くずみ さくやのダイエット&SnowMan好きブログ

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久住咲夜

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セブンイレブン あと… New! ☆toko☆☆toko☆さん

2007.12.30
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カテゴリ: BL小説
シャレードのお話って華やかではないけれど、堅実な素敵な本がありますよね♪



「この夜の果て」
毬谷まり先生(イラスト・石田育絵先生)
二見シャレード文庫



今夜果たせなかったら、たぶん自分は狂ってしまう―――。
元華族の家柄の和彰は、結婚して事務機器販売会社「オムラ」へ婿養子に入り、
社長として仕事に励んでいた。
しかし、会社でも家庭でも自分に求められているのは華族というブランドだけ

我を失いなんと自らの手で自分の局部を切断...。
そんな心身ともに傷ついた和彰に救いの手を差し伸べたのは、秘書の長瀬だった。
退院後、長瀬の誘いで彼の家で同居することになった和彰。
だが、傷が治っても、自身を切断したため、自分ですることもできず
欲を持てあまし、苦しみ悶える。そしてそのことを長瀬に知られてしまい、
不本意ながらも彼と関係を結ぶことに...。


シャレード文庫のあらすじって思いっきり内容が中盤まで丸解りになるくらい
書いちゃってるんですね(苦笑)
親切といえば親切だけど、面白みがなくなっちゃうような...。

えっと......主人公の受けの和彰が...切っちゃうんです(汗)
いや、さくやにはこの痛みはわかりませんが、それが自分の「価値」と思えて

常に意識するだろうし、胸や手や足と違って手のひらで持てるものだし、
男性ということに憎悪を向けるには「別なもの(付属しているもの)」、
「これがあるから」と思いやすいものなのかなぁと。
...うまく言えない(苦笑)
だからといって和彰の行動は、まともなことではありませんが...。



資金援助との引き換えに、元華族としてのブランドを求めた小村家に
婿養子として周囲の人間に言われるがままに、結婚します。
そこで自分なりに頑張ろうとしますが、会社も妻も和彰の主張は一切聞かず
ただ日々社長の席に座らされ、子供をつくれと望まれるだけの存在でしかなく
絶望した和彰は、入浴中に発作的に自身を剃刀で切断してしまいます

しかもこの時も、小村家は世間体を気にして救急車を呼ばないで
長瀬を呼ぶ有様で...みんな酷すぎる(汗)

確かに長瀬のほうが、突然社長になった和彰よりも長年「オムラ」を
支えてきていて、会社からも小村家からも慕われているのですが...。
これが攻めキャラだな、と思いつつもラスト近くまでこれでもかと言うほど
痛いくらいに、和彰が長瀬と比べられたり、追いつめられたりするので
何とも、途中までは好きになれないキャラでした(苦笑)

だから和彰の行為の異常性よりも、さくやも和彰の気持ちと同じく
「救われたい」これが無ければ...という気持ちになってしまって、読んでで
これで解放される。とほっとしてしまうくらいでした。

退院後、世間体を気にして離婚を進めるでもなく誰も迎えに来ようとしない
家族に代わって長瀬の家で同居することになりますが、
時間や周囲を気にせずゆっくりと静養できることに、だんだん和彰の身体も
こころも穏やかになっていきます

この静養の場面は長瀬が和彰に至れり尽せりで良いかも♪(笑)
それまでの和彰がめちゃくちゃ不憫な分...ううっ。

長瀬の部屋で数枚の写真に混じって自分の写真が飾ってあることに驚いたり、
散歩で海に来て、波を見て吸い込まれるように片足をつけようとした和彰を
青い顔をして、必死に肩をつかんだり...

