2011.02.27
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日射しが明るくなり、毎朝の徒歩通勤でも明るい中通えるようになってきました。ひと冬お世話になったヒートテックとも、もうさよならですが…スタッフ二人が花粉症で辛いおもいをしてます。僕はどうしたことか?…まだ、大丈夫です。花粉症の薬は飲んでますが、このまま軽く過ぎ去って欲しいです。

先週発売した4つのこーひーの中でも…「モカ・イルガチェフェ」の人気が予想以上に高くて、喜んでいます。おゆみ野店では、今毎日「モカ・イルガチェフェ」を試飲でお出ししているんですが…とりわけ女性のお客様の反応が良く…「あまーい」「おいしいー」「いい香り」「フルーティ」「ほんとフローラルだぁ」…等々みなさん笑顔になっています。

強い味わいや香りでは無く、優しい繊細な香りと味わいなんですが、そのデリケートさやエレガントさが女性には好印象のようです。余韻にふわふわと漂う香りを楽しまれています。モカというと一般的に酸っぱいといったイメージが広まってしまっていますが…そのようなモカとは全く別世界のモカの魅力をご紹介できて、何よりです。

こちらは、いつも素晴らしいご感想をメールしてくださいます、鹿児島のKさんが…「モカ・イルガチェフェ」が届いて直ぐに召し上がり、メールしてくれました、ご紹介いたします。

「飲んだ感動を忘れないうちに報告しておかないと早速感動レポートをお送りします。久々のモカイルガチェフェ袋を開けたら、「おっ。こんなに可愛い豆だったかな」と思うくらい、小さく丸々とした豆たちですね。焙煎も、さかもと珈琲では、珍しい少々浅いくらいの煎りなんだなぁのも実感。

豆自体のままでは、ほのかにナッツの香りがする程度でしたが、ミルで挽いた瞬間にまるで、しゃぼん玉がはじけるがごとくミルキーでフローラル、しかもちょっぴりジンジャーも香ってエキゾッチクさあるとても、華やかなさを演出してくれました。これは、豆買いしないとわからない楽しさですね。挽いた量は、浅煎りとみて少々自分なりにいつもの量よりも若干多めにしました。

飲んでからは「うま~~~い!甘~い!美味しい・・」甘いんだけど、その中に酸味もしっかり合体していて非常にバランスがいいですねぇ。ボディもしっかりしていて、余韻もいいし、どんな食べ物を合わせたらさらに美味しい1杯になるかは試してみます。桜餅なんか愛称がよさそうな気配です。

もう朝からご機嫌です!(^_^)v2袋買って正解です。しばらく心地よい朝の1杯が続きそうです。(もちろん他のさかもと珈琲の豆でもそうです)ありがとうございました。」

Kさん、いつも、ありがとうございます。2000m前後の高地の気候やその土地特有の土壌、品種、その後の精選処理等全てが関わった実りの香りと味わいだと思いますが…特に、とっても質の良い酸を素晴らしい甘みが包み込んだバランスとフローラル、スイートジンジャー、ブルゴーニュのようなワイニー、ファーストフラッシュのダージリンといった香りの素晴らしさが愉しいと思います。また、メールください、とっても励みになります。僕にとっては…「グアテマラ・エルインフェルト・パカマラ」…「パナマ・エスメラルダ・ゲイシャ」…「ニカラグア・エンバシー」…に続く…気持ちがそわそわドキドキ落ち着かなくなるような妖しげな魅力をもったこーひーになっています。

http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201102210000/  おめでとうございます!…飲食店でもビーンズショップでも、独立して一年、三年、五年と続くことがとっても難しいことですので…10周年はほんと目出たいです。

たしか25年位前の専門誌だったと思いますが…クイーンアリスの石鍋シェフが…フレンチのレストランは千代田区中央区港区以外では難しい…と、言っていたことを印象深く覚えています。まだまだフランス料理と言えばホテルがメインで、街場のレストランがようやく少しずつ増えてきた時代です。

あれから、カジュアルなイタリアンがブームになり…コースで楽しむフレンチは少しよそ行きのイメージのままブームから遠ざかっていますが…この25年間でお店もお客も成熟し…千葉の小さな駅の小さな店でめくるめくような美味しい料理と時間が楽しめるようになりました。時の流れの重さを感じます。

まぁ、サンク・オ・ピエもさかもとこーひーもほんと限られたお客様相手の小さな店ですが…お互い、素晴らしい常連さんに恵まれて、10周年20周年と長く商いできるいい時代になったと思います、一緒に刺激し合って、いい仕事を楽しんでいきたいと思います。

そんなこんなで…シェフから…「また、無茶ぶりですが、、、10周年記念コースに合わせたこーひーをお願いします。」…「かなり強いデザートなので、、、、無茶なお願いで申し訳ありません。」…と、メニューとともに、メールがきました。

「フランス西南部産IGP指定の鴨のフォアグラの冷製と、対馬産イノシシの自家製スモークハムのタルティーヌ仕立て」…前菜は、フランス西南部産IGP指定の鴨のフォアグラの冷製と、対馬産イノシシの自家製スモークハムのタルティーヌ仕立て。最近はやりのタルティーヌは、フランス風オープンサンド。ライ麦パンに真空パックで火を通したフォアグラのスライスと自家製の対馬産イノシシのスモークハムとサラダをのせて仕上げます。

「リ・ド・ヴォーのロースト、カルバドス風味」…二品目は、リ・ド・ヴォーのロースト、カルバドス風味。薄切りにして粉をつけてカリッと焼き上げることが多いリ・ド・ヴォー(仔牛の胸腺)を塊のまま私得意の弱火ローストで仕上げて、カルバドスでフランベして香りをつけます。とろけるようなクリーミーな食感が魅力です。

