
↑↑↑ この画像をクリックすると、 拡大写真が見られます。 (6月8日号) |
↑↑↑ この画像をクリックすると、 拡大写真が見られます。 (9月14日号) |
↑↑↑ この画像をクリックすると、 拡大写真が見られます。 (2006年11月29日号) |
↑↑↑ この画像をクリックすると、 拡大写真が見られます。 (2007年9月5日号) |
↑↑↑ この画像をクリックすると、 拡大写真が見られます。 (2013年12月18日号) |
命の現場で気づいた “
心の温度 ”
―
伎芸『ぎげい』型おもてなし商売道が
教えてくれたこと
年に一度の定期健診。その結果が思わしくなく、大腸検査を受けることになりました。
朝 8
時 30
分から夕方 17
時 30
分過ぎまで、長い長い病院の一日。
缶詰状態のなか、小さな「人の温度」に、私は多くを学ぶことになりました。
控室では、初対面の 76
歳の男性、 72
歳の女性と一緒になりました。
年齢を尋ねられ、私が 66
歳だと言うと、
「まあ、お若いですね」と笑顔が返ってきました。わずかな会話ですが、
このひと言が、緊張していた心をふっと緩めてくれました。
やがて下剤 1.8 リットルとの長い戦いが始まります。味もきつく、飲み終えるまで約 4 時間。けれど、二人が話しかけてくれたおかげで、不安はいつの間にか和らいでいきました。
息子夫婦のこと、地域のゴミ当番のこと、外国人との生活ルールの違い …
。
身近な日常を語り合ううちに、
ただの待ち時間が “
心が寄り添う時間 ”
へと変わっていきました。
これこそ、 ** 伎芸『ぎげい』型おもてなし商売道で大切にしている「心の温度」 ** そのものでした。
場所が病院であっても、人が互いを思いやる小さな言葉は、
人を安心させ、場を和らげる力を持っています。商売も医療も、
最後に人を支えるのは「人のあたたかさ」だと改めて感じました。
検査は私が最後の番。 15
時 50
分から約 1
時間。その後の点滴 30
分、
さらに待合室で 30
分。長い一日の終わりにドクターから告げられたのは ――
「羽富さん、もう一度検査が必要です。大きなポリープがあります。
入院して除去しましょう。」
正直、ショックでした。年末年始に向け出張も控えている。
しかし年齢を考えると、ここで逃げてはいけない、とも思いました。
妻からは、「お父さんは、ゆっくりできない性格ね」と苦笑まじりに言われました。確かにその通りです。
でも、来春には四人目の孫も生まれる。身体が資本。
守るべき人がいるからこそ、
自分を大切にすることも “
おもてなし ”
の一つだと痛感しました。
反省。
反省。
大反省です。
伎芸『ぎげい』型おもてなし商売道は、
人を喜ばせる前に「自分自身の心と身体を整える」ことの大切さを教えてくれています。
今回の体験もまた、命からのメッセージ。
これを機に、少しだけ歩みをゆるめ、心の余白(リトリート)を大切にしようと思います。
あなたにとっても、
今日の気づきがそっと寄り添う “
心の温度 ”
になりますように。