知的漫遊紀行

知的漫遊紀行

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

Ryu-chan6708

Ryu-chan6708

Calendar

Favorite Blog

まだ登録されていません

Freepage List

2006.10.16
XML
カテゴリ: 社会問題

私: 偽装請負 を「三者三論」欄で特集していたね。

A氏 :こないだ問題になった 製造請負業の大手の「コラボレート」の事業停止命令事件 でクローズアップしたね。

私: 実体は正規従業員と仕事は同じなのに、偽装請負になると、労働者はボーナス、昇給、社会保険の加入などを受けられず、企業側の人件費削減の犠牲になりやすい
全国コミュニティ・ユニオン連合会 会長の鴨さんは労働相談で、 広い意味の偽装請負が増加しているという。

A氏 :パートや正社員として働いている人が、仕事は同じなのに、個人事業種扱いとなる。
そうなると会社側は雇用保険や健康保険の費用の一部を会社負担しなくてよくなる

グローバル経済で海外の低賃金との競争の中で利益を上げるため、人件費の面でコストダウンと需要にあわせた雇用調整が容易することが必要となっている背景がある と鴨さんは言っている。

A氏 :その通りだね。
 それはアメリカのほうが先輩だろうね。

:佐野俊樹東大教授は、バブル崩壊後、 人件費を抑えるための成果主義 を大きな原因としてあげている。
 それが 現在30代前半から半ばの特定世代に不利益が集中 しているとしているのが問題だとしている。

A氏 :アメリカでは レイ・オフ制度 というのがあるが、解雇の順位が勤続年数の短い者からするという 先任権制度(セニオリティ があるね。
 同じではないの?

私:
共同体の機能集団への移行 だね。
 「自分が退職するまでに逃げ切れればよい」という無責任な態度がはびこるようになったという。

アメリカ流の成果主義を上手にまねできなかった。


A氏 :アメリカでもシニオリティ制度はなくなったのかね?


 いずれにせよ、 正社員の給与を減らすことになるね。
 しかし、それは消費の停滞を招くリスクはあるね。

 小嶌大阪大学教授は 派遣と請負の厳密な硬直した条件の規制を緩和 すべきだとしている。
 これにより、請負の独立性だけでなく、もっと、企業側の指導も可能なようにして技術、技能を向上させ、それによって賃金や処遇を良くすることができるとしている。

A氏: しかし、若年労働者が低賃金で正社員になれないのは問題だが、偽装請負をなくすだけでは解決しないのではないの?

:だから、小嶌教授も 正社員の既得権の見直しが必要 だという。

A氏 ワークシアリング 的な発想かね。

:この問題は、 グローバル経済 に対応して、構造的な問題になっているから、簡単な処方箋が出せないということだろうか。
 しかし、「 唯金論 」にあったように、日本では今まで日本経営のよかったことを安易に放り出し、あまりにも「 唯金論 」に走 ったことが問題だったと思うね。
 そのしっぺ返しを受けているような感じだね。

3人とも「唯金論」でふれていた経営者の経営の考え方について無関心なのは意外だね。

 それに残った正社員も仕事が増えて、残業や休日出勤が増えるなど、 労働条件の悪化 というしわ寄せがきていることもふれるべきだね。

A氏 :それについては、 10月15日の朝日新聞の社説 が「 受け入れ側の責任も問え 」と強烈な論説を展開しているね。
厚労省は、偽装請負で指導した企業名については口を閉ざしたままだという

 社説では、冒頭に正社員と違い、給料は半分以下、昇給もボーナスもほとんどなく、社会保険のへの加入も徹底されず、簡単にクビを切れるという格差が明記されているね。

 こういう偽装請負は要求する企業があるから発生するのだから、当然、要求側の責任が大きいがこれについては、名前も責任も追及されるべきとしているね。

:残念ながら、 論説では責任追及は厳しいがトップの企業姿勢までの追求がないね
 また、背景になっている中国などの低賃金と競争するグローバルな視点による具体的な対応策の提言もない。

  同じ紙面で パートのサービス残業が3割 という調査が発表されているね。

 本当に、経済は力強く回復したのかね。

 現場の感覚と遊離している感じだね。

 とにかく、目指すべき「 美しい日本 」の姿ではないようだね。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.10.16 06:15:24
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: