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サリィ斉藤

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カテゴリ: 着物の話
前回のブログ
購入した時には、このような経緯がありました。

最初は、名古屋のデパートの呉服売り場で見つけ、一目で「これ、好き!」と思ったのが出会い。
しかし、その時は購入には至らず、結局そのままに・・・

それからしばらく経った昨年の暮れ。夫の出張に合わせて、久々に大阪に出かけました。
彼の仕事が終わるまで、一人でミナミをふらふら歩くことに。
すると、心斎橋筋のアーケード街にある、小さい店構えの呉服店の店先に
「あ~っ!これは!!」

ずっと忘れられずにいたあの着物が、お人形さんに着せられて鎮座しているではありませんか。
この出会いは運命とも思え(大げさ?)その夜、夫に「何、そのでかい紙袋??」と仰天されるようになったのは当然の成り行きで・・・




070401kimono3.jpg


ところで、この着物自体は、元から高級品という訳ではなく、反物は国産ですが、縫製は海外(ベトナム)で行われた仕立て上がり。

人件費の部分を抑えることが、即、低価格化に結びつく・・・これは、着物の世界でも例外ではありません。
そしてこの傾向が、国内で伝統を受け継いでいこうとしている職人さん達の置かれている環境を、厳しいものにしているのも事実であり。

そう考えると、出来れば、安い買い物に喜ぶだけではなく、伝統的な手仕事を支えられるようなお金の使い方がしたい、とも思うのですが。
「ピンからキリまで」の幅が凄まじく広いのが、着物の世界。志はあっても、先立つものが・・・(涙)

デパートで仕事をしている友人談では、呉服の上代の掛け率は、場合によっては宝飾品よりも高いらしく、いずれにせよ買う側にとっては「値段の根拠」が見えづらい商品であることも事実。
だからこそ、悪徳商法が問題になったりするのでしょうし、消費者としては、信頼できる購入先をちゃんと見極めることが大事なのでしょうね。何についてでも言えることですが。

一方で、どんなに手をかけて作られた高級な着物も、リサイクルショップ等に引き取ってもらおうとすると二束三文になってしまうようです。

過日、NHKのドキュメンタリーで見た光景。
大手のリサイクルショップに、おばあさん、お母さんの着なくなった着物を十着近く持ち込んでいた若い女性。鑑定担当者から提示されていた金額は、なんと五千円でした。
お店の人曰く、着物は購入後5年以上を経たものは、単なる「布地」としての価値しかなくなる、ということで・・・


逆に、そう考えないと何だか哀しい、と思ってしまいました。

高いものは滅法高く、安い世界はとどまる所を知らず安く・・・
着物ブームと言われている現在、この二極分解はどこまで進んでいくのか。そして、その中で私はどういうこだわりを持っていくか。未だ思案の最中なのでありました。

ところで。
同じ番組の最後の場面では、持ち込んだ毛皮のコートを売らないことに決めたという、中年の女性が登場していました。


その女性、
「ここで売ったら、たった○万円の毛皮だけど、私が着続けている限り、買ったときのまま百万円のコートだもの」
というようなコメントをして、「着て帰ろう。これ着て、ロシアに旅行に行こっ!!」と威勢良く去っていかれました。

そうそう、その意気や良し!!
女の買い物道は、“自己満足”という明りで照らされている限り、光り輝き続けるものなのよね!と、テレビの前で拍手したくなった私です。






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最終更新日  2007.04.03 10:51:16
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