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つかの間の逢瀬に、心ときめく、熟年の二人
それも、場所は・・・京都。
まるで、渡辺淳一の小説のような、光景でした。。。
あっ、登場人物は私ではありせんから~(あえて、ことわって言うこともない?^^;)
あれは、もう10年以上前になるだろうか・・・
大阪でイベントがあり、従姉妹の家に泊まり、翌日は「造幣局の通り抜け」の桜を見物してから
東京行きの、最終新幹線に乗った晩春の夜のことだった。
大阪始発のためか、車内は比較的空いていて、4人掛けの座席に私一人で座っていた。
桜に酔ったのか、人込みに酔ったのか~うつら、うつらしていると・・・
次の停車駅、京都に着いていた。
「列車はすぐの発車となりますので、お見送りの方は~」とアナウンスの声に目が覚めた。
はっとして前を見ると、中年の女性が息を切らしながら乗り込んできて、私の前に座った。
そして、そのまま、身を乗り出し、額を開かない窓に押し当てて、一心不乱に~~?
手を振っている。その視線の先には、一人の50代後半?のロマンスグレーの紳士が少し
恥ずかしそうに手を振りながら、立っていた。
長身でやや猫背の男性だった。
黒か?チャコールグレーのハイネックのセーターに、ツイード風のジャケット。
ポケットに片手を入れて、片方の手を彼女に振っていた。
ちょっと見は~あの鳥越俊太郎さん+森本レオ???
まあ~、いわゆる、ちょいインテリ風?チョイ少年+気弱なチョイ悪オヤジ???
彼女はダークな紺のタイトスカートに、白いブラウス、(暑いのか?ジャケットは脱いでいた)
あまり、身を乗り出して手を振っているので、ブラウスが持ち上がりスカートから出ているけど
夢中なので、気がつかない。白髪がチラホラ混じるセミロング、50歳前後???
化粧気のない、高校教師?のような女性だった。おそらくずっと独身だった~???
やがて~汽車は~出てゆき~♪の歌詞ではないけれど、本当にちぎれるほど手を振っていた
そうして、ようやく諦めて?彼女は我にかえり、みずまいを正し、ブラウスを直して乱れた髪を、
手で押さえながら、、、ふうーーっと深い息をついて目を閉じた。
つかの間の逢瀬の記憶をたどっているかのように。。。
これは、あくまでも、私の想像(妄想?^^;)だけど、二人はもちろん夫婦ではないだろう。
あそこまで、別れを惜しむ夫婦は見たことがないので・・・^^;))
彼は京都在住の、大学教授?彼女は非常勤講師?
大学関係のセミナーか研修みたいな集まりで知り合い、親しくなった?
彼には家庭があるかも知れないけど、彼女は勉強一筋で独身を通している?
京都、東京の遠距離の恋・・・彼女の情熱に押され気味の彼。
そ~んな私の妄想も気にせず、別れの余韻にひたっている彼女・・・
あの頃の私は、仕事に燃えていて、恋のコの字も心になかったけ。。。
まだ今より、ず~っと若かった(当たり前!)の私は不思議な感じがした。
あんな情熱が地味でおとなしそうな彼女のどこにあるんだろうかって~!
でも、彼女の歳に近づいてきて(幾つでしょう?^^)今ならわかる気がする・・・
もしかすると、彼女には「最初で最後の恋」だったのかも知れないって。。。
きっと優秀で勉学一筋できた彼女は、ず~っと何か、忘れ物をしているような気がしてた?
それが、一体、何だったのか?
彼と出逢って、気がついたのね。
我を忘れるくらい、人を愛することに。。。
以上、私の独断と偏見の解釈でした~☆^^
もしかして・・・ご夫婦だったらごめんなさ~い(--;)