りぃ-子’s SCRAP BOOK

りぃ-子’s SCRAP BOOK

2022.04.11
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時代は古い時代のイギリス・・・訳者あとがきでヴィクトリア朝時代だと書かれていた。

子供の頃最も好きだった小説の一つが「嵐ヶ丘」だったこともあり、
この時代の空気を嗅ぐだけで、引き込まれてしまう。

どんな本かよく知らずに読み始めたので、最初はテムズ河沿いの宿屋の話だと思った。
でも、どうも・・・?不思議な空気。

謎が何層にも積みあがってて、どこがどうだかよく把握できないままに、
それでも苦も無く読み進むことができた。
何も解明されないもどかしい状態のままで、ずーーーーーっと物語は進んでいくのだ。


寒い冬至の晩に、顔が裂けるほどの重傷を負った男が、大きな白い少女の人形を抱え白鳥亭にたどり着く。


ところが、一回死んだ少女が生き返る。
少女はとらえどころがなく、手ごたえも無いが、誰もの心をとらえて離さない魅惑を備えていた。
一度見た人を焦がれさせる少女。

しかし、少女は川で何かを探し続けているかのようで・・・


かなり意味不明な展開なんだけど、これって、しばらく前に何作か読んでみたゴシックホラーの世界感も強く感じる。

読み終わって・・・やはりその要素が強かった気がする。
残酷で血の匂いがして、そして人間の隠れた闇が事件を起こす!

だけど、それでも人々はそれぞれに、家族や愛を求め、大切にして日向の道をみつけようとしてる。。。
カムカムのようですね。
結局そこが、人の物語の魅力だと思う。
やりきれなさも、どうにも逃げられない宿命も、生き様によって、良くも悪くもいつかそれなりに変わっていくんだなー。


途中でだれる事も無く、最後の方はもうすぐ終わってしまうのが惜しい気持ちさえした。


川の妖精や、豚や馬と会話できる農場主など、ファンタジーの世界のような場面も散りばめられて、そこもイギリス文学の楽しみを堪能できた。

テムズ川の娘 [ ダイアン ・セッターフィールド ]





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最終更新日  2022.04.11 21:43:28
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