夜になって、欲が生まれても根元から切ってしまったため触ることが
できないから出せずに苦しむ和彰の後ろを刺激してあげたり...
しかもここで長瀬興奮してるし(笑)

あなた...好きだって読んでいる方にはばればれじゃないの~(苦笑)


でも一度、欲を解放できると知ってしまった身体の我慢できない疼きと
自身を切った自分の「雄」とは言えない身体を見られたショックで
長瀬が優しく歩み寄ろうとしていても、意地で手酷く拒絶してしまい
怒った長瀬に「もう男でなくなったあなたの身体を、俺が女にしてやる!」
と抱かれてしまいます。なんて無茶苦茶な(笑)

ここがめちゃくちゃ言葉責めで(苦笑)
長瀬のを無理矢理触らされながら、それを確認させられて

「どうしてあなたのここには、ないんです?」とか、
「俺のはあなたと比べてどうですか?ああ...でももう無理ですね。
残念だけど、比べられない。もう男じゃないから。」なんて言うものだから

...えーんっ!(涙)
気にしてるんだから、言わないでよっ!!とさくやが悔しくなりました(笑)
これでもかというくらいもう男じゃないのに、と追いつめてくれちゃうので。

でもとってもさくや、このシーン萌えた(笑)

でも長瀬も、言葉では責めても自分のことよりも和彰の良いように喜ぶように
尽くしているのが解るので、「好き」という言葉はお互い無くても
(多分和彰はまだここで好きという気持ちは無いけど)、すごく熱い雰囲気で。


後日、会社への復帰が決まり、長瀬の家でのことはお互い忘れることにして
過ごそうとしていましたが、会社に戻り小村家や妻と会ううちに
妻と長瀬が電話をしあったりとあやしいことに気付きます。
そして悩んでいるうちに、自分は妻と噂のある長瀬にではなく
妻に嫉妬していることに気付き、愕然としながらも

そのまま噂を信じた和彰が長瀬と妻に、すぐにでも離婚をするから
ふたりで付き合えばいい、と全てを捨て会社を飛び出してしまいますが、
それを追ってきた長瀬に誤解のことと、ずっと愛していた事を伝えられ
自分の想いも正直に伝えて、お互い全て捨ててしまったけど
ふたりで新しく会社を作り、一緒に生きてみよう...と未来を思います

もう何処にも帰る場所の無い和彰に長瀬が一緒に住もう、
仕事も自分の資金があるし会社を始めよう。と、微笑みながら言うのですが
和彰が「じゃあ僕が君の秘書?」と言っても真顔で否定して
社長はあなたです。と言うのが...揺るぎない主従関係っぽくて好き(笑)

まぁ、長瀬は読んでいても「社長」とは違うなと思いますが
和彰をべた褒めしているのが、もう全て好きなんだなぁというのが
伝わってきて、ずっと支えていくんだろうなぁと。

本当は長瀬と妻の関係とか色々語りたいのですが、
これはネタばれしたら一気につまらないでしょう、という複線ばかりで
うまく感想が書けなくて、ちょっとこれ納得いかないけど(苦笑)

でも、和彰の自分を追い込むほどの寂しさや、傷ついても前を見たいと
願う気持ちや、長瀬のさり気ない想いが(さり気なさすぎる時もあるけど)

無くしてしまったものはあるけど、深い愛情がそばにあるという感じで
良かったね~!と思える爽快感あるラストで
すごくこころに残るお話で、さくやは大好きなお話なのですが...

でもでもっ!!
設定とかそういうのよりも、何よりもっ!
文章が読みにくいのです......(いや、さくやはだけど...ごにょごにょ)

一ページに何個も「!」があったり(何でもかんでもつけるってものじゃあ...)

叫び声とか、読んだ方は解っていただけると思うのですが(苦笑)
「あ――――、――長瀬っ」とか...
何でそこまでひとつのセリフに「―」を...という。
しかもこれがあの...のシーン中ほぼ全部がこんな感じで(汗)
話に入り込んだり、いちゃいちゃシーンに照れるよりもセリフの書き方が
気になっちゃって...ううっ。
だから設定もキャラも、お話の流れも進み方もすごく良いのに、文章が
ひっかかっちゃうんです...。うーん、もったいないなぁ。

だから何度、途中で放り出そうとしたか(苦笑)
でもすごく好きなお話なんですよ~!滅多に見れない雰囲気のお話だと
思うし、何度も読みたいと思うしっ。

さくや、めちゃくちゃ好きなのに、おすすめしたいのにわだかまりの残る
この切なさ...(笑)
読む度に「編集部さん...」と思ってしまうのは...ないしょ(涙)





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Last updated  2007.12.30 14:52:02


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