「フランス産ホロホロ鳥のコンソメ」…三品めは、フランス産ホロホロ鳥のコンソメ。フランス産のホロホロ鳥をミンチにして、ときめき鶏のブイヨンをベースにしてコンソメをひきます。実に味わい深いコンソメになるでしょう。

「エイヒレと自家菜園の有機白菜の熟成シェリーヴィネガー風味、ベルナール・パコー氏風」…四品目は、魚料理。エイヒレと自家菜園の有機白菜の熟成シェリーヴィネガー風味、ベルナール・パコー氏風。これは去年の9周年コースでも披露しましたが、三ツ星シェフベルナール・パコー氏のスペシャリテです。本来はキャベツを使うんですが、今年は白菜が良いので自家菜園の白菜を使います。熟成シェリーヴィネガーの酸味が白菜の甘みと優しい食感のエイヒレを引き立てます。

「イタリア産ウサギの背肉のロースト、乾燥トリュフ風味の塩で味付け」…メインは、イタリア産ウサギの背肉のロースト、乾燥トリュフ風味の塩で味付け。ウサギの背肉は、繊細さの極み!あえてソースは避けて、イタリアのトリュフ加工品のトップメーカーのウルバーニ社製の乾燥トリュフ風味のゲランドの塩を振りかけるというシンプルなスタイル。こうなると、もう完璧な焼き加減なくしては料理にならないので、いつにも増して気合いを入れて焼きます!

「フォアグラとトンカ豆風味のクレーム・ブリュレ、カラメルと有塩バター風味のアイスクリーム、シナモンの香り、フランボワーズ風味のパヴェ・ド・ショコラシェフ風フィナンシェ」…デザートは4種類。フォアグラとトンカ豆風味のクレーム・ブリュレ、カラメルと有塩バター風味のアイスクリーム、シナモンの香り、フランボワーズ風味のパヴェ・ド・ショコラ、シェフ風フィナンシェ。



カラメルと有塩バターにシナモンの風味をつけたアイスクリームは、カリスマパティシェ“ピエール・エルメ”氏のレシピを参考にしたものです。

それから、去年のクリスマスにも使ったフランボワーズ風味の生チョコと、フィナンシェの盛り合わせです。このデザートに合わせるこーひーもさかもとこーひーにお願いしました!」

こんなメニューの最後を飾る「サンク・オ・ピエ10周年記念ブレンド」をブレンドします。ということで…今日は「ブレンドの秘訣・2」ですね。

普段は、豆の並んでいる棚を眺めていると、イメージが沸いてきて、そうなったら、30分もあれば仕上がっていきます。場合によっては…夜、お風呂に浸かって、ぼーっと店の棚を思い浮かべていると…あれと、これと、う~~ん、これはどうかな?…てな感じで、ほぼイメージが出来上がり…翌日、それをカッピングして、出来上がり!…そんなこともあります。

まぁ、いつもなんですが…サンク・オ・ピエブレンドは…せっかくなんで、その時に使える最高の豆を使い、二度と作れないブレンドを作るようにしています。と、言うのも、料理やデザートの質やクオリティ、そこにワインもありますので…こーひーにとっても質の高い酸が無いと、負けてしまうんです。



で、メニューをじっくりと読んでいきます。デザートは勿論、全体のメニューを読み、それぞれの料理や流れをイメージしていきます。そして、4つのデザートをひとつひとつイメージします。(この辺は、付き合いの長いシェフの料理じゃないと、なかなか難しいことです。)

そこまでくれば、10分20分で候補の豆がピックアップできて…後は、実際にカッピングしながら30分程で仕上がり…最後は、実際に何度かカフェプレスで淹れて、楽しみながら、確認して完成なんです。

ところが…今回は、ちょっと手こずり…候補の豆を、お茶の時間毎に順番に淹れて、2日3日かけて使えるかどうかじっくりと味わいました。

味わいながら…トンカ豆とシナモンのスパイシーさ…フォアグラ、クレームブリュレ、アイスクリーム、パヴェ・ド・ショコラ、フィナンシェのボリューム感や食感…カラメルやチョコレートのキャラクター…フリーズドライフランボアーズの鮮烈なキャラクター…と、各要素に分けたキャラクターをイメージしながら…こーひーのキャラクターと頭の中で合わせてみます。

すると…「グアテマラ・ラスロサスNW」を飲んだ時にこれは使えるとピンときて、そこからはいつものようにカッピングして、すぐに仕上がったんです。使った豆は…-「グアテマラ・ラスロサスNW」…「モカ・イルガチェフェ」…「コロンビア・サマニエゴ」です。

その後、近所のケーキ屋さんで…フランボアーズのケーキやプリンにガトーショコラ等買ってきて、「サンク・オ・ピエ10周年記念ブレンド」と一緒に頂いたんですが…お菓子のクオリティとか鮮やかさがサンクのデザートとあまりにも違う為に、あまり参考にならなかったですね、レベルが違うので仕方ありません。

実際の「サンク・オ・ピエ10周年記念料理」は、いつものワイン会で楽しむ予定で…3月はじめには、スタッフのOさんの誕生日の食事会をしますので…それぞれで、確認し、楽しめると思います。さて、どんなもんでしょう?…けっこう綱渡りで、僕にとっては楽しい尖った仕事です。このような仕事の積み重ねが、ひとつひとつ抽き出しを増やしていきますので、有り難いことでもあります。

「この味を知ることができて幸せです。」…お客様にそう言ってもらえるようなこーひーをお届けしたいと思っています。





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Last updated  2011.02.27 22:31:39
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