買書とつんどくの日々

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2008年11月28日
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葉山嘉樹さんの 「セメント樽の中の手紙」 を読みました。

「セメント樽の中の手紙」「淫売婦」「労働者の居ない船」「牢獄の半日」「浚渫船」「死屍を食う男」「濁流」「氷雨」が入っていますが、プロレタリア文学集というよりは、どちらかというと、プロレタリア運動主張つき「新青年」怪奇小説集といった趣もあって、結構おかしかったです。プロレタリア運動主張にしても、まるでとってつけたみたいな印象を受ける部分もありました。

前に荒俣宏さんの 「プロレタリア文学はものすごい」(メモ2) でメモったような関係がかなり濃厚に見受けられたというわけです。

しかし、逆に、プロレタリア文学だからといって肩肘張らずに読めるとも思いましたし、また、小林多喜二さんの生真面目さとの資質の相違を強く感じたのでした。これは、現場労働者としての経験を豊富に持つ葉山さんの強みではないか、と思いました。

それと、余談ですが、群ようこさんの 「妖精と妖怪のあいだ」 によれば、葉山さんは女性関係にもだらしなかったみたいですけど・・・・・。





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Last updated  2008年11月28日 06時13分59秒コメント(0) | コメントを書く


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