもある==========================================MOTORHEADよりSCORPIONSで叩く方が体力的にキツいというのは、本人から聞いて初めて知ることができるような事実ですね。単純な曲のスピードだけでなく、ライヴ時間の長さとか、正確性とかいろんな要素があるってことが分かりましたとりあえずSCORPIONSの新作も今年出るようなので楽しみに待ってみよ~§ぽっぷびぃと§
2021.02.16
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