眠れない夜のおつまみ

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2006/04/14
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私はシャネルのトートバッグを右肩に掛け、地下鉄の5番出口の階段を昇っていた。
天気予報では今夜半から雨と言っていたから持ってきた折りたたみ傘は必要ない事が最後の階段を踏みしめた時に分かった。
腕時計で時間を確認するともうすぐ零時になろうとしていた。
今日はコンパでかなり盛り上がって3次会まで行ってしまったのだ。
横断歩道の信号が青になり、向こう側から大学生風の男5人組が歩いてくるのが見えた。
通り過ぎた時、同じ高校の生徒のような気がしたが名前も思い出せなかったのでそのまま駐車場へ向かう近道の細い脇道を右に入った。
近道の為もう少し時間が早いと利用する人も多い脇道だが、流石に深夜となると人気も無くやや薄気味悪い。
電信柱の街灯が私をスポットライトのように照らした時、私の影は真っ黒に地面に映った。
駐車場でも、所々に設置されている蛍光灯の光に照らされる度に真っ黒な影は私に離れずついて来る。

運転席側のドアを開けてシートに座ろうとした時、私は背後から何者かに肩を捕まれ羽交い絞めにされてしまった。
駐車場には車は何台か停まっているが人は私と、この背後の何者かの2人しかいない。
「お、おとなしくしろよ。」
と背後の男は震える声で私の頬にナイフを突きつけた。
私はそのナイフの冷たさを頬で感じると気を失ってしまいそうになった。
いや、実は気を失ったのかもしれない。
その後の記憶が曖昧になっているからだ。
その時、私の真っ黒な影がざわめいていたような気がし、目の前は真っ暗になった。
私は一瞬の隙をみて素早く男の手首を掴んでナイフを地面に落とし、体制を整えて背負い投げをしていた。
その動作には無駄が無く鮮やかだった。
「ふざけんな!この変態こそ泥野郎!出直して来な!」

「ったく。隙がありすぎなんだよ。あたしが居ないとあんたはいつまでたっても危ないね~。あんたは気付いてないかもしれないけど、あたしとあんたは本当に一緒になっちまったみたいなんだよ。って言ってもあたしは1回死んでるから、あんたの守護霊みたいにいっつも後ろに付いてるけどね。よかったね、あたし柔道初段でよかったね~。じゃ、今度こそ気をつけて帰りなよ。」
と独り言のように自分に言うと、私ははっと目が覚めた。
目の前には投げ飛ばされて気を失っている情けない男の姿があった。
「あ・・・。またやっちゃったみたい。」
と、私は舌を出すと何事も無かったかのように運転席に乗り込んだ。



もう家に無事着いたかな?
今度は2人で会いたいね。

龍次


私はそれを見てニヤッと笑うと返事も返さずに車を発進させ家路を急いだ。
真っ暗な車内では私の影も夜の闇と同化してやっと眠りについたようだった。




                            <終わり>





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*****終わって一言*****

読んでくれた方、まずありがとうございました。

このお話は書き始めたときとかなり違った方向に行ってしまって、書きながら迷って書いていくうちに恥ずかしくなってきたのですが、とりあえず完結させました。続きがありそうな感じですが、一応これで終わりにします。もう少しじっくり考えたら面白そうだなぁ~と思ったのですが、今の私の脳みそでは限界でした。(自爆)
毎度ながら、細かい枠組みや伏線などもあまり考えていないので殴り書きみたいで荒くてすみません。もっと上手に書けるようになりたいな~と思います。

もう一人の私、という事は考えた事がある方、結構いるんじゃないかしら?って思うのですが、私も中学生くらいまではよく暇な時「もし、あの時こうだったら。」ともう一人の自分を想像していましたよ。たいてい自分とは正反対の人物になっているのですけど、それを想像するのは面白かったですね~。自分の願望そのものだったから面白かったのでしょうね。

今、もう一人の自分を想像するなら素敵なセレブマダムでしょうね。(爆)

そんな事考えるとため息が出ます・・・・。(涙)

ほんとにパラレルワールドってあるのかしら・・・・。そうなら、全ての私自身に会ってみたいわ~。





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Last updated  2006/04/15 04:15:23 AM
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