眠れない夜のおつまみ

眠れない夜のおつまみ

PR

×

Profile

Dionaea

Dionaea

Archives

2026/10
2026/09
2026/08
2026/07
2026/06
2026/05
2026/04
2026/03
2026/02
2026/01

Favorite Blog

to turn☆” ANSEさん
Nonsense Story ふーたろー5932さん
かめ@ゴミスティピ… かめ@ゴミスティピョンさん
Nonsense Fiction 雪村ふうさん
がらくた小説館 信兵衛9107さん

Comments

どぴゅ@ みんなホントにオナ鑑だけなの? 相互オナって約束だったけど、いざとなる…
ボーボー侍@ 脇コキって言うねんな(爆笑) 前に言うてた奥さんな、オレのズボン脱が…
チリチリ@ 次は庭で全裸予定w http://kuri.backblack.net/nnv256a/ ち○…
通な俺@ 愛 液ごちそうたまでしたw http://hiru.kamerock.net/qdcrv2g/ フ○…
アゲチン@ ありがとうな!!!! http://bite.bnpnstore.com/5k6hu-y/ ア…

Keyword Search

▼キーワード検索

2005/02/19
XML
テーマ: 小説日記(233)
カテゴリ: LOVE
サチコは新幹線に乗って名古屋に向かっていた。

爽やかないい天気だった。
可南子と会うのはずっと楽しみにしていた。
高校の時、席が隣で話すようになった。
気さくで、世話好きで、好奇心のある目をいつもキョロキョロさせていた。
そして、とても優しかった。
時々、私よりも可南子のような人の方が看護師に向いていそうだと思ったりする。
高校2年の時育ての祖父が亡くなった。

地元の大学を卒業すると、いつまでも祖母には頼れないと思い東京のS大学病院に就職したのだが、祖母の側にいればよかった、と後悔した。
その時、可南子はいつも側にいてくれた。
祖母が亡くなって、とても心細く思う時期があって、よく可南子に電話をかけたものだった。
可南子は、ずっと話を、うんうん、と聞いてくれた。
そんな優しさを可南子は持っている。
可南子の存在にとても感謝しているのである。

ユミとBar D に行ってから1ヶ月、サチコは週1回のペースでBar D に通っていた。
だからと言ってサチコと永井はBarに通う客とバーテンと言う関係でしかなかった。
永井もそれ以上サチコに踏み込んでくる気配も無かった。
それでもいいや、とサチコは思ったりした。
可南子に話すと、何やってるのよ、と叱られそうである。



名古屋駅に着くと何となく帰ってきた気がする。
そのまま地下鉄東山線に乗り込んだ。
そして星が丘で降りた。
招待状の地図に沿って歩いて行くと結婚式場があった。
結婚式場、と言うよりも邸宅のようだ。

入り口から入ると受付を済ませた。
式は人前式だった。
可南子は綺麗だった。
新郎は優しそうな感じでいいパパになりそうなタイプだった。
披露宴もカジュアルな感じで立食パーティー風だった。
親戚の人達は用意されたテーブル席に固まっていた。
新郎、新婦はそれぞれ動き回って友達に囲まれていた。
可南子に近づいて
「おめでとう」
と言った。
「幸子、ありがとう!会いたかったわ。元気だった?3年くらい会っていなかったものね。」
「本当におめでとう。綺麗よ。」
「そういう幸子はどうなの?結婚はまだ?」
「今はそんな人いないし。」
苦笑しながら答えた。
「でも、気になる人くらいいるんでしょ?」
「まあ・・・ね。」
「話し聞かせてよ。」
会社の同僚が可南子と写真を撮りに来た。
せっかくなのでサチコがシャッターを押した。
次々友達や親戚が可南子との写真を求めて近づいて来た。
サチコは遠巻きにそんな状態を眺めていた。
「後でちゃんと聞かせてね!今日は帰さないから。」
と可南子がサチコに向けて言った。
サチコはご両親へ挨拶をしに行く事にした。
「この度はおめでとうございます。」
「幸子さんね。遠いところから来て下さって、ありがとうございます。」
「とてもいいお式に招待していただいて、こちらこそありがとうございました。」
「可南子も幸子さんの事とても楽しみにしていましたから。今日はゆっくりしていって下さいね。」
そう可南子の母が言うと両親そろって軽く会釈し親戚や会社の上司への挨拶回りに行ってしまった。
2次会もここですると言う。
2次会の時間になると親戚や会社関係の人達は帰って行った。
入れ替わるように懐かしい顔がちらほらやって来た。
2次会、3次会とサチコは流れていった。
人もだんだん少なくなってやっと可南子とゆっくり話せるようになった。
「幸子、話の続き聞かせなさいよ。」
可南子がニヤニヤしながら言った。
サチコはBar Dの事、バーテンの永井の事、永井と偶然会った事、などこれまでの事を話した。
聞き終わった可南子は
「それから?」
と聞くと
「それだけ。」
と答えた。
「なにやってんのよ。」
思った通りの返事が返ってきた。
「だいたい幸子は自分の気持ちを抑えすぎなのよ。そんなに気になって通っちゃってるくらいなら、自分から気持ち伝えちゃえばいいじゃない。行動しなきゃ、何にも始まるものも始まらないのよ。」
「分かってるけど・・・。」
花嫁に説教されてしまった。
帰り際、可南子がサチコを呼び止めた。
何かと思ったら、結婚式で使ったブーケをサチコに渡した。
「私、幸子より先に結婚したらブーケは幸子に渡そうって思ってたの。」
胡蝶蘭の小ぶりだが上品で豪華なブーケだった。
「幸子も頑張って。幸せになって欲しい。」
本当に幸せそうな笑顔だった。
「ありがとう。ありがとう。ありがとう・・・。」
涙で目が少し滲んでいた。

名古屋駅に着いた。
始まりが早かったせいか、3次会まで行っても最終の新幹線に間に合う時間だった。
もしも、と思って帰れなかったら駅前のビジネスホテルにでも泊まろうかと思っていた。
新幹線の中でサチコは可南子からもらったブーケを握り締めながら、永井のことが頭の中でグルグル回っていた。
0時少し前に東京駅に着いた。
サチコはそのまま心の赴くまま永井のいるBar D へ向かっていた。


                  <つづく>


面白かったらクリックしてください →  人気blogランキング





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005/02/19 02:38:54 PM
コメント(1) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: