空中散歩：コナベの日記

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2006.08.03

自分でも時々忘れてしまうが、ここは一応読書感想サイトの別館だったりもする。
なので、何とか星空話と本話を繋げてしまおうと考えて、星空が似合う本は無いだろうかと本棚に目を向けたら・・・

ええ、ありますともさ、ピッタリなのが。
ズバリ宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』がやっぱり一番だと思うのですな。

SF好きなので宇宙やよその星を舞台にした作品は他にもいくらでもあるけれど、それだと何かイメージに合わないようなと思ってしまう。
けれど美しい星空を巡る二人の少年の物語はまさに星空が似合う一冊なような。
で、今読んでいる『隠された十字架』を一時中断して、読みふけってしまったのでありますな。

本館サイトの感想文にも書いた事があるけれど、本作を読んでいる時に感じる、あの何とも言えない揺らいだ感覚。
まさに汽車に乗って揺られているような、不思議なリズム感に包まれてしまうのだ。

上下左右も判らない、銀河のど真ん中に放り込まれたような世界を思い浮かべてしまう。
それが何とも心地良い・・・。

以前この『銀河鉄道の夜』の感想について、多くの方の意見を伺う機会があったのだけれど、多くの方がこの作品に死のイメージを感じると仰っていた。
そして自分が心地良いと感じた浮遊感を心細いと感じる方もいた。
けれどその死のイメージや不安定さのために読むのを躊躇うという方はどうやらいないようで、浮かんでくるイメージや浮遊感を感じたいが為に何度も読んで、その感覚とは何だろうと考える方が多いような。

実は未完であるとされる『銀河鉄道の夜』。
未完であるが故に秘密めいたイメージがあって、その魅力にとらわれるという人が多いのかも知れない・・・。
自分も何度と無く読み返しているけれど、まだまだ読み返す一冊だ思う。

夏休みの宿題感想文、何を読もうかと迷っているそこのア～タ！
宮沢賢治が描く星巡りの名作を是非っ！！

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Last updated 2006.08.03 12:48:01
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■コメント

Re:星空が似合う一冊(08/03)

danke3 さん

思い出しただけで、じんわりきます…。
宮沢賢治の作品はどれも透明で哀しいですね。
日本語が優しくて心の底まで響きます。
『銀河鉄道の夜』、また読みたくなりました。 (2006.08.04 00:51:26)

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Re[1]:星空が似合う一冊(08/03)

コナベ8207 さん

danke3さん
＞思い出しただけで、じんわりきます…。

ホントにその通りで、思い返すと無性に読みたくなってくる作品ですよね。
『銀河鉄道の夜』ももう何度読んだ事か・・・。

＞透明で哀しい

自分の場合、その蒼いイメージがなぜだか気になってしまって、彼の著作に興味を抱いてしまうのかもと思っています。 (2006.08.04 21:55:51)

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