くずみ さくやのダイエット&SnowMan好きブログ

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久住咲夜

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Natuore Recover☆NMN… New! いさぱ♪さん

2007.12.29
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カテゴリ: BL小説
遠野春日先生の本の中でも優しい雰囲気でいっぱいで好きなお話です


「愛される貴族の花嫁」
遠野春日先生(イラスト・あさとえいり先生)
SHYNOVELS



「わたしさえ黙っていれば、誰もきみと妹が入れ替わっていることなど気付くまい」
双子の妹である桃子がなくなったことが確認された日、高柳一葉は
妹の婚約者である滋野井伯爵家の跡継ぎ・奏から、身代わり結婚を申し込まれた。
僕は男です、そう断りたかったが、家の存続のため、一葉は桃子として嫁ぐことを
決意せざるをえなかった…。

次第に快楽に溺れてゆく身体。孤独にさらされながらも、
一葉は次第に自分の気持ちがわからなくなり…!?


さくやの中では遠野先生のお話は合う時と合わない時があるのですが、このお話は
すごく流れに無理がなくて、お互いへの気持ちも優しくて、
それが作品の雰囲気にも漂っていて好きです。

今までずっと、BLで受けが花嫁になるのを平然と読んでましたが、とある感想サイトさんの
「BLの花嫁ものについて」の言葉を見て
「そういえば、身代わり花嫁でしかも男性って、すごいあり得ない設定なのよね…」と、
はっとしたのを思い出しますが……花嫁ものって読むと面白いんですよね~!(苦笑)

確かに最初から無茶な設定から始まってるので、あらら?な本もありますが(汗)

このお話は好きです♪

でもだだうじうじと悩んでいるだけではなくて、頑張っているのが
読んでて守ってあげたくなっちゃいます。
真っ直ぐで読んでいてさくやまで守ってあげたい!と一葉らぶ~♪を、思っちゃうような(苦笑)

奏も結婚へのきっかけが、きっかけなので一葉に対して微妙な雰囲気から始まらせたいのが
文章から伝わりますが、しぐさや言葉の端々に一葉への一心な想いが滲み出ていて。


最近の貴族シリーズよりも、筋書きに合わせる様に話を作り過ぎてない分、
人物の想いが一気に突然…では無く、ちゃんと読んでいる方も一緒に理解できる感じなので…
ただ易しく書いてあるといってしまえばそうなのですが(苦笑)

でも、これくらいの読みやすいお話も好きです
でも場面、場面がすごく良いんです。


傾きかけた家を存続させるため、事故で失った妹の桃子のように華奢な一葉は、
桃子の婚約者だった奏からの援助と引替えに「身代わりに嫁ぐ」という提案を承諾します

この一葉が良い子で…(涙)

母と妹の突然の事故に、父はもちろんショックを受けつつも、桃子が生きていてくれたら
滋野井伯爵家との婚約もそのままに家の存続の悩みも無かったのに…と、
自分を慰める一葉を見て、一瞬「桃子では無く一葉が…」と思ってしまって。

その視線の思いに気付いた一葉はそう思うのもしょうがないと思うのが…ほろり。

一瞬とはいえ家族である一葉に、そう思った父親にはむむっ!としますが、
お家第一の時代にはそういうものなんでしょうね。


父を支えなければ…と、これからを思って悩む一葉に、父の留守中に桃子の婚約者だった奏が
家に訪れ、一葉に「身代わり」を言い出すのですが…
この場面よくよく読むと笑っちゃって(苦笑)

奏が真剣なんだもの(汗)
しかもめちゃくちゃ説明不足だし

桃子への形式的な言葉を言った後
「幸いなことに高柳家にはまだきみがいる」の言葉に、一葉はそのままの意味に取って
「ありがとうございます」と言うのですが、
奏はその返事を聞いて「ではきみにも異存はないわけだな?」と、
一葉が身代わりに妻になっても「異存はないわけだな?」と説明をあまりしないで、
一方的に結婚を決めようとしていて……何なのこの噛み合って無い会話(笑)
異存~しか奏の言ってる事合わないしっ!

