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夏風7537

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見たまま、感じたま… Dr.悠々さん
日々徒然に ジョーさん
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2004.04.18
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カテゴリ: カテゴリ未分類
くたびれたので、やわらかい話。


実は先日、新しいワインを抜栓していてやりそこない、スクリューから栓が取れなくなってしまいました。本当はソムリエナイフで格好よくやりたいところですが、どうしても左手では上手くいかない上、物凄く力が必要になるので、今はコルク・スクリューを使っています。
コルク・スクリューはなんというか、こう、スカート様の部分をコルクの上に被せまして、スクリューをネジ入れていき、持ち上がってくる「手」の部分を押し下げる事によって抜栓します。しかし、これも左手で捻るとどうしてもコルクの中央から外れがちで、かつ、不幸な事に、この頃出てきた新しい素材の栓だったので、がっちり噛んだままびくともしなくなってしまいました。
これがスクリューの部分が露出している、単なるスクリューや、ソムリエナイフであれば、また、栓の素材がコルクであったらこんなになる事はないと思うのですが、この、ウレタン様の素材はとても頑丈で、全然動きません。
仕方なく、カッターで切り取りつつ、削っていく事にしたのですが、スクリューのスカート部分が邪魔で、ボキンとカッターの歯が折れました。
切り出しを使おうかとも思ったのですが、これも先日他の作業で使っていて、利き腕でない手でこの切れ味のものを使うと危険だという学習をしていたので、やむなくカッターで作業を続行する事にしました。ところがスクリューに噛んだ栓の残りが三分の一位になったところで、
ぱっきーん!
と派手な音がして、カッターの刃が再び折れ、かつ折れた先が飛んでいってしまいました。

ゆっくりと周囲を指で探ってみて、体を動かす範囲にまず、刃がないか確認しました。それからそっと立ち上がって探し始めたのですが、なかなか見当たりません。
刃が四つ分だと、もしもの時はかなり痛い目に遭いそうだと想像しながら、
『飲酒は緩慢な自殺である』
という言葉を思い出し、そうは言っても呑んで美味しい上の事ならまだしも、こんなぽんちょこりんなワイン関連の大怪我はあまりに情けない、と己を励ましつつ、カーテンを揺すったり、上着を振るってみたり、書類と本の堆積部をそろそろと掻き分けてみたりして、ようやく、プリンターの、機器の溝の様な部分に刺さったみたいになって留まっているのを見つけ出しました。

恐ろしい夜でした。

私は自分なりに、ワインにふれる時「恥ずかしい事柄」を、
・零すこと
・注ぎ口保護の「シール」で指を切る事
・スクリューの先で指を切る事
として、気をつける様にしているのですが、(後の二つが特に、たくさんそういう目に遭ったという事)これからは、
・新しい素材の栓には慎重に


そもそも、こう必死に、この栓をスクリューから取ろうとしたのは、これからどうしても一本抜栓したいんだ! という情熱に突き動かされるまま、夜にカッターで四苦八苦する気になった為でしたが、この厄介な新素材をスクリューから取り去る事が出来た頃にはすっかり疲労してしまい、今から新しい一本を口にしてみても、
「大変だった。」
という味にしか感じないだろうと思えて、作り置きの果実酒をぶくぶく呑みこんで寝ました。
ああ、結局、草臥れたって話になってしまったじゃないですか・・!





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Last updated  2004.04.19 11:49:52
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