眠れない夜のおつまみ

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2005/12/08
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カテゴリ: 小説
車の中と言う密室で2人は無言のままでいた。

俺は暫く進んだ先で、どうしても歯止めが利かずに車を道の脇に止める。
そして、シートごとかおるを押し倒す。
彼女がもがこうと、どうしようと俺は止まらない。
先へ先へとどんどん進む。
最初は嫌がっていても、女はそのうち受け入れる。

無言の間、俺は危険な妄想を膨らませていた。
軽く頭を振ったのがおかしく映ったのか、「どうかしたの?」とかおるに聞かれた。
「ちょっと疲れたみたいだ。」

そう言われて大通りの脇のコンビニの駐車場に車をとめた。
さすがに夏だからか喉が渇く。
ペットボトルのスポーツ飲料を半分くらいまで一気に飲み干した。
かおるもかなり勢いよくお茶を飲みながら大通りを流れていく車達を見ていた。
そろそろ行こう、と手招きすると助手席にかおるは乗り込んだ。
さっきの妄想が頭を過ぎる。手を伸ばせば触れることが出来る。
しかし妄想を打ち消してエンジンをかけた。
かおるは案外ポーカーフェイスで掴み所が無い。
だから、それ以上踏み込む事が出来ない。
お互いに受け入れてもよいと言う雰囲気があれば、とっくに迷わず押し倒してキスをしているだろう。
そして、何も言わずにラブホに車を入れても、そんな雰囲気があれば大丈夫なのだ。

だが、かおるはそんな女とは違う。

調子が狂う・・・。

道のりはまだ長い。とにかく帰らなければ。
ギアに手を置いた瞬間、かおるの柔らかい手のひらの感触を感じた。
「顔色悪いよ。本当に大丈夫?」

心配してくれるかおるが無性に愛しく感じて2度目のキスをした。
かおるは、最初はそんなつもりは無い、と言うように軽く抵抗したが、次第に身体の力も解け俺に応じるように積極的になってくれた。
今度は長いキスだった。
だが、ここが駐車場と言う事を忘れてはならない。
妄想のようにシートは倒さなかった。
「キスしたから、疲れも吹き飛んだ。」
俺はそう言って車を走らせた。
通りに何軒かラブホが見えた。突っ込んでやろうかと思ったが、まだ奈良を抜けていないここでは遠すぎる。
一応、明日の事なども頭にはしっかりあった。
俺もかおるも明日は仕事だ。基本的に真面目な性格が何だか恨めしく思えて仕方が無かった。そして、「あぁ・・・やはり無謀な事をした」、とここで本当に後悔した。
唯一、腹痛が起こらないのがせめての救いだ。このまま起こらなければいい。
俺達はあれからずっと黙って奈良を抜け、もうすぐ三重も抜けようとしていた。
夜の道は思ったよりも空いていた。それに、この沈黙にも慣れてしまった。
かおるは窓の外を眺めていて、何を考えているのかはサッパリ見当が付かないが、少なくとも俺の事は嫌いでないことが分かった。
明日はホテルから出勤なんて事もあり得るかもしれない。
などと、ぐちゃぐちゃと色々な事が頭の中を駆け巡っていた。
名古屋と言う標識が現れてやっと帰って来たとほっとする気持ちになった。
「やっと、帰って来たって感じだね。」
思ったとおりの言葉を出してみた。
かおるもほっとしたのか
「奈良はやっぱり遠いね。」
と言った。
長く無謀なドライブが終わろうとしていた。
名古屋市内に入ると、もう11時を回っていた。
何となく晩飯のタイミングも掴めず、名古屋まで何も食べずに来てしまった。
「何か食べに行く?」
と一応聞いてみると
「ううん。もうこんな時間だし。何故かあんまりお腹すいてないから。このまま帰るわ。」
かおるの頭の中ではあくまでも帰る事の様だった。
ホテルはどうも残念な事に行けないようだ。
「やっぱり、顔色悪いわ。早く帰って身体を休ませた方のがいいと思うわ。」
心配そうにまじまじと俺の顔を見つめてそう言った。
「そんなに心配なら、もう一回キスして。」
とおどけて言うと
「馬鹿!」
と大声をあげて怒った。
かおるは真剣に思っていたらしい。
「ごめん。でも、本当に大丈夫なんだ。きっといつも顔色悪いんだよ、俺。でも、どこも悪い所なんて無いから。」
どこまで騙せるのか分からない嘘を付く。
「安城まで送っていくよ。」
「本当に大丈夫なの?」
「大丈夫。」
そこまで言うと納得したのか
「じゃ、悪いけど送ってもらいます。」
と言った。
「どうして、どこか悪いのかと思うの?」
ちょっと怖かったが探るように聞いてみた。
「患者さんの顔色と似てたから。こんな日でもそんな事思っちゃうなんてね。」
と、かおるは舌を出した。
「俺は今まで一度も入院なんてした事無いよ。」
また嘘をついた。
どうせ、俺の病気なんて一目では分からないんだ。
これくらいの嘘をついたって、多分大丈夫さ。
いくら何でも俺がクローン病だなんて思わないだろう。
そう、自分に言い聞かせる為の嘘でもあった。
夜の道はさすがに空いている。
もうすぐ三河安城の駅に着きそうだ。
このまま本当に一人で帰らなければならないのだろうか?
そんな言葉が頭の中でぐるぐる回り始めた。


                        <つづく>


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ちょっと話がグダグダになってきました。
なかなか思うように進まないです・・・・・。





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Last updated  2005/12/09 03:59:51 AM
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