しかも奏が当然のように言うから…!
せっかく格好良いのにっ(笑)

そのまま本心では、納得できない複雑な心境のまま、一葉は父のために滋野井伯爵家に
身代わりに嫁ぐことを決めて、新しい偽りだらけの生活を始めるのですが、
一葉から見た印象の、奏の言葉少ない冷たさや身勝手さを読ませたいのでしょうが、
どうみても「溺愛する旦那さんと怯える幼妻」で(笑)

しかもベッドは最初から一緒に眠る為のひとつしか用意しないし…

最初の夜も、偽りなんだからただ同じベッドで眠るだけと、
初めて人の隣りで眠る不安に怯えながらもベッドに入った一葉を、妻だから。と
有無を言わさず抱いちゃうし(苦笑)

なんて奏、確信犯な…!


それからこころの通じ合わない生活
(ただお互い言葉が足りないだけで、端から見たららぶらぶ・笑)を送りながらも、
奏が滋野井家からの紹介でふたりの屋敷に住まわせる事になった書生の欣哉が、
一葉に歪んだ愛情を向けたり、

奏との身体の関係はありつつも、気持ちはすれ違いの生活に悩み始める一葉が、乳母でもあり
滋野井家に嫁いでもついて来てくれたフユの勧めで、嫁いで来てから初めて男装をして
気分転換に街に行ったら、奏と見知らぬ女性が楽しげにしている場面を見てしまい…と、
所々に波乱もあるのですが、どれもちゃんとお互いで話せばすぐに解決できるような
些細な問題で(苦笑)


奏が一葉には伝わらなくても、一途な想いはばればれだし。

実家の父が自暴自棄になっていると知った一葉は、一時だけでも帰りたいと
お願いしても即却下したり(戻って来ないかもしれないから?・苦笑)

一葉が妻としていつも女装をしていたのに、街に出た時は男装をしたのを知って怒ったり

奏との生活を迷い始める一葉に、一度した結婚の誓いは覆させない。と断言したり

…うーん、これで奏の想いに気付かない一葉もすごいなぁ(苦笑)


そもそも奏は初めて会った時から一葉に一目惚れをしていて、
一葉もだんだんと奏の事を好きになっていたことを、お互い素直に想いを言葉にして
幸せな気持ちではじめて抱き合うのですが…
もうあとはお砂糖ザザーッ!!な甘い世界ですよ(笑)

ただ欣哉ですが、偶然屋敷にふたりきりになってしまった時に一葉を襲うところを帰って来た
奏に追い出されるのですが、後日また一葉の前に現れて襲おうとして、
逃げようとした一葉は崖から落ちてしまうのです。
でも崖の下で気絶して動かない一葉を見て怖くなった欣哉はそのまま逃走して…。

その後一葉は無事に探し出されて、
目覚めた時の奏の心配で涙を堪える姿に嬉しく、愛しく思うのですが…

なんだか欣哉は「逃げた」で、終わりなのが(汗)
一葉は無事だったとしても、大変な怖い思いと怪我をしたのだから、奏が探し出して…とか。
何にもその後がなかったのが、ちょっと引っ掛かりました(苦笑)

いつもは受けが傷付けられるとキレて怖くなる攻めが出てくるお話ばっかり読んでるから(笑)

まぁ、両想いが分かったふたりには欣哉のことなんて、どうでも良いかもしれませんけど(笑)


あとこのお話の奏は、普段人前では桃子と呼んでも、ふたりきりや抱く時には
「一葉」と呼んでて、それが読んでてすごく嬉しかったです。

いくら戸籍を変えたからと似せてつけたとしても、生まれ育った名前を無視して
女性名で受けをずっと呼ぶ「花嫁は貴族の愛に奪われる」は、なんだかなぁと思ったので(苦笑)
↑は、なんだか生々しい「男女」の夫婦生活の擦れ違いのお話って思っちゃって...
この「花嫁は貴族に愛される」はちゃんとラストまでBLって感じなので(苦笑)

とても素直にラストまで読めるお話だと思います♪
さくや、何回読んでもほっとする好きなお話です!
イラストもすごく素敵で!
いつもはイラストは正直、重視しないのですがこのあさと先生の絵は本当にぴったりで
表紙は一番赤と黄色の入れ方とか、綺麗で、一葉と奏も惹かれあっているのに
微妙な空気が流れていて切なくて大好きな表紙です

もっと綺麗なんだけどなぁ~(汗)
楽天ブックスの画像だとぼやけて薄く見えるのが残念...ううっ。





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Last updated  2007.12.29 12:10:12


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